見出し画像

パーソナルAIの出現とChatGPT6の構想から考えるAI概念への影響雑感_0802新設0819更新版

 パーソナルAIの出現とそれがAI概念に及ぼす影響について触れる。
 AIとは「人+高度な電子計算機」(誤解を恐れずにざっくり言うと、膨大な汎用データに基づく高度な推論技術)であるとの考え方がAIの専門家の中でもよく提唱されている。かかるAI概念は最も的確にAIとは何か、を説明するものであるといえる。
 そんな中、近頃パーソナルAI(以下、PAI)というタイプのAIが話題になりつつある。(PAIをわかりやすく解説するものとして、内閣府ホームページの橋田先生のパワーポイントがある。)

https://www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/digital_technology/doc/005_240730_shiryou1.pdf

理化学研究所 革新知能統合研究センター / 「パーソナルAIとサービスのガバナンス」 / 内閣府HP

 Geminiでも過去の自らの会話が記録され、その記憶を踏まえ個人にカスタマイズした回答をしていく設定がプリセットとなっている。

 Open AIトップのサム・アルトマンもChatGPT6では、AIの記憶機能が重視されると公表している。これは、AIのパーソナライズ化と言っても過言ではない。

Sam Altman on GPT-6: ‘People want memory’

CNBC(2025.8.19)
https://www.cnbc.com/2025/08/19/sam-altman-on-gpt-6-people-want-memory.html

 こうした動きはまさにAIのパーソナライズ化を示すものである。PAIを作るという名のもとにPAIの実装が進んでいくのではなく、記憶機能等こうしたスモールステップの積み重ねでPAIが作られていく可能性も大いにあろう。

 こちらの流れの方がむしろ自然なのかもしれない。

 これは、デジタルツインの議論も同様に当てはまる。そして、よく話題に上がる、著名人のAIをつくるといった取組も特別なものとは言い難いと思える。これから誰しも自分の使うAIが、PAIに近いものになっていくのであろう。
 話は少しズレるが、将来自らのPAIを売買するといったスキームもでてくるかもしれない。


 個人的理解のもと、PAIの特徴を一言で表すのであれば、AIと人との一対一に近い形での「信頼」/「一体化」であると考える。
 具体的に言うと、個人データや個人過去データを大量に取り込み個人としてカスタマイズしたAIが出来上がるものといえよう。PAIはAIエージェントを個人にフォーカスして進化させたものとも捉えられる。そして、PAIは、両親や恋人、自分自身をも超えた存在となりうる。PAIの存在は、機器と人を超えた関係を生じさせうる。
 PAIの特徴は、人+高度な電子計算機という現在のAI概念の再定義の必要性を秘めている。そしてAI概念の変容は、責任分配場面における人と物関係における瑕疵担保責任、提供主体とベンダー間の共同不法行為や求償の検討場面において影響を及ぼしうるものと考える。また、AIとの会話とメンタル、ひいては自殺の問題や、サイバーセキュリティの問題をより深刻化させるリスクも孕む。
 なお、PAIの特徴とAI概念の変容・再定義の検討は、今後加速していくであろうインターネットブレインズの法の検討や、AIと人間の未来という哲学的研究のヒントも秘めているのではないだろうか。

 なお、PAIについてはAIのような内側の議論のみならず外側の議論も大事になろう。上記特性からして、綺麗な男性女性というのも考えられる。しかし、その延長線上には倫理の問題が横たわる。倫理的問題の回避や日本の強みを活かすという点ではドラえもんや目玉のオヤジのようなアニメ的キャラクターも良いかもしれない。
 (最近はPAIのweb3との接続についても個人的に思案している。)

(参考)

SHARP「対話AIキャラクター「ポケとも」誕生」https://corporate.jp.sharp/news/250820-a.html

 関連して、以下のnoteも参照いただきたい。本noteの続き的な位置付けも有する。


(マガジン)「AIと法雑感」

※目次は以下を参照


note総則規約3条2項前段
3.2 クリエイターが制作したデジタルコンテンツの著作権は、クリエイターに帰属します。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集