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巽くんと今日子さん 第7話

前回のお話


 第7話 長い夜が明けて


もう朝だというのに気分は真っ暗 闇のなか。
昨日は巽くんと一緒に行けたらいいなと思ってたオムライスのお店に夜1人で行ってみた。一緒に行きましょう、そう言ってたの思いだしてくれるかな、いいお店ですね、今からでも行きたい、そんな風に思ってもらいたくて出来立てのピザの写真を送ってみた。
巽くんにLINEしても既読つくの遅かったり翌日になることだってあったけどそれは送る時間が遅かったからだと思おうとしていた。でも昨日はお店からLINEしたのは夜の7時すぎ。寝てるなんてことはない時間。いつ返信くるかな、どんな反応してくれるだろうと何度トークルームを見に行ったことだろう。長い長い夜だった。
11時近くなってもう今晩は既読にならないだろうと諦め気味にトークする。

朝からピザ画像は重いですね….。
返信は不要ですよ。



寝不足で迎えた朝、もうLINEだってみたくない。
昨日の夜、既読にならないメッセージだけじゃなく今まで巽くんに送ったメッセージも読み返してこんなのちっとも私らしくない、無理してたんだ、と気づいてしまった。返信不要ですよ、なんてウソばっかり。それに巽くんを付き合わせてしまってたんだなと恥ずかしさがますます自分を惨めにする。気分も身体も重いなかでもいつもと変わらず5分おきに目覚ましのスヌーズが鳴る。それを止めるのもおっくうになりようやくベッドから起きだした。
外から差し込む朝の柔らかい日差しに混ざるように立ち上る紅茶の香り、ヨーグルトのすっきりとした酸味でようやく少し気持ちが落ち着く。

そうしている間にも横にはスマホを置いてある。
そしてLINEの通知を見てしまう自分がいる。

あ、巽くんから返信きてる。
駆け引きなんて出来なくてすぐに既読にしてしまう。

おはようございます☀️
昨夜はブラックフライデーでネットでターゲット探してました。
朝ピザ大丈夫ですよ!
1人で夜お店行くって今日子さん強メンタル☺

読んでああ、ダメだと、実感した。
もうこれ以上は頑張れない。
どう返していいか分からないからそのままにしてみるものの、既読にならずにソワソワした次は返信してないことにソワソワしちゃう。
読み返してみては、既読つけずに放置ってどっちが強メンタルですか、文句のひとつもいいたくなっちゃう。けど、せっかく返信くれたのにこのままにしておくのも失礼かなと落ち着かなくてやっとお昼にトークを返した。

昼ピザも重いですね…。
実は夜も1人じゃ重かったです。
持ち帰りさせてくれて良かった。
弱メンタルなったのでトークするの控えますね。

送ったあとで1人うなずく。これで良かった。
トークルームは2人いて初めて明かりがつく場所だ。
真っ暗な中1人でいる場所じゃない。外に居場所をもとめずに私に出来ることは私の中を明るい場所にすることだけ。居心地のいい寛げる場所に。
私は何が好きで何がしたい。何もしなくたってそれもいい。とにかく今は自分を一番にして自分のこと大事にしよう。誰かにもらった好きじゃなくて自分の好きで満たしたい。私の好きな物、ううん、私の好きな人、それが分かっただけで今は充分。

今はそう。そういう段階。
無理して嫌いになったり諦めたりしなくていいけど、期待もしない。ただ好き、好きになれた自分が可愛い。
それだけでいい。

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    薄い紙越しに彼を見ていた
    見つめ返して欲しかった気持ちは
    今は心にしまっておこう  

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第8話に続く

なんのはなしですか

途中までで止まっていたお話しを再掲して続きを書いていますが不器用で拙いストーリーに赤面です。
ビューや好き、コメントも励みになっています。
ありがとうございます。

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