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「考えすぎる人」ほど動けなくなる。組み手で学んだ“ぼーっと見る”技術

押忍!空手家パパです。

目からレーザー出すおじさんのアイキャッチに負けずに来た皆さん、ようこそ!

私、最近の記事で、「自分の音を聞く・消す」という、徹底的に自分の内側に意識を向ける稽古(内観)の話をさせていただいたのですが、

その時に、「内側ばかり突き詰めすぎると友達がいなくなる方向に向かう」と書きました。

実は友達いなくなるだけではなく、この内観の沼にどっぷりハマると、すげえ弱体化します。劇場版の、ピッコロさんくらいすぐ負けます。

今回は、武術マニアが一度は陥る「頭ガチガチの負のループ」という私の黒歴史を晒しつつ、それを突破するための「外側を見る稽古(目の構造)」についてお話しします。

※記事の要約です!お時間ない方はどーぞ



■ 突然ですが、どんな「目つき」の人が嫌ですか?

本題に入る前に、ちょっと想像してみてください。
対峙したときに、どんな目つきの人が一番嫌(怖い)でしょうか?

① ガンガンに睨みつけてきて「やっつけてやるぞ!」という攻撃的な目

② こっちを「ぼーっと」見てくる、どこ見てるか何考えてるか、わからない目

これ、圧倒的に①の方が怖そうに見えますよね。
でも、本当に怖いのは、ダントツで②の「ぼーっと見てくる人」なんです。

私も先生と手を合わせた時、あのぼーっとした目の奥にある底知れない余裕に、こちらの攻撃がすべて吸い込まれるような絶望感を味わいます。(何やってもカウンター入れられる感じです)

逆に、①のようにガンガン睨んでくる人は、戦ってみると意外と裁きやすい。

なぜなら、相手の目が「一点集中」してくれているからです。

■ 視覚がロックされると、脳もロックされる

武術の世界には、近くの山を見るのではなく、遠くの山をぼんやり見るように相手全体を捉える『遠山の目付(えんざんのめつけ)』という教えがあります。

なぜ一点集中がダメなのか。

人間は、「相手の突きを警戒しろ!」と一点に意識を集中すると、視野の「中心」だけでモノを追おうとします。

すると、脳の処理能力がその一箇所にロックされてしまうんです。

結果、下から来る足払いがまったく見えなくなってあっさり倒される、なんてことが起きます。

これに対して、目の外側(周辺視野)を使って全体をぼーっと見ると、細かい細部は見えなくても、「動いたもの」を感知する脳のスピードが劇的に跳ね上がります。

つまり、全体をぼーっと見ている人の方が、脳の処理に余裕があるから強いんです。

■ 受けがすんごく下手になった「負のループ」

ここで、冒頭の私の「勝てなくなった話」に戻ります。

内観(自分の内側のコントロール)を勉強していた頃の私は、戦っている最中、頭の中でずーーーっとこんなことを考えていました。

相手の突きが飛んできて、顔面を当たる。

「クソッ、受けが遅れたのは姿勢が悪いからだ。えっとー、頭を引っ張ってー」

「あっ!肩が力んでる気がする!やばい!もっと息を吐いてー、、脱力しないと負ける」

そうやって自分の体の中に意識を向けている間に、また殴られる。

もうね、完全に「思考の力み」の負のループです。

相手はただシンプルに「まっすぐ行って右ストレート」と考えているだけなのに、こっちは「姿勢が〜」「脱力が〜」と複雑に考えまくっている。

戦う最中に内観を始めたら、負けます。

これが、武術系にハマりすぎると逆に弱くなる理由ではないかと思ってます。

脱力や姿勢の稽古は、戦う「」までに体に染み込ませておくもの。

いざ始まったら、一回すべてを忘れて、視野を広げて相手をぼーっと見る。これが大事だと思います。

■ 日常にも溢れている「ぼーっと見る」の凄さ

この「一点集中すると危ない」という構造は、なにも武術に限った話ではありません。

たとえば、車の運転

免許を取りたての初心者ほど、すぐ目の前の地面や、前の車のブレーキランプだけを「一点集中」でじっと見てしまいがちです。だから視野が狭くなって、横から急に飛び出してきた自転車に気づけないですよね?

逆に、運転に慣れているベテランドライバーほど、前の車をぼーっと見ながら、同時に歩行者の動きも、全体の流れも、バックミラーの景色もなんとなく視野に入れています。

中心の意識をフッと消して、視野を広げてぼーっとする。

頭の処理をロックさせないために、この「引き算の視覚構造」がすんごく大事です!

■ 日常の「ちょっとした瞬間」に忍ばせる外観稽古

とはいえ、いざ本番で「ぼーっと広く見ろ」と言われても、頭がパニックになっている時は難しいですよね。

なので、これも日常の1人ゲーム感覚でセンサーを育てていきましょう。

やり方は簡単です。

1. 正面をじっと見つめる

2. そのまま、両手を真横に大きく開いて、正面を向いたまま、見える限界位置まで、指を動かしてみる

指の動きがなんとなく見えませんか?

今度はその手を上下に開いてみたり、自分の視界の限界(フチ)をなぞるように円を描いてみてください。

人間の視界って、自分が思っている以上に広くて、そして横に広がる楕円形であることに気がつくと思います。

この「広がった目の感覚」を覚えたら、筋トレやウォーキング、ランニングなどを視野を広げた状態でやってみる。

それに慣れたら、初めて人と対面するときに、その「広い目」をなんとなーく使ってみてください。

自分の視野が広いことの自覚を持つだけでも効果ありです。

■ 考えるのをやめると、オートマチックで動き出す

この目のすごいところ。

実は、
頭の中の「思考のノイズ」が消えやすくなるんです。

「相手の突きが来たら、こう捌いて、右ストレートを合わせて……」と頭でゴチャゴチャ考えていると、その思考がブレーキになって体が硬くなります。

視野を広げてぼーっとする。

「あー、今日のお昼ご飯、何食べようかな。とりあえず蹴りを見せて、あ、手を取れたから、次は上狙い、と見せかけて足払い」

くらいに自然に考えている脱力状態の時の方が、不思議なほど攻撃が的確に当たったり、コンビネーションが繋がります。

難しく考えれば考えるほど、人は動けなくなります。

組み手も、日常のややこしい人間関係や仕事のトラブルも同じ。

思考の脱力を目から試してみてください。

自分の陣地(心と視界)は、知識と構造を使って自分で整えよう。

共に戦いましょう。押忍!

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