見出し画像

プロダクトで稼ぐ事業の事業責任者の仕事の全体観

BASE株式会社執行役員の柳川です。金融事業の事業責任者をしています。
私はエンジニア→PdM→事業責任者というキャリアを歩んできました。
現在は事業戦略、プロダクト戦略、組織戦略全ての責任を持ちながら、事業責任者を務めさせていただいています。

今回新たに一枚の図でプロダクトで稼ぐ事業の全体観を表現してみました。そしてこの図がプロダクトVSビジネス論争に終止符を打てるのではないかと考えるに至りましたので語らせてください。

この図です

姉妹記事もあるので、ぜひ読んでください。前回の記事であえてファイナンスにフューチャーしたので、今回はあえてファイナンスは除いてます。いつかうまく融合できたらいい。

そして、この催しの前に書くべき記事は本来こちらの記事でした。

プロダクトVSビジネス論争はなぜ起きるのか

今回一番言いたいのはこれです!
プロダクトVSビジネス論争がなぜ起きるのかというと、ビジネスが指しているものが人によって違うからです。
みなさんビジネスという時に何を思い浮かべますか?多くの方は営業やマーケといったリーチ方法を思い浮かべるのではないでしょうか?
僕は本当の意味でのビジネスはビジネススキームを考えること、すなわち事業戦略を考えることだと考えています。
営業やマーケといったリーチ方法はプロダクト戦略の範疇です。そして戦略フェーズは事業戦略のみで、それ以外は全て実行フェーズです。

これらをあえて品性がなく誤解を招く表現で言い換えましょう。
プロダクトと、営業やマーケといったリーチ戦略と比べたらプロダクトの方が偉い。
プロダクトと、事業戦略の策定を比較したら事業戦略の策定の方が偉い。

事業戦略とリーチ戦略は、似て非なるものなのですということが、今回発明した図で説明できると考えています。

ここではなく
ここ!

PdMが責任取って欲しい範囲

ここです

プロダクト戦略から分岐する全体を掌握して欲しいです。
僕の理解では、営業とマーケはプロダクトの範疇です。
プロダクト要件定義とプロダクト開発だけして満足しないで欲しいですし、プロダクト戦略を考えるときにリーチ戦略と運用戦略が抜けていては不自然という感覚を持てるといいのかなと思います。

そしてこの範囲においてはあえてスタンスを取ってユーザー価値を主語に構築していくといいのかなと考えます。

ただし絶対に間違えて欲しくないのは、PdMだからという役職に自然にkの範囲の責任がつくわけではないという事です。持つべきだけど、持ててないことはたくさんあると思います。

本当のビジネス人材であれば責任を持って欲しい範囲

ここです

事業戦略から直結する、すべての範囲を掌握して欲しいです。
事業戦略をたて、事業計画を策定し、予実管理を行い達成していくことをすべてコントロールすべきです。
この部分は事業責任者が担うパターンもありますし、経営企画や、事業企画などの部署が担うこともあるでしょう。BizDevと呼ばれる人はここを取りに行って欲しいです。

事業戦略周りの力をつけるにはどうしたらいいかというと、事業計画を書いて達成する一連のアクションを3周くらいしてください。それでようやく感覚が掴めてくると思います。
事業計画を書くというと難しく感じると思いますが、まず書いてみて欲しいです。
事業計画を書くというのは、KPIをどう分解するかということなのです。どう数字分解するかには正解がないのが面白いですよ。フェーズや思想によって異なるのです。事業部が計画を引くのは、いわゆる管理会計を作る感覚です。どのように分解して事業を理解するか。その上でこの計画を使いどのようにチームに推進力を作るか。どこにボトルネックがあるのかを明らかにし、モメンタムを産む。事業計画を書くとはそういうことなのです。
決して未来予測や当てっこをすることが目的ではないのです。

そしてこの範囲においてはあえてスタンスを取って、数字からの目線で構築してくといいのかなと考えます。

ぶつけるのが大事

ユーザー価値と数字。絶対に交わります。
ただ中途半端に混ぜるのは危険です。中途半端になります。あえてスタンスを取った上でぶつけるのが大事です。
1人の人間が人格を使い分けてやることもできます。事業責任者として決断するために、僕はずっとそうしてきました。
でもそれぞれの役割として、あえてスタンスを取って発想した後にぶつけるのがベストなんだろうなとも思っています。
極端に発想するのって結構難しいし、人格を切り替えるのも体力がいるのです。
進め方にはいろいろなパターンがあると思います。最近だとそれぞれの役割にスタンスを取ってもらった上で、僕がファシリテーションしながら最後決断するみたいなスタイルを試しています。

ガチで喧嘩になってもしょうもないないので、あえてスタンスを取る、あえてだから!というロールプレイ宣言が大事だったりします。
絶対の正解なんてないけど優先順位をつけて進めなきゃいけないよねというコンセンサスが大事なんです。絶対的にどちらの発想が正しいとかない。

人材戦略は?

ここです

人材戦略は事業とプロダクトが立ち上がって安定してきて初めて視野に入るものです。かつ事業やプロダクトのサイクルに比べて時間軸が長いものになります。

とくに育成や文化施策については、ある意味贅沢品なんだなと事業責任者をしていると感じます。
一体多に対しての施策になるので組織が大きくならないとROIがあわないんですよね。
組織が小さいうちは愚直に各個別のコミュニケーションをやった方がいいし、コミュニケーションする前に課題を倒しちゃった方が良い場合も多いです。
その過程で積み上げた経験が、後々の文化施策の策定時に生きます!安心して文化施策ができる段階まで事業を育てましょう。

人材戦略は大事な戦略の幹の一つではありますが、意識することになるのはフェーズが進んだ後、ポジションが上がった後となるケースが多いと覚えておいてください。

事業戦略の優越

プロダクト戦略起点でPDCAを回す

この章は、超重要です。
基本的にはプロダクト戦略を起点として日々のPDCAが回るのがヘルシーだと考えます。プロダクトドリブンの事業を運営していると、実際にプロダクト戦略起点でPDCAが回るタイミングは多いと思います。

ただ会社では数字が大事です。数字が大事とは?会社は数字の約束をして、達成することで信頼を獲得しています。その信頼は繋げていくと、資金調達するということに連なります。そして多くの人の資本が入れば入るほど、会社は資本主義の文脈の中で一定以上成長を続ける期待を背負っていきます。

となると、当然にプロダクト戦略は事業計画や予実管理から影響を受けます。プロダクト開発も短期の計画の未達からくる差し込み的な形での影響を受けます。これは不可避です。あえて優先度をつけた場合、事業戦略が全てに優越するのです。

これはネガティブなことだと思いますか?僕の考えでは意外とそんなこともないです。
ユーザー価値からのプロダクト改善って、難しくて袋小路にハマることもしばしばあります。
それに比べると数字ってシンプルで分かりやすいんです。現状の客観的な事実を表してたりしますし、シンプルなボトルネックを提示してくれることもあります。なのでプロダクトの頭で考えてる時に数字の差し込みが入るとイラッとすることもありますが、ハッとすることも多々あります。
ユーザー価値と数字を行き来することで生まれるダイナミズムがあるのです。
この揺り戻しの幅が大事なんです。

僕自身もプロダクトの帽子と事業の帽子を被り変える中で、難しく考えすぎていたなとふと我に帰ることがあります。

このような経験から、事業とプロダクトどちらか一方では偉大な事業も偉大なプロダクトも作れないと考えています。

当然にプロダクト戦略は事業計画や予実管理から影響を受ける

数字から考えるかユーザー価値から考えるかで頭の使い方は変わる

プロダクトも事業も繋がってるから一緒だよ!全部やれ!が僕の基本スタンスです。

しかし帽子を被り分けるという表現を使っているとおり、数字から考えるかユーザー価値から考えるかで頭の使い方が変わるので、出てくるアウトプットも変わります。
ゴールの方向性は同じでも、出てくるアウトプットは変わるので、両方からの発想を合わせることで幅が広がります。そして幅が広がることは良いことだというスタンスのもとこの文章では論を進めています。

数字からの話もユーザーからの話も両方必要ですと言う話をしてきました。両者やらないとわからない部分があるので両方やってみた方がいいです。あえてスタンスを取るためにも両方知る必要があるのです。片方しか知らなくてスタンスを取るのは、あえてでもなんでもないですからね。シンプルに片方しかできないだけ。
片方しかできないだけだと、誰かにバランスを取ってもらう必要があります。マネジメントされる必要があると言うことです。それは悪いことじゃないかもしれませんが、なんか悔しくないですが。1人で完結してない感じが。

お気づきの方もいると思いますが、プロダクトとエンジニアリングも類似してます。あえてスタンスを取ることでダイナミズムが生まれるのです。

事業責任者の仕事はどこからどこまで

全部だよー

事業責任者の仕事はこの図の全てです。
とはいえ全てを1人で完全にこなせるわけではありません。フェーズによってはやっていないこともあるだろうし、権限委譲した物もあるでしょう。
全てを完璧にこなすには1日が72時間ないと無理です。得意な領域や苦手な領域もあるでしょう。
しかし事業を前進改善するためには、この全体観を理解して把握してコントロールする必要があります。
時間はかかっても全てカバーした経験話は積みたいところ。

事業責任者になるために仕事をどう広げてきたか

全体観の中で、どのように仕事を広げていくか。正直ケースバイケースなんですが、一つの例として僕のパターンを書きます!
ぜひご自身の広げ方と比較してコメントください。

僕の場合は他にケイパがある人がいない状況の中で、プロダクトの成長に合わせて自分が出来るようになることで徐々に広げてきましたので、権力闘争的な話だったり、どう役割を奪うかという話は弱いです。
逆にやったことがある人がいない中でどのように自発的に役割を広げていくかだったり、自分が習得した役割をどう渡していくかには一家言あります。

上流から一つ一つ習得するの?とか思うかもしれませんが、かなりボトムからやってきたのが現実です。

普段偉そうに色々言ってますが、全然できてないところから積み上げてきましたし、時間もものすごくかかっています。

エンジニアから始まったのでプロダクト開発から
比較的要件定義側にも越境するエンジニアでしたが、社会人になって4年くらいはこの範疇だった
グロースフェーズに入って、とりあえずやらないと回らないことから実行していった
一応この時点からジュニアだけどPdMの自認
3年くらいはこの範疇回すので必死だった
売上が立ち始めた後計画を見よう見まねで書き始めたが難しかった
プロダクト開発に比べると手応えもないのが辛かった
この書き始めたタイミングで事業責任者を名乗り始めたけど今考えるとフライングだった
見よう見まねではじめて少しできてきたかなーになるまで3年くらいかかった
いまだにここは修行中で難しい
計画を書くと予算獲得できるので採用とかし始めた
売上を立てる側と予算を使う側両方できて初めて繋がるんだよね
ここもいまだに修行中
同時並行でプロダクト周りの実行を続けていく中で、徐々に戦略のようなものが出来てきた
なんだかんだ戦略に移行するのに2年くらいはかかったと思う
事業計画の策定と予実管理を繰り返す中で、徐々に戦略的なものを考えられるようになってきた
PdMになってから事業戦略的なものに移行するまでなんだかんだ5年くらいかかった
ここまでできて本当の意味で事業責任者を名乗っていいんだろうな
ここもいまだに修行中
人材領域も採用と育成の繰り返して戦略のようなものが徐々に作れるようになってきた
文化周りは一対多の施策なので人数が増えてからですね
プロダクトや事業が成長できないと体験できない部分


実行して経験の積み重ねや手応えがないと戦略は作れない、最初から戦略作るなんて無理!というのが肝ですね。
かなりサラッと書いたなと思っているでしょう。この部分の実際に進行していく具体の話は別で書きました!

なんで有料記事なのか、なんでnoteの有料記事じゃないなと思うかもしれませんが、ココナラコンテンツマーケットで是非!と依頼されたからです。

事業責任者を育成するためにどのタイミングでどのようなサポートが必要か

このテーマも書きたいけど、長くなるので今回は割愛します。気になる人いたらnote書くか直接レクチャーしますので、教えてください。

まとめ

プロダクトで稼ぐ事業の、事業責任者の仕事の全体観伝わりましたかね?
結果として事業責任者の仕事の全体観終止符打てましたかね?プロダクトVSビジネス論争。整理はできたのではないかと思います。
PdM VS BizDevの時に「結局役割じゃなくて、個人個人が仕事できるかだよね」という安易な答えしか出せなかったのがモヤモヤしてて考え続けていました。なんなら今も考えています。
少しは具体的な話に落とせたような気もしておりますが、どうでしょうか。
感想待ってます。

いいなと思ったら応援しよう!