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娘の感想文は、物語の続きだった

娘に物語を読んでもらったら、物語の世界が動き出した。

夫にも娘にも内緒で、コソコソと続けてきたnote。
娘(小学三年生)にだけ、こっそり教えた。

「お母さんさ、最近スマホめっちゃいじってるじゃん?あれ、お話書いてたのよ。娘ちゃんが主人公のお話を書いたから、読んでもらいたいのだけど、いいかな?」

娘は、テレビを観ながらひとこと。

「うん、分かった」

予想していた以上のあっさりとした返事。
気を取り直して、こちらを読んでもらった。

娘は、記事を読みながら、途中笑っていた。
でも、後半は真剣な顔をしていた。

(しめしめ…。気に入ったな。これは)

「お母さん、読んだよ!うん。魔法だね!」

そうか。
そうだよ、魔法だよ。

……もう少し欲しい。

お母さんは、もう少し欲しい。

私はそのまま、毎日やっているドリルを一回お休みさせて、読書感想文を書いてもらうことにした。

以下、娘の感想文である。

今日、わたしは、はじめてお母さんの物語を読みました。わたしが心に残ったことは、「シールちょうも、もっていっていい」のところからぎゅーっとだきつくのところです。なぜかというとわたしも本とうにこういうところをしそうだからです。だけどそれとは、はんたいにおどろいたことは、お店のお姉さんがまほうでホットケーキを出したときに、物語のわたしがおどろいているのにお母さんはおどろいていなかったからです。本とうだったらわたしもおどろくけれどお母さんはわたしのばいくらいおどろくはずだからです。
それから、さいごらへんのわたしの手にまほうのかけらがついているのもびっくりしました。だけどお母さんもまほうが使えたらなと思っているのでいつかお母さんのにもついているといいですね♡そしていつかお母さんといっしょにまほうつかいのたびができたらいいなと思いました。さいごにお店がきえたのもびっくりしました。いつかわたしもこのお店に行きたいな。

娘の感想文より

読み終えて、私は少しだけ驚いた。

これは「感想文」というより、
物語の続きを、生きているように感じた。

そういうところ、私と似ている。
でも、娘は——
私よりも、ずっと冷静に世界を見ている。

私の手にも、魔法のかけらがついているといいですね、と書いていた。

ありがとう。親孝行な娘だ。

私はこっそり手のひらを見る。
今のところ、何もない。

娘はもうひとつ感想文を書いてくれた。
なぜなら、私の書いた物語よりも好きな記事があるからだ。

そう、きのころさんの記事である。

きのころさんの魔法のホットケーキカフェの記事を読んで、ファンタジー好きの私はすぐ妄想を始めた。
いつも通り妄想を記事にしたのだが、主人公である娘が言いそうなセリフを確認したかった。

そこで、娘に元の記事を読んでもらった。

瞬殺である。

漫画に夢中になり、
「キャラクターが可愛い」と言い、
歌をリピートで聴き、歌い出した。

そして——

私の物語の感想文を書いた後に、感想文という名のファンレターを書きだした。

わたしは、きのころさんの「小さなころから」を読んでとても心にのこって学校に行ってもぼーとしてずっとこのお話をそうぞうしています。とくにまんがだったので、サラッと読めてよかったです。女の子たちの絵もかわいくて本とうにこんな子たちがいてそのお店に行きたいなと思いました。それにむかしはいろいろしっぱいしていてもちゃんと大人になってかけれるようになったんですね。このお話の続きが読みたくてたまりません。できればかいてください♡おねがいします。

たぶん、ファンレター

「続きが読みたい」と言っている。

私には、
私にはなかったひとことだ。

母は、ちょっと落ち込んだ。

でも。

物語を受け取れる人が、この家にもいる。
そのことが、とても嬉しい。

物語は、書いたところで終わらないらしい。

いつか、一緒に物語を創って、魔法の旅に出ることができるかもしれない。

ただし。

一番大切なことを、娘に伝えねばならない。

【絶対に、noteのことは、誰にも言いません!】

ふたりだけの秘密である。
信じているよ、娘。

夫が仕事から帰ってきた。

「お父さん、おかえりー」
そう言いながらさっそく、物語で使ったヘッダーの画像を夫に見せようとしていた。

無言で娘の顔を見る私。
ハッ!とした顔の娘。
ジェスチャーと口パクで、「これもダメなの?」と言ってきた。

母は頷く。口パクで伝える。

「今は、まだね」

お母さんは、
それだけは、分かっているんだよ。


ありがとう


※感想文とファンレターは、娘の許可をもらって載せています。