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【モンゴル】最新iPhoneとドローンを駆使する最先端遊牧民と、羊を追いかけた

「昔ながらの遊牧生活」を想像していた僕は、初日から裏切られた。

草原のど真ん中、電波も届かなそうな場所で、遊牧民のお父さんがポケットから取り出したのは最新のiPhone。しかもケースがちゃんとおしゃれ。

え、持ってるんだ。



ゲルの横にソーラーパネルがある

前回の記事で書いた通り、ブルド地域の遊牧民の家にたどり着いた僕。ゲルの周りを見回して、最初に驚いたのがこれでした。

▲ ゲルの横にソーラーパネル。草原と青空の中に、急に現代が現れる

ソーラーパネルで発電して、ゲルの中で普通に電気が使えるんです。照明もつくし、スマホの充電もできる。

「遊牧民=電気のない暮らし」だと思ってた。全然違った。

▲ ゲルの全景。バイクが停まってて、車もある。よく見ると生活感がすごい

ゲルの前にはバイクが何台か停めてあるし、車もある。遊牧民のお父さんは普通にバイクで草原を走り回ってるし、町に買い物にも行く。「草原に取り残された人たち」では全然なくて、めちゃくちゃ合理的に暮らしてる人たちでした。


ドローンで羊を探す

一番衝撃を受けたのが、ドローン。

羊や山羊は日中、放牧されて草原を自由に歩き回ってるんですが、数百匹いると当然どこに行ったかわからなくなることがある。結構遠くまで行っちゃうらしい。

そこで遊牧民のお父さん、おもむろにドローンを飛ばす。

上空から羊の群れがどの辺にいるか確認して、位置を把握したらバイクで向かって、小屋の方に誘導していく。ドローンとバイクの連携プレー。かっこよすぎる。

「昔ながらの遊牧」じゃなくて、「最新技術で最適化された遊牧」だったんですよね。馬で広い草原を走り回って羊を探す…みたいなイメージは完全に覆されました。いや、馬も使うんだろうけど、ドローンの方が早いじゃん。そりゃそうだ。


子羊と子山羊が300匹いる

5月のモンゴルは、子羊や子山羊が生まれる季節です。

ゲルの周りに行ったら、もう、いる。とにかくいる。ちっちゃいのが大量にいる。

▲ 広角で撮ったらこんな感じ。草原のあちこちに動物がいる。全部で約300匹
▲ 子山羊のアップ。この顔。もう何も言えない

かわいい。本当にかわいい。

東京の動物園で見る「触れ合いコーナー」の規模感とは桁が違う。300匹の赤ちゃん動物たちが、草原をよちよち歩いたり、跳ねたり、お母さんのそばに寄り添ったりしている。

▲ 全身が見えるとサイズ感がわかる。ぬいぐるみみたい
▲ 小屋の中の子山羊たち。こっちを見てる。かわいいが渋滞してる

遊牧民の家の幼い女の子が、子山羊を片手で持ち上げて走り回ってました。たくましい。

▲ 女の子が子山羊を持ち上げて遊んでる。日常の風景らしい。すごい

カシミヤの収穫を手伝った

遊牧民の仕事のひとつが、カシミヤの収穫。山羊の毛をブラシでブラッシングして、抜けた毛を集めて売るんです。

実際にやらせてもらいました。

▲ ブラシに毛がごっそりつく。これがカシミヤの原料

やること自体はシンプルで、山羊をブラシで梳いていくだけ。山羊はちょっと嫌そうな顔をしてたけど、そこまで暴れたりはしない。作業自体は難しくないです。

ただ、数が多い。何十匹もいる山羊を一頭ずつブラッシングしていくので、量をこなすのがとにかく大変。これを毎日やってるのか…と思うと、遊牧民の仕事は見た目以上にハードだなと感じました。

ちなみに、さっきの女の子も一緒に手伝ってくれたんですが、僕より全然上手かった。手つきが慣れてる。幼児に負けた。。


羊の帰宅ラッシュ

夕方になると、放牧していた羊と山羊を小屋に戻します。夜の間に狼に食べられないようにするためです。狼。本当にいるんです。

数百匹の群れを、後ろから声を出しながら追い込んでいく。僕も一緒にやらせてもらいました。

▲ 柵の中に戻された山羊たち。すごい数。帰宅ラッシュ完了

これがなかなか面白い。声を出すと羊たちがわーっと動いて、小屋に向かって流れていく。でもたまにはぐれるやつがいて、そいつを追いかける。東京の品川駅の帰宅ラッシュみたいだなと思いました。改札に向かう人の流れと、逆走してくる人がいる感じ。

▲ カメラに寄ってきた子山羊。帰宅ラッシュの中でもマイペース

朝は乳搾り

翌朝は家畜の世話から始まります。牛の乳搾りをやらせてもらいました。

これがまた難しい。コツがいるんですよね。握る場所と力加減がわからなくて、最初は全然出なかった。

例の女の子は、当然のように上手い。カシミヤに続いて乳搾りでも完敗。僕はこの旅で幼児に何連敗するんだろう。


ラクダに乗って草原を歩いた

遊牧民のお父さんはラクダも飼っていて、乗せてもらいました。

▲ このラクダに乗ります。近くで見ると顔がでかい。歯も見えてる
▲ 横顔アップ。まつ毛が長い。目がやさしい

ラクダって、立ち上がるときに前後にめちゃくちゃ揺れるんですよね。「うおっ」って声が出た。乗ってしまえば意外と安定してるんですが、馬より高い位置にいるので景色が全然違う。

▲ ラクダの背中から見た景色。お父さんが前を歩いてくれてる。草原がどこまでも続く

お父さんが前のラクダに乗って先導してくれて、僕はその後ろをついていく。草原をゆっくり歩くだけなんですが、なんだかすごく贅沢な時間でした。風の音と、ラクダの足音だけ。それ以外の音がない。


「遊牧民」のイメージが完全に変わった

正直に言うと、来る前は「昔ながらの暮らしをしている人たち」というイメージでした。電気もなくて、スマホもなくて、時代に取り残されたような生活。

全然違った。

ソーラーパネルで電気を作って、iPhoneで連絡を取り合い、ドローンで家畜を管理して、バイクで草原を走る。不便な環境を最新技術で補いながら、草原の中で合理的に暮らしている。

でも同時に、カシミヤを手作業で一頭ずつ集めて、夕方には狼から守るために羊を小屋に戻して、朝は手で乳を搾る。テクノロジーに頼れない部分は、自分の手と体で回していく。

その両方が当たり前に共存していて、なんかそれが、すごくかっこよかった。


次回は、遊牧民のおばあちゃんと一緒に小麦粉から麺を作った話です。モンゴル風塩焼きそば、めちゃくちゃおいしかった。あと、ゲルの夜の「正直な話」も書きます。体感0度、シャワーなし。


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モンゴル旅行を考えている人へ。ツアーの正直なレビューと、飛行機・お金・持ち物まで全部まとめた攻略ノートも書いています。僕が出発前に読みたかったやつです。

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