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広島と長崎。あの夏から81年。私たちはレッドリストに載っている。

81年前の8月6日、広島に原爆が投下されました。実戦では、世界で初めてでした。
そして今日、8月9日は、長崎の原爆記念日。
6日は通院のためライブではみられませんでしたが、今日は、平和式典の中継を母と見守り、「長崎の鐘」の音を聴きながら、祈りを捧げました。
世界に中継されたので、多くの人が同じ時刻に祈っていたのではないでしょうか。そう思うと、心に小さな希望の光が灯るのを感じます。



被団協がノーベル平和賞を受賞したのは、ほんの2年前のこと。それは、ノーベル委員会が、危機感とともに発したメッセージでもあったはずです。
けれども、世界は今、かつてないほど核戦争の脅威にさらされています。

世界にある核兵器の数は、2025年1月時点で、1万2000発以上。その多くが、長崎に投下された原爆の数十倍の破壊力を持つといいます。
たとえ一発でも、広範囲にわたって深刻な環境破壊や健康被害をもたらすに充分であり、核の応酬が始まったらどうなるか、考えるのも恐ろしいです。

長崎の鈴木市長は、平和宣言で、「人類と核兵器は共存できない」と訴えました。
こんなふうに、自分たちの住む世界を自ら危険にさらしている存在は、人間のほかにいません。
車椅子の天才物理学者ホーキング博士は、人類滅亡の大きなリスクのひとつとして、核戦争をあげていました。
国際自然保護連合のレッドリストには、絶滅のおそれのある野生動物や植物等が載っていますが、最も絶滅の危機に瀕しているのは、人類ではないでしょうか。

鈴木市長の言葉には、深く訴えるものがたくさんありましたが、13歳で被爆し、壮絶な体験と平和の尊さを語り続けた吉田勝二さんの話は特に心に残っています。平和宣言から、その一部を引用します。

ひとつの地球に暮らす地球市民の皆さん。平和な世界をつくるために、私たちにはできることがあります。
「平和の原点は、人の痛みがわかる心を持つこと。」
これは吉田さんが被爆体験を語るとき、いつも伝えていた言葉です。
相手の立場や苦しみに心を寄せ、分かり合おうと努力することは、対立や衝突を避けるための大事な一歩となります。それが人と人、国と国、それぞれの場面で信頼を育み友好関係を築く礎になるのです。
吉田さんの言葉を心に刻み、行動につなげていきましょう。

2026年8月9日 長崎市長 鈴木史朗氏「平和宣言」より


行動につなげたひとりが、今日の式典で「平和への誓い」を読み上げた被爆者代表、本村チヨ子さんです。
チヨ子さんは、自らの被爆体験を語られたあと、去年アメリカのロスアラモス国立研究所などを訪れ、人と人とがわかり合うためには対話しかないことをあらためて実感したと、話されました。

彼女の訪米の様子はテレビで見たのですが、パール・ハーバーにも立ち寄り、幼いとき真珠湾攻撃を受けた女性とも会っていました。
今日の式典で、本村さんが「平和への誓い」を述べたとき、その女性の姿が映し出されて、はっとしました。
彼女の頭には花輪が飾られています。ハワイのレイ。愛や友情、敬意の象徴です。
その姿からも、ふたりが心を割って話し合ったことが伝わってきました。


3日前、8月6日の広島の平和式典では、子どもたちが「平和への誓い」を読み上げましたが、それは、こんな言葉で始まっています。

もしも「大切なもの」が一瞬で消えてしまったら、どんな気持ちになるのでしょうか。

想像してみて。と、子どもたちは訴えます。戦争を始める前に、立ち止まって考えてみて、と大人に呼びかけているのです。
誓いの言葉は、こう結ばれています。

相手の気持を想像し、意見の違いがあっても認め、受け止めること。
平和への思いを、自分なりの方法で表現すること。
一人ひとりの小さな行動が、平和への後押しとなります。
平和とは、誰かから与えられるものではなく、世界中の人々で作り上げるものです。
子どもである私たちも、その一員として平和への一歩を踏み出します。
かけがえのない「大切なもの」を、確かな希望を、未来へ届けるために。

2026年8月6日 子ども代表 柿崎由宇さん 河野和希望さんの広島「平和への誓い」より

広島市長は、平和宣言で、若い世代の方たちに、「価値観の異なる人々との国境を越えた交流を深めてください」とメッセージを送りました。

誰だって、友だちがいる国を攻撃したくないですよね。

そして、そうでない国の人の痛みもわかる心を持つことができれば、戦争を始めることなんて、できないのではないでしょうか。

子どものころ、不思議に思いませんでしたか?
大人は「喧嘩してはいけません」っていうのに、どうして戦争をしているのかと。どうして、殺し合いをしているのかと。

私たちが、世界中の人が、立ち止まって自分で考え、お互いを知って、違いを認め合い、尊重し合うことを学べば、希望はあります。
考えが違うのは当たり前。
オーケストラも、いろいろな楽器があるから、美しいハーモニーが生まれます。
ジョン・レノンが「イマジン」で歌ったように、国境のない世界、すべての人が調和の中で生きる世界を想像して、一歩ずつ歩んでいきたいと、あらためて思う夏です。