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相手をおもいやる気持ちが成長をはばむのか?[学芸員の仕事論]

「学芸員の仕事論」なんてえらそうなことを言っていますが、日々あれこれ悩みながらやってます。
私の目下の悩みは、若手学芸員をどうやって成長させるか、です。

一般企業なら、中堅ポジションになる頃には何人も部下がいて、それなりに指導経験・育成経験を積んでいるのでしょうが、学芸員は専門職なので、ひとつの美術館に何十人もいるわけではありません。
というわけで、中堅といっても後輩を育てたという経験がそれほどあるわけではないのです。みなさんからしたら「なんだそんなことか」と、とっくに通過済みの悩みかもしれませんが、まぁ聞いてください。

後輩学芸員や若手学芸員には、こっちから仕事を振ります。例えば、資料整理の補助とか、作品リスト作りとか、作品調査の手伝いとか。
問題はこの時の分量です。

一緒に仕事をしていれば、相手の現在の能力というかキャパシティがどれぐらいあるかは何となく見えてきますよね。
で、私は相手のキャパを勝手に推し量って「これぐらいの仕事量ならできるかな」と調整した上で仕事を振っていました。

みんなそうかな、と思っていましたが、ふと他の学芸員を見ると、キャパシティなんて関係なく「はい、これだけお願い(ドーン!)」みたいな仕事の振り方をしています。
その結果、案の定若手学芸員はひーひー泣きそうになりながら必死で仕事を片付けることになるわけです。

「あらら、もうちょっと相手の力量を見て、仕事を振ってあげればいいのに」と若手を不憫に思う一方で、いや待てよ、と。

相手に無理のない仕事を振る私のやり方は、一見物わかりのいい優しげな先輩風ですが、これだと本人は全然殻を破れないのでは、という気がしてきました。
自分のキャパシティを超えてドカドカ仕事を振られる方が、そりゃきついですけど、そうやって器を大きくしていくのかな、とも思えてきたのです(思えば自分もそうだった)。

「どれだけ無茶できるか」は、最後は個々人のストレス耐性によるのでしょうし、それは他人からは分からない部分なので正解はないのでしょうが、自分のやり方に疑問が出てきた今日この頃です。

ね、今さら感のある悩みでしょう?(笑)
今日はさくっとこの辺で。


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