益田ミリ(1969.1- )「ツユクサナツコの一生 第18回 財布」『小説新潮』2022年9月号

『小説新潮』2022年9月号
新潮社 2022年8月22日発売
https://www.amazon.co.jp/dp/B0B7NKQCM1
https://www.shinchosha.co.jp/shoushin/backnumber/20220822/


益田ミリ(1969.1- )
「ツユクサナツコの一生
第18回 財布」
p.244-254
「お母さんの名前の下 ナツコになってしもて……
お父さん、熱いし 帰ろ、お茶持ってきてへんし
お昼、そうめんで ええ?
うん
わたし、今日、夕方 東京帰るけど ごはん、ちゃんと食べてや
コロナ、また 第7波きてるし
そんなしょっちゅう こっち戻ってこられへんし お財布事情もあるし
ワクチン、4回目て もう打ったん?
え? なんて? もう打ったん?
打ってどうすんねん もう 長生きしても しょうがないやろ
しょうがなくないやん!
わたしかておるし、孫かて おるんやで
おとうさん やめて! そういうこと言うの
ナツコ…… なんでやの うっ
あんな急にバッタリて あるか?
ナッちゃん うっ うっ
なんか落ちてる 名刺? 東京の出版社?
――数日後
宅配便でーす 重いですよ
ごくろうさまです
ママ~ 誰から~
ナッちゃんのマンガ おじいちゃんとこから送ったやつ
あ、言ってた原稿?
ダメモトかもしんないけど 見てもらおうと思って 出版社の人に
「アメンボ」? しかも同じタイトルふたつある
「アメンボ」作・ツユクサナツコ
「向かいのビル その人は今夜も残業 わたしはそれを 深夜の工場のバイトに向かう坂道から いつも見ているのです
アメンボ 水の上の暮らし たとえ魚に恋をしても 伝えられない
あの窓は わたしの水面 通り抜けることはできずに
ん? え? マジかー」
「アメンボ」作・ツユクサナツコ
「アメンボはん、どうですのん 外の天気は
ええ風吹いてまっせ 水草はん
風か~ ええですなあ わてもイッペンでええし 風に吹かれてみたいもんやわ
それを言うなら わては水中に入ってみたいもんですわ
ま、うちらは住む世界が違うから
しょうがないことですわな
はっはっ
はっはっ
そやけど不思議や思うことがありましてな
人間にもふたつ世界があるそうで
へー どことどこに?
いや~ それはわても知らんのですけれどもね
あるにはあるみたいで
ほぅ
よう聞きますんや 「あの人とは住む世界が違う」て
おんなじ生き物内で交われへんのは気の毒ですなあ
ホンマ あっ エサきたし 行きますわ
スィスィ
さいなら」
………… ナツコ、
なんでアメンボ擬人化したん? あははははは 謎!」
「第15回 タンバリン」
https://note.com/fe1955/n/n03e0124711c3
を、お姉さんは知りませんからねえ。
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https://note.com/fe1955/n/n4005d030b2cc
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「ツユクサナツコの一生
第1回 ガムマシーン」
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益田ミリ(1969.1 - )
「ツユクサナツコの一生
第2回 キャンプ」
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益田ミリ(1969.1- )
「ツユクサナツコの一生
第15回 タンバリン」
『小説新潮』2022年6月号
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「ツユクサナツコの一生
第16回 まねき猫」
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益田ミリ(1969.1- )
「ツユクサナツコの一生
第17回 アイスクリーム」
『小説新潮』2022年8月号
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益田ミリ(1969.1 - )
『永遠のおでかけ』
毎日新聞出版 2018年1月刊 160ページ
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益田ミリ(1969.1 - )
『おとな小学生』ポプラ社 2013年2月刊
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益田ミリ(1969.1- )
『泣き虫チエ子さん 1-4』
集英社 2011.12-2015.9
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益田ミリ(1969.1- )
『沢村さん家のこんな毎日 平均年令60歳』文藝春秋 2014.5
『沢村さん家はもう犬を飼わない』2015.7
『沢村さん家の久しぶりの旅行』2017.6
『沢村さん家のそろそろごはんですヨ』2018.11
『沢村さん家のたのしいおしゃべり』2021.5
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「ランチの時間
第28回[ポークビンダルーカレー]」
『小説現代』2022年10月号
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「ランチの時間
第27回[おいしいフルーツサンド]」
『小説現代』2022年9月号
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益田ミリ(1969.1 - )
「ランチの時間
第26回[中目黒「ベーカリー&カフェ沢村」
ミルクスティックとカブの冷製スープ]」
『小説現代」2022年8月号
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益田ミリ(1969.1 - )
「ランチの時間 第25回
[銀座ウェスト トーストハムサンドとハーフ&ハーフシュー]」
『小説現代』2022年7月号
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益田ミリ(1969.1 - )
「ランチの時間
第24回[『世界の台所探検』]」
『小説現代』2022年5&6月号
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『小説現代』2022年4月号
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「ランチの時間 第10回[ピエロギ]」
『小説現代』2021年1月号
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益田ミリ「ランチの時間 第3回 ナポリタン」
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片岡義男『ナポリへの道』
東京書籍 2008.9
アーネスト・ヘミングウェイ「二つの心臓の大きな川」
『われらの時代・男だけの世界
ヘミングウェイ全短編 1 (新潮文庫)』
新潮社 1995.10
https://note.com/fe1955/n/n399595d6e705
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「ランチの時間[天丼]」
『小説現代』2020年3月号
