【モンゴル】おばあちゃんに教わったモンゴル塩焼きそば。手作りの麺は最高だった
夕食の時間になると、おばあちゃんが僕の手を引いて「一緒に作ろう」と言った。小麦粉から。
ツアー2日目。午前中は世界遺産のカラコルム遺跡を見学して、午後はゲルに戻って、遊牧民のおばあちゃんとモンゴル風塩焼きそばを作りました。小麦粉をこねて、伸ばして、包丁で切って、麺から全部手作り。
これがめちゃくちゃおいしかった。そして、めちゃくちゃ楽しかった。
朝、草原を見に外に出た
その日の朝、ゲルの外に出てみました。

前日の遊牧体験でだいぶ草原の暮らしに慣れてきた。子羊を追いかけて、カシミヤを収穫して、ラクダに乗って。でもこの日はちょっと雰囲気が違って、朝から曇り空。ガイドさんが「今日は遺跡を見に行きましょう」と言ってくれた。
草原の中に世界遺産がある
ゲルから車で約1時間。着いたのはカラコルム遺跡のエルデネ・ゾー寺院。モンゴル最初の仏教寺院で、ユネスコの世界遺産に登録されています。
こんなところに世界遺産があるんだ、というのが最初の感想でした。

草原をずっと走ってきて、突然お寺が現れる。周りは何もないのに、ここだけ歴史の重みがある。不思議な場所でした。



ガイドさんが歴史について教えてくれました。ここはかつてモンゴル帝国の首都カラコルムがあった場所で、チンギスハーンの命令で作られた都だったらしい。あのチンギスハーンですよ。教科書に出てくる人。その人が「ここに都を作れ」と言った場所に、いま自分が立ってる。なんかすごい。
寺院に隣接して博物館もあったんですが、これが日本の支援で建てられた施設で、展示の説明が日本語でも書いてあるんです。海外の博物館で日本語の説明があるってありがたいですよね。内容もわかりやすくて、モンゴルの歴史をちゃんと理解できました。
ガイドさんからのプレゼント
寺院を見学した後、ガイドさんがお寺の売店で何か買っている。何だろうと思ったら、数珠みたいな飾りがついたネックレスを持ってきてくれました。
「モンゴルの人がよく持っているもので、お守りになるから」と言って、プレゼントしてくれた。
え、いいんですか。
3日間ずっと一緒にいるガイドさん。運転も、通訳も、歴史の解説も、全部ひとりでやってくれている。そのガイドさんからお守りをもらうって、なんかじわっときました。言葉がうまく出てこなかったけど、ありがとうございますとだけ伝えた。
小麦粉をこねるところから始まる
ゲルに戻ってきたのは夕方。ここからが今日のメインイベントです。
遊牧民のおばあちゃんが、家族の住んでいるゲルに僕を招き入れてくれました。ゲルの中にキッチンがあって、そこで一緒に夕食を作るらしい。メニューはモンゴル風の塩焼きそば。
おばあちゃんがまず取り出したのは、小麦粉。
え、麺から作るの?
そう、麺から作ります。小麦粉に水を加えてこねて、生地にするところからスタート。日本で焼きそば作るときって、スーパーで3食入りのやつを買ってきますよね。その発想が根本から覆された。

おばあちゃんの手つきがすごい。小麦粉と水をぱぱっと混ぜて、あっという間に生地ができていく。僕も手伝ったんですが、こねる力加減がわからなくて、生地がベタベタくっついたり、硬すぎたり。おばあちゃんに笑われました。
生地が完成したら、薄く伸ばして包丁で細切りにしていく。この包丁がまたでかい。中華包丁みたいなやつで、ザクザク切っていくと麺になる。

太さがバラバラなのがいい。均一じゃないところが、手で作った証拠。
具材はシンプル。マトン、玉ねぎ、人参、じゃがいも
麺ができたら、次は具材の準備。

マトン肉を切って、玉ねぎ、人参、じゃがいもと一緒に大きな鍋で炒めていく。味付けは塩。以上。
モンゴル料理の味付けは本当にシンプルで、基本的にマトン+塩。でもこのシンプルさが、素材の味をちゃんと引き出すんですよね。マトンの脂の旨味と、野菜の甘さを、塩が引き立てる。

完成。手作り塩焼きそば
炒めた具材の中に、さっき作った麺を投入。ぐるぐる混ぜて、塩で味を整えて、完成。

おいしい。これ、めちゃくちゃおいしい。
麺がもちもちしてて、手作りならではの食感がある。太さがバラバラだから、食べるたびに違う噛み応えがあって飽きない。マトンの脂が麺に絡んで、塩味がちょうどいい。

テーブルの上をよく見ると、シラチャソースが置いてある。遊牧民のゲルにシラチャソース。グローバル化はここまで来ているのか。
おばあちゃんは僕が食べるのを見てニコニコしてました。言葉は通じないけど、おいしいって顔は万国共通で伝わるらしい。ガイドさんに「おいしいです」と通訳してもらったら、おばあちゃんがまた笑った。
小麦粉をこねるところから一緒に作って、出来上がったものを一緒に食べる。料理って、言葉がなくてもコミュニケーションになるんだなと思いました。
ゲルの夜のリアルな話をします
さて、ここからは正直に書きます。ゲルの夜の現実。
気温:体感マイナス3度

5月のモンゴル。日中でも9度くらいしかなくて、夜は4度まで下がる。風が強いので体感はマイナス3度。東京の真冬より寒い。これが5月。
ただ、ゲルの中はストーブがあるので意外と暖かいんです。ストーブに火をつけてくれると、ゲルの中はぬくぬく。布団に入れば全然寒くない。問題は「ゲルの外」です。
シャワー:ない
3日間、シャワーなし。これはまあ覚悟してたので大丈夫でした。ウェットティッシュで体を拭くサバイバルスタイル。「きれい好きな人は無理かも」と正直に書いておきます。
トイレ:遠い
ゲルから少し離れたところにボットン便所があります。昼間は問題ないんですが、夜が問題。
体感マイナス3度の草原を、暗闇の中、トイレまで歩いていく。これがなかなかの修行。懐中電灯は必須です。
……で、大きな声では言えないんですが、夜中にトイレまで行くのが面倒で、ゲルを出てすぐのところで済ませたこともありました。ガイドさんいわく「遊牧民の人たちも動物たちもそのへんでしてるから大丈夫」とのこと。草原はすべてを受け入れてくれる。ありがとう、草原。
星空:見れなかった
これが一番残念だったこと。
モンゴルの草原といえば満天の星空。僕もそれをすごく楽しみにしてたんですが、この日は曇り。星が全然見えなかった。

天気ばかりはどうしようもない。これはもう運です。次にモンゴルに来ることがあったら、晴れた夜にリベンジしたい。
不便だけど、それがよかった
シャワーなし、トイレ遠い、寒い、星空見れず。こう書くとマイナスポイントだらけに見えるかもしれない。
でも不思議なことに、「来なきゃよかった」とは一瞬も思わなかったんですよね。
おばあちゃんと一緒に麺を作って、ガイドさんからお守りをもらって、ゲルのストーブの前で暖まりながらご飯を食べて。不便なことはいっぱいあるけど、それ以上に「ここでしかできない体験」がある。東京のマンションで快適にシャワーを浴びてる毎日には絶対にない時間がここにはありました。
次回は、ツアー最終日の話です。ゲルを離れてウランバートルへ300km戻る帰り道。野生動物の保護区で、モンゴルの原種の馬を見てきました。あと、3日間のツアー全体を振り返って、よかったことと微妙だったことを正直にまとめます。
最後まで読んでくれてありがとうございます。 スキ♡を押してもらえると、次の記事を書くモチベーションになります。
