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脳とAIの接続が検討されはじめる時代と法学研究のあり方について / AIと医療雑感_0812新設

 表題は半分本当で半分嘘といったところであろうか。近日、SFの世界のお伽話のような話が少しずつだが、現実味を帯びつつある。

 こちらについては真偽不明のため話半分で聞いてもらいたいが、サム・アルトマンらによるAIと脳インプラントのスタートアップラボの立ち上げ準備が記事になっている。これが真実であるのなら人間の脳とAIの融合もそれほど先ではないかもしれない。

are TECHNICAOpenAI, 「cofounder Sam Altman to take on Neuralink with new startup」(2025.8.13)https://arstechnica.com/science/2025/08/openai-cofounder-sam-altman-to-take-on-neuralink-with-new-startup/

 中国ではBCI(ブレイン・コンピューター・インターフェース)が国家計画となっている。

 アカデミアでも、スイス連邦工科大学ローザンヌ校において、AIと人間の脳・神経技術の研究がなされている。彼らが発信する記事の中で、デバイスと脳の接続がなされた場合のプライバシーをはじめとする法的問題について触れられている。

EPFL NEWS 「Do neurotechnologies threaten our mental privacy?」(2025.8.12)https://actu.epfl.ch/news/do-neurotechnologies-threaten-our-mental-privacy/

 Nature Newsでは、脳内の考えを文章化するAI技術についての記事が出てきているほどである。
https://www.nature.com/articles/d41586-025-03624-1

 レイ・カーツワイル(元有名未来学者で現グーグルのエンジニアリングディレクター)に至っては、「私たちはAIと融合し、人間の限界を超えて能力を拡張する目に見えない技術を通じて、ハイブリッド種になる」と述べているほどである。


Jon Hernandez @JonhernandezlA X
https://x.com/jonhernandezia/status/1957733326267019625?s=46

 なお、日本でも「インターネット・オブ・ブレインズの法」が日本評論社から先月末に発売された。拝読した個人的感想では半分を超える部分は未来思考の検討であると感じた。もっとも、この本に掲載されているディスカッション参加者は各分野を代表する先生方であり、記載内容は現実的かつ実践的なものであった。

 これらの実装は近い将来、医療分野における治療・回復や再生医療の領域から実装が徐々に始まっていくことになろう。
 そして、この分野とAIは切っても切り離せないものであろう。
 なお、海外では、AI対応医療機器の承認が急増しており、 FDAのAI対応医療機器は2015年6件 → 2023年223件となっている。
 AIと医療機器の責任論については以下の記事で論じたAIと責任分界の議論と接続するものと考える。

 医療関連という意味だと、話は変わってしまうが、以下の記事もインパクトがある。名医の直感は経験に基づく確かなものとも捉えられ、AIに代替困難なものであると個人的には捉えてきた。しかし、やや大袈裟ではあるが、そうしたものも将来的には失われていくのかもしれない。

「AIが医師のがん発見力をひそかに浸食、導入数カ月で技能低下-研究」

Harry Black(2025.8.13)
https://www.nttdata.com/global/ja/news/topics/2025/081300/

DOCTORS USING AI QUICKLY LOSE ABILITY TO SPOT CANCER, STUDY FINDS

NEO SCOPE(2025.8.13)
https://futurism.com/neoscope/doctors-ai-lose-ability-spot-cancer


 そんな時代の中で、AIと脳(神経科学と法)の問題に戻り、AIと法領域で必要な視点を考える。
 まず、既存法の深い理解が必要になろう。既存法の趣旨や機能の応用・転用やそれを規定創設に活かすだけの深く広い知見が求められるものと考える。また、既存法に囚われすぎない機能的かつ柔軟な対応も要請され、それには実務の理解が求められる。
 そして、何よりも本記事を踏まえても分かるように今までは考えずとも対応できていたかもしれない深遠な問いに対する思考の必要性が挙げれる。具体的には、人として失いたくないものを検討した上で、それを守るための手段として規制の検討を行うという姿勢である。ここで求められ、現れてくるのが憲法13条や自然権、哲学の視点なのであろう。

 ただし、AIの動きを追っていて日々感じるが、AIに関しては動きがあまりに早すぎる。ほとんどの人が何も気づかず、考える間も無く全てが過ぎ去っていくおそれも大いに感じさせる。


(マガジン)「AIと法雑感」

※目次は以下を参照


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