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#92 【産業医とは?】実は毎月職場を見回っている?「産業医」の本当の役割

前回記事はこちら

​「そういえば、うちの職場にもたまに産業医の先生が来るけれど、実際は何をしている人なんだろう?」

「メンタル不調のときや、ストレスチェックで高判定が出たときに面談をする人、というイメージしかないな」

​会社で働いていると、名前や顔は見かけたことがあっても、その具体的なお仕事の中身までは意外と知らないことが多い「産業医」の先生。

​実は、僕が現在勉強している労働安全衛生法(安衛法)を復習していて、この産業医の先生には、単に「面談室で座って待っているだけではない」という、法律で定められたとてもアクティブで意外な役割があることを知りました。

​今回は、受験生の視点から調べ直した「産業医の先生の本当の役割」について、日々の働く環境と照らし合わせながら、復習メモとして等身大に整理してみたいと思います。

​1. そもそも産業医ってどんな場所にいるの?

​まず、安衛法の試験対策としても超基本となるのが、「どんな職場に産業医を置かなければならないか」というルールの壁です。

​法律では、**「常時50人以上の労働者」**を使用するすべての事業場で、産業医を必ず選任しなければならないと義務付けられています。

​これは一般的なオフィスワークの企業であっても、病院や工場であっても一律です。働く人が50人を超えた段階で、会社は働く人の健康管理のプロをチームに迎え入れなければならないのですね。

​さらに、労働者数が3,000人を超えるような超大規模な職場になると、1人だけではなく「2人以上」の産業医が必要になるといった、規模に応じた細かい数字の縛りも存在しています。

​2. 部屋で待つだけじゃない。法律が課した「職場巡視」の義務

​多くの会社員の方にとって、産業医の先生との接点といえば「体の調子を崩したときに対面でじっくりお話をする場所」というイメージが強いかもしれません。

​しかし、安衛法のテキストを開いてみて、僕が一番「へぇ、そうだったんだ」と手を止めたポイントがあります。

​それが、産業医の先生には**「少なくとも毎月1回、作業場等を巡視しなければならない」**という、明確なパトロールの義務(職場巡視)があるという点です。

​(※特定の要件を満たし、事業者から同意や情報提供を得ている場合は「2ヶ月に1回」に緩和される特例もありますが、原則は毎月1回とされています)

​先生たちは面談室にずっと籠っているわけではなく、実際に皆さんが働いているオフィスのフロアや、工場のライン、医療の現場などに自ら足を運び、以下のようなポイントをプロの目で厳しくチェックしているといわれています。

  • ​働く人の作業姿勢や、机・椅子の配置に無理がないか

  • ​照明の明るさは適切か、室内の換気はちゃんと行われているか

  • ​通路に危ない荷物が放置されていたり、床が滑りやすくなっていたりしないか

​つまり、僕たちが気づかないうちに、産業医の先生は毎月フロアを見回って、「みんなが体や心を壊さずに働ける環境になっているか」を後ろからそっと支えてくれているのですね。

​3. 一般企業の現場で感じる、産業医という存在のリアル

そのような決まりがあったとしても、こんなニュースを目にしたことがあります。

「毎月、白衣を着た先生がフロアをサッと通り過ぎていく姿は見たことがある。けれど、いつも上司や人事の人を何人も引き連れて歩いているから、すれ違いざまに『実は最近、残業が多すぎて辛いです』なんて個人的な相談を気軽に話しかけられる雰囲気では正直ないかもしれない」

​どれだけ法律で「毎月の巡視」や「労働者の健康管理」が義務付けられていたとしても、現場を動かす大人の事情や、周囲の目線という見えないハードルの前では、一般の社員がその恩恵を100%身近に感じきれていない現実があるのかもしれません。

​ただ、産業医の先生は会社からお給料をもらって契約している立場ではありますが、法律上は「事業者(会社)に対して、労働者の健康管理について必要な勧告をすることができる」という、非常に独立した強い権限を持っています。

​会社側の都合にただ流されるのではなく、働く僕たちの命と健康を守るための「中立なブレーキ役」として国から配置されているのだなと思うと、その存在の重みが少し違って見えてくる気がします。

​おわりに

​今回は、僕自身の復習も兼ねて、身近な「産業医の先生」の裏側にある法律のロジックについて整理してみました。

​一見すると、年に数回しか関わらない遠い存在に思える産業医ですが、その裏側には「毎月必ず現場を見て、環境そのものを安全に保ち、SOSには中立な立場で耳を傾ける」という、安衛法が敷いてくれたセーフティネットがしっかりと機能しています。

​まだまだ勉強中の身ですので、実務的な断定やこれ以上の細かい例外については分かりかねる部分もたくさんあります。ですが、こうして職場の景色と法律の数字を少しずつ結びつけていくことで、自分や大切な人の働く環境を客観的に見つめ直すための確実な盾を増やしていきたいと思っています。

​みなさんの職場では、産業医の先生がフロアをパトロールしている姿、見かけたことはありますか?

​今日もお仕事、そしてそれぞれの場所でのハードワーク、本当にお疲れ様でした!

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