見出し画像

① 宝石の条件とは何か ― 宝石と呼ばれるものは、どのように成り立っているのか ―

「宝石」と聞いて、どんなものを思い浮かべますか?

キラキラしているもの。  
高価で特別なもの。  
誰かからの贈り物や、自分へのご褒美。


宝石とは何かを考えるとき、  
いくつかの共通した特徴があります。

宝石は、シンプルに考えると  
「石そのもの」「ジュエリー」を指します。

宝石と呼ばれるものは、  
「石」という言葉だけでは収まらない広がりを持っています。

ここでいう「石そのもの」には、  
ルビーやサファイアのような鉱物だけでなく、  
パールやサンゴのような有機質のものも含まれます。

ジュエリーは、  
石と貴金属を組み合わせて作られています。


宝石の条件の考え方

では、その石とはどういうものでしょうか。
宝石として扱われるためには、  
いくつかの条件があります。

こうした条件を見ていくときに、  

なぜその特徴があるのか

と考えてみることで、  
宝石の見え方や選び方は少し変わってきます。

一見ひとつに見える「宝石」も、  
こうして要素ごとに分けて見ていくと、  
違った見え方がしてくるかもしれません。


耐久性


シンプルに言えば
「長く使えること」です。

宝石学では、いくつかの要素で考えられています。  
ここでは、分かりやすく言い替えてみます。

①引っかき傷がつきにくい → 硬度  

②割れや欠けが起こりにくい → 靭性  

③今の状態が変化しにくい → 安定性  
(時間の経過や環境の影響を受けにくい性質)

例えばダイヤモンドは、
これらの要素を満たす宝石です。
ただし、ここで少し注意が必要です。

劈開


ダイヤモンドには「劈開」と呼ばれる、  
一定方向に割れやすい性質があります。

これは②の「靭性」に関わる性質です。

頑丈なイメージがあるダイヤモンドでも、  
方向によっては割れてしまうことがあります。

また、この性質はダイヤモンドだけではなく、  
トパーズなど、他の宝石にも見られます。

こうした特徴を知っておくことで、  
宝石をどう扱えばよいかの見え方も変わってきます。


還流品


同じ石が、  
時間を越えて使われていくこともあります。

磨き直されて、
別のジュエリーとして使われることもあり、  
そうして市場に戻ってくるものは「還流品」と呼ばれることもあります。


魅力

見たときに「きれい」と感じること。

色や輝きなど、  
専門知識がなくても伝わってくるものがあります。

エメラルドのように、  
欠けやすさがあっても愛される石もあります。

また、名前や背景から
魅力を感じることもあります。

タンザナイトは、
正確にはゾイサイトという鉱物です。

タンザニアで産出されることから、
「タンザナイト」と名付けられた経緯があります。

その深い青紫色は、
タンザニアの夜を思わせるとも言われています。

その時々の流行や、  
文化の違いによっても、  
魅力の感じ方は変わっていきます。

なぜその宝石が魅力的なのか

その理由を考えると、  
宝石の見え方や選び方も少し変わってきます。


希少性


宝石の数が限られていること。

もともと産出量が少ないものや、  
特定の地域でしか採れないものもあります。

また、採掘の状況や社会的な背景によって、  
市場に出てくる数が変わることもあります。

例えば、
鉱山の閉山や、  
採算の問題、  
地政学的な影響などによって、  
流通量が変化することがあります。

同じ石でも、  
時間や状況によって見え方は変わっていきます。


こうした要素は、  
それぞれ独立しているわけではなく、  
互いに関わり合いながら存在しています。

こうした要素が重なりながら、  
宝石としての見え方や選び方は
形づくられていきます。


宝石の条件を知ること


宝石の条件を知ることで、
扱い方や選び方も、
少しずつ見えてくるものがあります。


ただ、こうした条件が  
そのまま価格として表れるわけではありません。

このマガジンでは、  
宝石の見え方や考え方を、  
ひとつずつほどいていきたいと思います。

では、  
その宝石の「価格」は
どのように決まるのでしょうか。

次回は、宝石の価格について考えてみます。


※本記事の内容は、引用の範囲でご利用いただけます。
詳細については、以下の記事をご参照ください。

いいなと思ったら応援しよう!