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わたしの絵の原点──美を追い求めて

「美しさ」を知った小学生時代

先日、「わたしの創作の原点」という記事を投稿しました。

その中でも少し触れましたが、わたしの“絵の原点”は
**「聖闘士星矢」**でした。

週刊少年ジャンプを知り、漫画を読むようになり、
少年時代のわたしはひたすら模写をしていました。

当時は『北斗の拳』『キン肉マン』などを描いていましたが、
やがて『聖闘士星矢』が連載開始。

聖矢をはじめとするキャラクターたちの美しさと格好良さに、心を撃ち抜かれました。

それ以来、模写の対象は聖闘士星矢一色。
当然のように、わたしの絵柄は“美形寄り”になっていきました。


「理想の美」を追い始めた中学生時代

中学生になると、女性キャラクターにも興味が湧き始めます。

美しい女性を描きたい。

ただ、漫画だけを模写していたわけではありません。
ハリウッド女優に惹かれ、毎日クロッキー帳に肖像画デッサンを描いていました。

目、鼻、唇、耳――
それぞれのパーツに対して、自分なりの「美しさの基準」を持つようになっていきます。

やがて興味は全身へと広がり、解剖学へ。

図書館が併設された学校だったため、
放課後は解剖学の本を開いては模写をするという、今振り返ると少し異質な学生生活を送っていました。

中学2年生の頃には、美術の先生が舌を巻くほど人物デッサンは仕上がっていました。


衝撃の出会い──ディードリット

そんな折、決定的な出会いを果たします。

『ロードス島戦記』の
ディードリット

切れ長の目。
高く細い鼻。
横に長く伸びたエルフの耳。
シャープな顎。
さらりと流れる金髪。

わたしが描いたディードリット。2025.7.5 pixivへ投稿

当時の漫画・アニメにはあまり見られない造形でした。

ハリウッド女優を描いていたこともあり、
日本的ではない美しさに、強烈に惹かれたのだと思います。

そこからは小説、OVA、画集と、完全にロードス島戦記の世界に浸りました。

OVA版ロードス島戦記の記録集
今でもたまに読み返します

友人たちがガンダムに夢中になる中、
わたしは純ファンタジーの世界へ没入していきました。


結城信輝という“骨格”

ロードス島戦記のキャラクターデザイナーは二人います。

・出渕裕氏(小説版キャラデザイン)
・結城信輝氏(OVA版キャラデザイン)

どちらも大好きですが、
特に強く影響を受けたのは結城信輝氏です。

当時は、自他共に認めるくらい完全コピーをしていました。

ですから今でも、
わたしの絵の“比率”や“骨格”は結城信輝氏の流れを汲んでいます。


さらに広がる影響

そこから派生して、さらに二人の絵師に影響を受けます。

山田章博氏
(『ロードス島戦記 ファリスの聖女』作画担当)

圧倒的な画力で描き上げる山田章博氏の世界
ペンだけでなく水彩画も極まっている

アルフォンス・ミュシャ氏
(アール・ヌーボーを代表する画家)

夢想/アルフォンス・ミュシャ

山田章博氏の極まったペンタッチ。
ミュシャ氏の流麗な線と水彩の装飾美。

二十歳の頃、ここでわたしの線と塗りの方向性は大きく変わりました。
「ペン画と水彩画を極めたい」
その一心で毎日絵を描き続けました。

そしてその流れは、三十年経った今も、わたしの中に流れ続けています。


「練習したことがない」という話

よく聞かれます。

「どういう練習をすればうまくなりますか?」

正直、分かりません。

わたしは“練習”と思って絵を描いたことがないからです。

ただ好きで、
ただ夢中で、
気づけば何十年も描いていただけ。

今でこそ技術や画法に関しては理論的に説明することができます。
ですが、それらは全て後付けです。

「絵柄はどうやって確立したのですか?」

これも同じです。

好きなものを描き続けたら、今の絵になっていました。

だから、わたしは自分の絵の一番のファンでもあります。


それでも、まだ満足していない

とはいえ、満足はしていません。

もっと美しく。
もっとかっこよく。

映画を観ていても、
街を歩いていても、
漫画を読んでいても、

「これは……美しい」

そう思った瞬間を、必死で脳裏に焼き付けます。

映画の内容を覚えていないこともあるくらいです。

こんな話をすると「生きづらそう」と言われるかもしれません。

でも違います。

日々、美を見つけ、
それが自分の線に還元されていく。

これ以上の喜びはありません。


少年時代に出会ったディードリットのように、
誰かの心を撃ち抜く存在を描ける日を夢見て。

今日も、ペンを走らせています。

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