美容医療で後悔しないために【銀座アイグラッドクリニック】
物心ついた時から『医療』が身近でした。
当たり前の様に、医師となり。
当たり前の様に、父や兄と同じ、胸部外科を専攻しました。
そんな私は今、銀座という場所でクリニックを経営しています。
両極端、対極ともいえる場所で、『医療の本質』を追求し続けてきました。
そんな私だからこそ、語れるなにかもあると思うのです。
・美容医療の立ち位置
美容医療は、本来、素晴らしいものです。
「またお越しください」
と言える喜びは、誰しもと分かち合えるかと思います。
しかしながら、医療業界の中において、美容医療に対する風当たりは必ずしも好意的とはいえません。
それも、医療業界ではない方々からすると、驚くほどに。
かくいう私自身も、美容医療に対して少なからず偏見を抱いていました。
それが、経営の武者修行として、実際に美容医療に携わって以降。
素直に、その素晴らしさを認めることが出来る様になりました。
一方で、現場を経験して初めて気付くことのできた、負の側面もありました。
美容医療の外の人は、何が問題かが分からない。
美容医療の中の人は、それが問題であることが分からない。
それ故、美容医療の中と外を行き来する立場、『医療の原理原則』を追求する立場から、美容医療を語ることには、一定の意味があると思うのです。
一人でも多くの方が、自らの選択に後悔することがない世界を願っています。

・ガイドラインのない美容医療業界
一般的な医師が聞いて、驚愕することが美容医療業界にはあります。
その一つが、
「美容医療業界には、ガイドラインが存在しない」
こと。
正しくは『美容医療診療指針』というものが存在するのですが。
その中身は、保険診療のそれとは性質が異なります。
エビデンスを整備しているという点では素晴らしいのですが、体系的な治療方針が浮かび上がってこないのです。
これは、何も作成した委員に不備がある訳ではありません。
そうではなく、美容医療というものの性質上、その整備が困難なのです。
患者の方の「こうなりたい」という価値観の数だけ、ゴールとする場所が異なりますから。
「がん治療」などとは対照的です。そこでは、
・どの段階なら、手術なのか。
・抗がん剤を使う場合、最初はどの薬剤を使用するのか。
・どの様な使用法なら、保険適応なのか。
などが、事細かに整備されています。
同じ医療と言いながらも、通常の医療と美容医療では、大きな違いがあると言わざるを得ません。
・必要なのは『判断軸』
そうであるならば、美容医療は、何を根拠に選べばよいのでしょうか。
それぞれの患者の方が、望む通りでしょうか。
あるいは、それぞれの医師が、提案する通りでしょうか。
私は、そうは考えていません。
美容医療も、医療の一部である以上、『医療の原理原則』といったものから逸脱するべきではないと考えています。
なにも、がん治療などにおける小難しいことを覚える必要はありません。
そうではなく、基本的な考え方、要所さえ押さえれば良いのです。
この様な『判断軸の整備』こそが、このnoteを運用する動機に他なりません。
美容医療業界においては、情報が不足しているのではありません。
その逆で、情報が多いことによって、患者の方に不利益が生じているのです。
本当に必要な情報が、流行りや好みといった情報に埋もれてしまって、その整理が困難なのです。

・リスクコントロール
では、『医療の原理原則』とは、どのようなものなのでしょうか。
当然にして、美容医療だけで通用するものである筈がありません。
その外側に目を向けてみましょう。
例えば、救急外来。緊急手術などは日常茶飯事です。
今すぐ、手術が必要です。手遅れになる前に。
「家族の到着を待って欲しい。」
「一旦、自宅に帰って、整理をしたい。」
「せめて明日にして欲しい。」
などの想いも、医学的な緊急性の前には、吹っ飛びます。
よくよく考えてみたら、これほど強引なセールスはありません。
では、この様な状況が正当化される根拠は、どこにあるのでしょうか。
それこそが、リスクコントロールだと考えています。
優秀な外科医の要件とは、腕の良さだけではありません。
手術をすべきかどうかの適応判断—―これを持ち合わせぬ医師は、マッドドクター(mad doctor)と言わざるを得ません。
・素人はリターン、玄人はリスクを語る
この観点から、美容医療を捉えなおすと、どうか。
Before → Afterの変化、リターンばかりが強調され、裏側にひそむリスクが軽視されている様に映ります。
どこまでいっても、美容医療は「治療のための医療」ではありません。
マイナスを無くすものではなく、プラスを生み出すためのもの。
そうであるならば、その性質は、株式などの金融商品に近しい性質を帯びています。
・美容医療で「この施術をすれば、綺麗になりますよ」という提案
・証券取引で「この株を買えば、儲かりますよ」という提案
両者は、驚くほど、似た構図ではないでしょうか。
「株価がこれだけ上がった!」
「症例写真のBefore→After」
――このようなリターンは、参考にしつつも、妄信してはいけません。
リターンは、一般人とプロとで共有できる。
リスクは、一般人とプロとで共有できない。
少なくとも、「素人はリターンを語り、玄人はリスクを語る」という共通認識だけは、絶対に広く知らしめねばなりません。
その上で、合意に至ったのであれば、それはもう個々人の自由、契約の尊重というものでしょう。

・私の美容医療への関わり方
かく言う私自身は、実は「老化治療」を専門としています。
正しくは、ジェロサイエンス(geroscience)と呼ばれるものです。
老化の関係しない臓器はありません。
肌という体表臓器においても同様です。
「老化は治る」とするジェロサイエンスを応用した美容医療。
これを提供し、日々、検証しています。
そうして得られた経験を、他の臓器へ応用し、更なる洞察を得る。
巡り巡って、また美容医療へと活用する。
こうした『医療の本質』を追求する活動の中で、様々な『医療の社会問題化』に直面してきました。
こと美容医療においてはやはり、『医療の原理原則』が軽視されていることでしょう。
美容医療も医療の一部である以上、私の願いはシンプルです。
——「美容医療で後悔する人を見たくない」
続編では、より実践的で、より具体的な、美容医療の本質に迫ろうと思います。
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どうぞよろしくお願いします。
銀座アイグラッドクリニック
院長 乾 雅人
【老化治療を応用した美容医療を提供】
