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人生100年社会を設計する司令塔の創設を― 超高齢社会の日本に、今本当に必要なもの ―

日本では、高齢化が進み、介護人材不足が大きな社会問題として取り上げられています。

しかし、私は最近ある出来事を通して、「本当の問題は別のところにあるのではないか」と考えるようになりました。

義理の父に介護サービスを利用してもらうため、行政へケアマネジャーの依頼をしました。

ところが返ってきた答えは、

「ケアマネジャーが不足しているため、担当を付けることができません。」

というものでした。

その後、義理の父は圧迫骨折を起こし、自力で生活できなくなりました。

改めて行政へ相談すると、

「緊急案件なので担当を付けます。」

との返答でした。

つまり、介護人材不足は将来の話ではありません。

すでに始まっている現実なのです。

日本はこれから何を迎えるのか

国民生活基礎調査では、一人暮らし世帯が過去最多となりました。

その中でも、高齢者の一人暮らしは急速に増えています。

さらに、今後は85歳以上の人口が増加し、介護を必要とする人も増えていきます。

一方で、

  • ケアマネジャー不足

  • 介護職員不足

  • 施設職員不足

はすでに各地で起きています。

「施設を増やせば解決する」という単純な問題ではありません。

介護を支える人材そのものが不足しているのです。

しかし、私は悲観ばかりしているわけではありません

一方で、希望もあります。

現在60代、70代前半の人たちは、

  • 健康診断

  • 高血圧治療

  • 禁煙

  • 運動習慣

  • 栄養に関する知識

など、これまでの世代よりも健康への意識が高くなっています。

自治体でも、

  • フレイル予防

  • 介護予防教室

  • 筋力トレーニング

  • 社会参加

などの取り組みが広がっています。

今後もメディアや行政が健康づくりを積極的に発信し続ければ、

要介護になる時期を数年遅らせることは十分可能ではないでしょうか。

これは本人にとって幸せなことですし、介護保険制度にとっても大きな意味があります。

高齢者雇用も同じ問題です

人手不足を背景に、高齢者を積極的に雇う企業が増えています。

私の職場でも80歳を超えて週5日働いている方がいます。

しかし、高齢になると疲れは若い頃とは違います。

無理を続けた結果、体を壊してしまう人も少なくありません。

私は、

「働ける人を増やす」

ことよりも、

「長く健康に働き続けられる環境をつくる」

ことの方が重要だと思います。

例えば、

  • 週2~3日勤務

  • 1日3~5時間勤務

  • 身体への負担が少ない仕事への配置転換

  • 本人の体調に合わせた柔軟な勤務シフト

こうした働き方を当たり前にすることが必要です。

仕事は収入を得るだけではありません。

社会とのつながりを保ち、生きがいとなり、健康維持にもつながります。

つまり、高齢者雇用は雇用政策であると同時に、介護予防政策でもあるのです。

しかし、ここで一つの壁があります

これらの課題は、現在それぞれ別々の省庁が担当しています。

  • 健康は厚生労働省

  • 雇用も厚生労働省

  • 教育・学び直しは文部科学省

  • 企業支援は経済産業省

  • 地域づくりは総務省や国土交通省

  • AIやデジタルはデジタル庁

どの政策も重要です。

しかし、

「人生全体をどう支えるか」

という視点で見ると、これらは本来一つにつながっています。

国民から見れば、

健康に暮らし、

学び続け、

働き続け、

地域で活動し、

必要になれば介護を受ける。

これは一本の人生です。

しかし行政は縦割りになっています。

私が提案したいこと

私は、防災庁を創設したように、

「人生100年社会を設計する司令塔」

を創設することを提案したいと思います。

この司令塔の目的は、介護だけではありません。

  • 健康寿命を延ばす。

  • 高齢者が無理なく働ける社会をつくる。

  • 生涯学び続けられる環境を整える。

  • AIやデジタル技術を活用する。

  • 地域とのつながりを維持する。

  • 必要な介護人材を計画的に育成・確保する。

これらを一つの国家戦略として設計することです。

政治家の皆さんへ

人口減少も、超高齢社会も、避けることはできません。

しかし、

どのような社会にするかは、私たちが選ぶことができます。

介護、医療、雇用、教育、地域づくり。

これらを別々に考える時代は終わりました。

これから必要なのは、

「人生100年時代をどう生きるか」

という視点から、社会全体を設計することです。

私は、その司令塔こそが、これからの日本に最も必要な行政組織ではないかと考えます。

日本は世界で最も早く超高齢社会を迎えた国です。

だからこそ、この課題を世界で最初に解決できれば、それは日本だけでなく、これから高齢化を迎える世界各国にとっても新しいモデルとなるはずです。

私は、政治家の皆さんにお願いしたい。

目先の制度改正だけではなく、

「人生100年社会をどう設計するのか」

という大きな視点から、日本の未来を議論していただきたいと思います。

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