親の借金1300万円に絶望したけど、何とか立て直した話
「お金のことは誰にも言えない」
そんなふうに思って、ひとりで抱えていませんか?
借金って、本当に心をむしばみますよね。
“借りた本人”だけじゃなく、“その家族”までも。
私も、家族の借金で悩んでいました。
自己紹介記事にも書きましたが、
私の親には、1300万円の借金がありました。
それを知ったときの感情は、怒りや不安ではなく、「絶望」でした。
住宅ローンでもないのに、こんな金額の借金がなぜ…。
でも、時間は待ってくれません。
返済の督促も、利息も、感情なんておかまいなしに押し寄せてきます。
この記事は、私が親の借金と向き合い、解決に至るまでの記録です。
親の借金が発覚したのは、私が20代半ばの頃。
約20年前のことになりますが、いろいろな感情を整理できたのは、最近のことです。こんなに長く引きずるなんて、と自分でも思いますが、親の借金に悩む子どもにとっては、それだけ大きな問題になります。
同じような悩みを抱える方の今後のヒントや、心の支えになれたら――
そう願って、綴っていきます。
1.私について
私は今、40代。もともとは法律系の公務員をしていました(数年前に退職)。
親の借金が発覚したのは、まだ公務員だった20代半ば、独身の頃です。
公務員という安定した仕事に就いたのは、子供のころから「我が家にはお金がない」と感じており、「お金に困りたくない」という気持ちが強かったからです。なので公務員になった後は、「もうお金の心配はしなくていい」と安心していました。
そんな私の安心を、ある日、根こそぎ揺さぶる出来事が起こります。
2.借金発覚
「お母さんの様子がおかしい」
姉からかかってきた電話で、初めて知りました。
親が借金を抱えているらしいと。
消費者金融からの請求書が実家に届いたことも、その電話で聞きました。
最初は、驚きで言葉が出ませんでした。
ただ、私は仕事で法律を扱っています。逃げるわけにはいかない。知識もあるのだから、私が何とかしなければ。
当初私は、「そうは言っても借金の額は大したことがないはずだ」とタカをくくっていました。
なぜなら、私は就職して一人暮らしを始めてからも、毎月かなりの金額を実家に仕送りしていたからです。
実家には住宅ローンもありません。
「生活費が足りない分を少し借りたんだろうな」くらいにしか思っていなかったのです。
しかしきちんと調べていくうちに、借金の金額は両親合わせて1300万円を超えました。借入先も数社なんてものではなく十数社に及び、有名な消費者金融のほとんどから借り入れていました。
ここまで分かると、さすがに「これはヤバい」と危機感を覚えました。
私が仕事で取り扱うケースでも、住宅ローンなしでここまでの金額の人はそう多くなかったからです。
3.なぜ借金したのか
実家の家族構成は、父・母・姉・私・弟A・弟Bの6人家族。
父は教員、母はパートながらも保育士。
父はそれなりに収入がありましたし、通常であれば、そこまで困窮しないはずです。
原因は主に4つありました。
3-1.私達きょうだい4人の年齢が近かったこと
私達きょうだいは年齢が近く、1年ずつずれてはいたものの、姉・私・弟Aが同時に大学生をやっていて、それぞれの学費と、一人暮らしのための仕送りは相当負担だったようです。
姉と私が卒業した後、弟Bも大学生になりましたし、4人全員を短期間で大学に通わせるのは、確かに大変だったかもしれません。
どこの家庭でも、教育費は重い負担になります。子供に十分な教育を与えてやりたいという親心は、自分が親になった今なら分かります。
3-2.父の早期退職
激務がたたって体調を壊し、定年まで待たずに退職することになりました。体調が回復してから再就職したのですが、退職から再就職までに収入ゼロの期間があったことは、痛手でした。
3-3.弟の交通事故
大学在学中に原付で人身事故を起こし、裁判になりました。
弟は無保険だったため、弁護士費用や相手方の治療費など、大きなお金を負担することになりました。
たとえ原付であっても、任意保険に入らずに運転するなんて、リスクが高すぎます。弟が甘い考えだったばっかりに、相手の方にも迷惑をかけてしまいました。
3-4.私以外の姉弟がなかなか就職しなかったこと
就職氷河期だったので、就職できなかったと言うべきかもしれません。
私以外の姉弟3人は、大学卒業してからなかなか就職できず、ずっと実家に住んでいました。
アルバイトなどで多少はお金を入れていたようですが、生活費のほとんどは親が負担していたそうです。
このような状況から、母は足りない分を何とかしようと、最初は「少しだけ」のつもりで借金したようです。だけど、借金って雪だるまなんですよね。
一度借りてしまうと、利息がどんどん膨らんで、あっという間に“どうにもならない額”になる。
よくある話です。
だけど、それが自分に降りかかってくると、現実は本当に重たい。
4.なぜここまで増えたのか
家計が困窮した原因はさっきお話しした通りですが、ここまで借金が増えてしまった理由は、さらに3つあります。
4-1.母が1人で抱え込んだこと
母は、現実から目を背けていました。
怖くて、誰にも言えなくて、ただただ時間が経ってしまった。
体を壊した父にも言えなかった。
法律に詳しいはずの、私に相談することもしなかった。
就職しない子供たちに、「家計がきびしい」と言うこともしなかった。
私達きょうだいも、いい大人なんだから気づくべきだったのに、「父が退職してしまって、子どもたちは就職してない。家計は大丈夫なんだろうか」と母に確認することもしませんでした。
4-2.借金に慣れてしまったこと
一度借金をしてしまうと「足りなくなったら借りればいい」という思考になり、精神的なハードルが一気に下がります。
そして、生活費がいくら必要だとか、足りない金額はいくらなのか、などの家計を管理することはあきらめ、借金に頼るようになります。
母も、借金が積み重なるうちに、借金の総額や利息などを把握することがなくなり、目の前の返済を何とかすることしか頭になくなってしまいました。
そうして、毎月の返済を何とかすることだけ考えて、次々に借入先を増やしていきました。
完全な自転車操業です。
4-3.借金を隠すための借金
母は、借金が増えてからも生活水準を下げることはしませんでした。
というか、借金について誰にも話していなかったため、借金がバレないためにはこれまで通り生活するしかなかった。
特に、父には言えなかったようです。
就職して一人暮らしをしていた私には、「お金を送ってほしい」と言ってきていましたが、理由は言わなかった。早いうちに話してくれていれば、借金がここまで大きくなることはなかったでしょう。
5.解決した方法
具体的な債務整理の方法については長くなりますので、次回のnoteに詳しく書くつもりです。今回は、私がどう動いたかを大まかに書きますね。
5-1.借金の全体像を把握
私が事態を知ったときには、母は心を病んでしまい、「死にたい」と言って寝込んでしまいました。どこからいくら借りているのか、問いただすこともできません。
というか、借金に借金を重ねすぎて、母自身ももはや把握できていませんでした。
実家に届いた請求書などから、借入先・借入額・毎月の返済額などを把握するしかなく、請求書を発見するたびに「まだ増えるの?!」と震えていました。
そうして判明したのは、十数社のありとあらゆる大手消費者金融会社からの、総額1300万円超の借金でした。
5-2.家族への告白
借金を整理し家計を立て直すには、家族の協力が不可欠です。しかも、我が家の場合、父も姉弟も、自分達自身が借金の原因でもあります。
私以外の家族は何も知らない状態でしたが、当然この事態を知るべきで、みんな立て直しに協力すべきだと思いました。
しかし、母は寝込んでしまっていて、私がやるしかありません。
まずは、父に話さなければなりませんでした。
これが一番つらかったです。
父としては、「早期退職してしまったが退職金が相当額あるので、家計は何とかなっているだろう」と、お金のことは母に丸投げしていました。
そんな父に対して、「退職金は使い果たした。しかも、多額の借金がある」と伝えるのは、娘として心が痛かったです。私の言葉を聞いて、父はしばらく放心していました。
しかし、父も体を壊していたとは言え、母に家計のすべてを任せきりにしていた責任があります。自分の責任を受け止め、借金を重ねた母を責めることはせず、「借金の整理については自分がやる」と言ってくれました。
次は、姉弟たちです。
就職がうまくいかないと言っても、働かない子供が3人も家にいることで退職後の両親に負担をかけていること、そもそも大学の学費や仕送りで家計は破綻寸前だったこと、両親に多額の借金があることを伝えました。
私も、姉弟には腹が立っていて説教のようになりましたが、3人とも家計の立て直しに協力すると言ってくれました。
5-3.特定調停
自己破産、再生、任意整理など、債務整理の方法はいくつかありますが、このとき私は特定調停を選択しました。特定調停を選んだ理由については、メリット・デメリットなどを含めて、次回のnoteに書く予定です。
結論としては、特定調停はいったん成立し、債権者各社に対して毎月返済をしていくことになりました。親の収入だけでは支払えない返済額だったため、私と姉が毎月支援する前提での計画でした。
ただ、この特定調停は姉からの援助が止まったことで、途中で払えなくなってしまいました。そもそも親の収入で払える計画を立てるべきだったと、あとで後悔しました。
5-4.個人再生
特定調停が破綻してしまったので、さらなる債務整理を考えないといけなくなりました。
今回は弁護士さんにお願いして、個人再生をすることにしました。今考えると、特定調停を挟まず初めから弁護士さんにお願いするべきでした。
個人再生では、無理のない形で返済計画を立てて頂き、3年間で支払いを無事に終了できました。
特定調停を選んだ理由の一つとして、弁護士費用がかかるということがあったんですが、やはり専門家に頼むのが一番だと痛感しました。
6.親との関係
「親の借金は、子どもが返す義務はない」
これは法律上の事実です。
私自身、法律を扱う公務員だったので、そのことはよく知っていました。
でも、いざ親の借金を知った時、親を見捨てる選択肢は私の中には存在しませんでした。頭にも浮かばなかったのです。
結局、債務整理に必要な費用は私が出しましたし、手続も私が動きました。
でも、債務整理が進み、日々の生活が落ち着く中で、少しずつ変化がありました。考える時間ができてきたことで、だんだん怒りが湧いてきたのです。
「親の借金なのに、私一人が何とかしないといけなかったのか?」
債務整理費用や弁護士費用の支払いをしたため、私の貯金はゼロになりました。
そもそも私は、就職してからも毎月仕送りをしていました。しかし、その仕送りは消費者金融の返済に充てられていたのです。
そして、4人きょうだいなのに、なぜ私だけが負担させられるのか…。
考えれば考えるほど、理不尽な気がしてきました。
個人再生が終わり、再生計画に基づく返済が始まり、実家の家計を立て直せたと思えたところで、私は実家と距離を取ることにしました。
親や姉弟に普通に接することが苦しくなったため、疎遠になることを選んだのです。
こうした親に対する葛藤については、心理学を学ぶことでクリアになっていきましたが、長い時間が必要でした。紆余曲折ありましたが、今では親子として普通に関わっています。
親との関係修復に至るまでの過程で、自分自身のお金に対する不安や家族に対する価値観と向き合うことになりました。
心がクリアになった経緯については、また別のnoteに書く予定です。
最後に
親の借金、なんて聞くと、正直「そんなことある?」って思いますよね。
でも、あるんです。
しかも、ある日突然やってくる。
最初はびっくりしたし、すごく不安になりました。
でも、それと同じくらい、「何とかしなきゃ」という気持ちになります。
金額が大きかったこともあり、簡単ではなかったです。
請求書をかき集めて、特定調停を申し立てて、けど失敗して、弁護士さんを探して、書類用意して・・・。親とも何度も話して、泣いて、また話して。
でも、ちゃんと道はあるし、ちゃんと終わらせることもできる。
「自分だけがこんな状況なのかな」と思うと、しんどくなりますよね。
だから、私はこの体験をnoteに書きました。
今苦しんでいる誰かに「あなただけじゃないよ。何とかなるよ」と伝えたいと思って。
次回のnote(有料)では、以下の内容を詳しくお話しします。
実際に借金問題を解決した具体的ステップ
弁護士への相談タイミング・費用感
精神的な混乱から立ち直るヒント
「自分だけじゃない」と思えるリアルな体験
親や家族との関係を再構築するヒント
もし、あなたが今…
親の借金に巻き込まれている
家族の借金で心が潰れそう
解決方法がわからない
という状況なら、次回の有料noteはあなたの助けになると思います。
親の借金は、あなたの人生の終わりではありません。
むしろ、自分の価値観と向き合うきっかけになることもある。
そんな気づきを、次回のnoteでじっくりお話しします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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