【要確認】宅建士独学で「過去問を解いても伸びない人」がハマる罠
明日から自分の勉強を少し立て直したい方へ。
今回は、宅建士試験について、連作を用意してみました。
誰に向けて書いたか: 講義を聴いたり、テキストを読み込んで、「よし過去問にトライするぞ」となってから、「なんだか上手く解けないぞ?」となった人にこそ、読んでほしい連作です。
講座と過去問のあいだにある、見えにくい谷間について
講座が魅力的なほど、陰も深い
宅建士試験の勉強を始めるとき(または、始めようか迷うとき)、多くの人がまず考えるのは、予備校講座を買うかどうかだと思います。そう思われませんか?
LEC、アガルート、TAC、大原、フォーサイト、スタディング。
有名な講座はいくつもあります。
広告を見ると、どれも頼もしく見えます。
「これなら受かりそうだ」
「独学より安心できそうだ」
「多少高くても、合格できるなら安いものだ」
そう思って、数万円、場合によっては十万円前後の講座(もっとかも?)を買った人もいるはずです。
けれど、いざ勉強を始めてみると、別の不安が出てきます。
本当に、この講座だけで受かるのだろうか。
講義は聞いたのに、過去問を解くと手が止まる。
テキストに書いてあるはずなのに、問題になると急にわからない。
解説を読んでも、どうも腑に落ちない。
動画をもう一度見返すべきなのか、それとも先に進むべきなのか。
そんなふうに、講座を買ったあとで、むしろ不安が濃くなることがあります。
これは、あなたの能力が低いからではありません。
しかし、かといって、予備校講座が無意味だという話でもありません。
むしろ、予備校講座はよくできています。
いや、「出来過ぎ」ともいえるかもしれません。
限られた試験範囲、限られた学習時間の中で、合格に必要な知識をできるだけ効率よく伝えようとしているからです。
ただし、そこには当然、限界があります。
宅建士試験は(とくに民法)、思っている以上に範囲が広い科目です。
民法だけでも条文は1000条を超えます。
そのすべてを、宅建受験生向けの講座で一つ一つ丁寧に説明することはできません。
講師がどれほど優秀でも(いや優秀であるからこそ)、試験に出やすいところ、出にくいところ、受験生が理解すべきところ、深入りしすぎると危険なところを、かなり取捨選択しながら教えるしかありません。
講師に同情しつつもシビアに言い換えると、先に予備校に指定された枠組み、コマ数の中で割り算して、無理矢理入れるしかないのです。
つまり、講座というものは、最初から「全部を説明するもの」ではありません(不都合な真実?💦)。
合格に必要な知識へ圧縮されたものです。
ゆえにその圧縮こそが、予備校講座の価値でもあります。
しかし、この圧縮された知識を、自分の中で使える形に変換する作業は、受講者自身に残されます。いわゆる書き込みやメモなどですね。
ここが、意外と見落とされます。
一般論としての:
講義を聞く。
テキストを読む。
一問一答を解く。
過去問に入る。
この流れ自体は正しいです。
けれど、過去問に入った瞬間、急にこう感じる人がいます。
「あれ、講義ではわかった気がしたのに」
「この選択肢、どこを根拠に判断すればいいんだ」
「似たような話は聞いたけど、この問題にはどう当てはめればいいんだ」
「解説を読んでも、結局なぜそうなるのかわからない」
これは、表題にもしましたが、講座と過去問のあいだに谷間があるからです。
講座は、知識を整理してくれます。
過去問は、その知識を使えるかどうかを試してきます。
この二つは似ているようで、かなり違います。
講義では、講師が順番を整えて説明してくれます。
しかし本試験の問題は、こちらの理解しやすい順番では出てきません。
いきなり事例が出てきます。
ひっかけが混ざります。
条文そのものではなく、判例や制度趣旨を前提にした選択肢が出てきます。
似た用語が並びます。
「原則」と「例外」が入れ替わります。
そこで初めて、自分が本当にわかっていたのか、それとも講義の流れに乗って「わかった気がしていた」のかが見えてきます。
過去問から戻る先
ここで、多くの人は予備校テキストに戻ります。
もちろん、それは正しいです。
ただ、先ほども述べた通り、テキストに戻っても説明が薄いことがあります。
紙幅の都合で、細かい理由までは書かれていないことがあります。
講義では軽く触れられただけの論点が、過去問では鋭く問われていることもあります。これは、先ほど述べておいた、講師の制約や限界ということですね。最頻出から順に触れていくことのデメリット。
すると、次にYouTubeやネット検索に走る。
これもそれ自体が即、悪いことではありません。
今は無料で良い解説動画もたくさんあります。
けれど、動画探しには時間がかかります。
誰の解説が正しいのか、自分のレベルに合っているのか、見てみるまでわかりません。
10分のつもりが、気づけば1時間、2時間と過ぎていることもあります。
しかも、動画を見た結果、また別の動画をおすすめされ、別の講師の言い方に触れ、かえって混乱することもあります。
谷間を埋めるもの
では、どうすれば?
ここで必要なのは、根性論ではありません。
「もっと頑張れ」
「何周も回せ」
「暗記が足りない」
いや、そう言われても、つらいだけです。
もちろん反復は必要です。
暗記も必要です。
でも、その前に必要なのは、詰まったときにどこを見ればいいか、という地図(に相当するもの)です。つらいのは闇雲だからですよね。
過去問でわからない。
テキストに戻っても薄い。
動画を探すと時間が溶ける。
そのとき、別の逃げ道を持っているかどうかで、独学の安定感はかなり変わります。
たとえば、法律用語辞典を引く。
条文を確認する。
判例の存在を知る。
制度趣旨を短く押さえる。
予備校テキストの説明を、別の角度から読み直す。
こうした作業は、大学の法学部出身者にとっては比較的なじみのあるものかもしれません。
しかし、宅建士受験生の多くにとっては、最初から当たり前の方法ではないはずです。
だからこそ、このシリーズでは、宅建独学者のために「調べ方」を整理していきます。
高額な講座を買った人に、講座を捨てろと言いたいわけではありません。
むしろ逆です。
せっかく買った講座を、もっと使えるものにする。
講義で得た知識と、過去問で問われる知識のあいだをつなぐ。
テキストだけでは足りない部分を、外部の典拠で補う。
そのための補助線を引きたいのです。
宅建の勉強で大事なのは、最初から法律家のように勉強することではありません。
ただ、過去問で詰まったときに、闇雲に悩まないこと。
テキストの薄い説明を、自分の理解力不足だと思い込まないこと。
動画検索の沼に沈まないこと。
そのために、手段として、最低限の「調べ方」を持っておく。
これだけで、独学の不安はかなり軽くなります。
次回は、宅建士独学者が過去問で詰まったときに、何を、どの順番で、どう確認すればよいのかを整理します。
予備校テキスト、法律用語辞典、条文、判例、動画。
それぞれに役割があります。
大切なのは、手元の教材全部を完璧に使いこなすことではありません。
迷ったときに、的確に、次に見るものと手順を持っていることです。
続きは次回。
乞うご期待です。
後日付記:2026.7.12.
連作が完成したので、残りの2つへのリンクを貼ることにしました👇。よろしければ、読んでみてください。
第2部はこちら
闇雲な暗記に走らないためにも、一定の調べ方を知っておく意義はあると思います。
第3部はこちら
第2部の具体例、細目などについて。
自作サイトマップはこちら
2026.7.12.付の追記は、上の三つのリンクとなります👆。以上です。
🔵以前書いた読み物
無料です。
「そういやよく聞くし、よく似てるけどなんだろう?」と思ったらどうぞ。
ご笑覧ください。
あと、行政書士の合格法も書いています。
3年前の記載で、クセがあるかもしれませんが。ご笑覧ください。
🔵有料 note 紹介
宅建士試験合格法(最初の作品)
次は、一番最初にいきなり3万字書いた有料 note なんですが、ヒットしなかったやつですね。💦
手直し中(がずっと続いている)kindle本は、瞬発的に順位がもらえましたが(特定ジャンルですが1位も取りました)、これの圧縮版でした。
ご興味あれば、ご購入よろしくお願いいたします。
行政書士試験合格法
既出の無料の前編を受けての後編となっています。
複数の資格ホルダーとして、独自の見解かもしれませんが、こんな考え方で合格できますよ、ということを示したつもりです。
ご参考になれば幸いです。
🔵自著の紹介(kindle出版2冊目)
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行政書士として電子書籍著者(note-dog とは別の犬名義 kindle-dog)だが、会計系試験の受験生でもある、って微妙な立ち位置ですが😅。
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とはいえ、元のお値段でも、
お菓子を買う程度で、
行政書士試験の合格法が学べます👍。
お気軽にどうぞ。
※ もし良かったら、感想等いただけると次作への励みになります。
注記1: 抽象➡具体の順で書いているため、後半に、より具体的で実益のある記載が寄っています。前半がつまらないと思ったら目次機能でスキップしてみてください😅。
注記2: 本書は、スマホやタブレットのような縦長の画面でのご閲覧をお願いします。ノートパソコンのような横長の画面ですと、Amazonの試読機能等で、正常に表示されないことがあるようです。
