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授業研究法⑤

参観者のまなざし


 前回、授業で「子ども一人一人がどう学んでいるか」「子どもの学びがどう深まっているか」という子どもの学びの姿がみえるようにするためには、授業を参観する人の立ち位置や姿勢が大事であるということを書いた。

 そのためにもう一つ大事なことがある。

 それは、私たち参観者が、授業者や授業をしている子どもたちにどのような“まなざし”を向けているかということだ。

 「これからの授業研究法入門」の著者の秋田喜代美氏は、若い頃、公開授業の授業者から「秋田さんは頷いてくれたり笑顔を向けてくれたり、子どもと同じ目線でしゃがんでくれたりしてくれるから、授業をやっている方も安心していつも通りできる」と何度も言われたのだそうだ。

 参観者が、鋭く冷たいまなざしで、どこに問題があるのか、授業後の検討会で何を指摘してやろうかという目で授業を見たとしたら、問題点しか見えなくなってしまうだろう。

 その場にいる子どもたちや授業者はどのような気持ちなのかと思いを馳せて非言語的な対応(頷き、笑顔など)をすることが参観者として大事なことなのである。

 もちろん、研究対象として、授業で起こった事実を細やかに見ることは大事ではあるが、それと授業を公開してくれる授業者や子どもたちにどのようなまなざしを向けて参観するのかは別のことだ。

 参観者としては、意識して授業者や子どもたちに対して共感的に見る姿勢、その授業者や子どもたちに学ばせてもらう意識を持つことは、参観者にとってもより自然なよりよい子どもの姿を見せてくれることにつながるのだと考えられる。

 授業者にとって圧迫感が少ない中で子どもの学びの過程を見たりつぶやきを聴くことができるように各学校では工夫していると思うが、参観者も同様ではないだろうか。

 授業は、教師も子どももありのままの姿をさらけ出して参観者に開示してくれているものだから、参観者としても、そこから学ぶという姿勢を十分に持つことが大切になると考える。

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