黄金体験ー受け継がれし魂| #風まかせ文芸部
黄金の記憶
すなわち、金ピカ…
信じられないかもしれないが。
あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
金について
金とは古来より、その希少性や他の金属にはない輝きに価値を見出された物質である。むしろ、人類がその価値を共有し、信じてきた物質である。
正直、現代では工業的にも金より貴重で、産出量も少ない物質は存在する。
しかし、金の価値そこにはない。
人が信じた記憶、黄金の記憶に価値があるのである。
黄金の記憶から、連想できるものは皆さん概ね、
ツタンカーメンの黄金のマスク、
キン肉マンの黄金のマスク、
イーロンマスクの金の話だろう。(※)
おそらく異論はないだろう。
(※イーロン・マスクは近年、「米政府が保有するとされる金(ゴールド)は本当に存在するのか?」という問題を公的に提起し、フォートノックスの金準備の監査を要求する発言によって世界的な議論を引き起こしています。これは単なる陰謀論ではなく、米国の財政・通貨制度の信頼性に直結する重大テーマとして扱われています。→CoPilot調べ。これはネット上で語られている話である。)
金と黄金
似て非なるものである。
金さん銀さんくらい似て非なるものである。
物質の価値には、普遍性はない。
勿論、金の価値は金融システムにより成り立ってはいるが、ご存知の通り、希少性、物性、時流などの
外部要因で驚くほど価値が入れかわる。
金即ち、黄金の記憶とは、複合要因に裏付けされた価値ではなく、人類が共有してきた記憶、歴史に価値があるのだ。
プラチナの方が工業的な価値は金より高いときもある。しかし、より貴重な物質が発見されても人類が共有してきた記憶、価値観の総量が足りなければ価値がないのである。
だから、私に金を預けてみないか?
君の金を黄金に変えてあげよう!
ゴールデンウィークが終わり、喫茶店でコーヒーを飲んでいると、いかにもって男と女が話かけてきた。お祈りさせてくださいくらいのフットワークの軽さだった。貴方は”黄金の記憶”の真実を知りたくないかと…。
首には18金のネックレス。
口元から覗く金ピカの入れ歯。
いかにもっていう風貌の男だった。
女はブロンドの髪を靡かせていた。
峰不二子のような黄金比のプロポーション。
男を社長と呼んでいた。
私は男の話に引き込まれていた。
なぜだかわからない。
自信に満ちた目、ゴールドジム帰りのような鍛えあげられた肉体、そして口から溢れ落ちるような金言。
冷めたコーヒーの横に契約書が置かれていた。
その男から放たれる”黄金の記憶”と金への欲望。
そして、男の口から勢いよく紡ぎ出される
論理的なようでいて、意味のわからない言葉たち。
その言葉の間に挟まれる
ブロンドの誘惑と吐息のような合の手。
「えっ、社長。すごいすご〜〜い!!」
まるで某グループの通販番組を見ているかのような謎の高揚感と、焦燥感。
金に少額投資をしていた私の欲望が
手から溢れ落ちていくようだ。
私は開拓時代の開拓者のような気持ちになっていた。ゴールドラッシュに乗り遅れまいと、ペンに指先が伸びた。
しかし、在りし日のおばあちゃんの顔が
目に浮かぶ。
『金は天下のまわりもの。だけど、見ず知らずの人がもってきた儲け話は断りなさい。
金のなる木は貴方なのよ』
私はおばあちゃんの言葉を思い出し、水を一杯飲んだ後、サインするのを踏み止まった。
私を救ったのは金ではなく、
祖母の残したあの小さな”黄金の記憶”だった。
ときに水は金を超えるのだ。
これも悪くない。
iさんの風まかせ文芸部・第52回お題企画に初参加させていただきました。
風まかせに初回からふざけ過ぎました。
【お題:黄金の記憶”】
テーマのショートショート、小説、詩、エッセイ――ジャンルもスタイルも自由。
あなたの「風まかせな物語」を綴ってみませんか?
読んで、書いて、ゆるやかにつながる。
そんな小さな文芸部の企画にぜひご参加ください!
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締切:5月11日(月)23:59
参加方法:
• あなたの作品に #風まかせ文芸部 のタグをつけて投稿
• 可能であれば、過去の風まかせ文芸部の作品(どなたの作品でも!)にコメントを一つ以上いただくと嬉しいです!
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「気が向いたときに、ふっと書いてみる」
そんな気軽さで、風のように参加していただけたら嬉しいです。気軽にどうぞ〜!」
※ iさんの風まかせ文芸部から、ルールなど一部参照しています。

