「熊様」について本気出して考えてみた
試される大地に暮らしている。
ぼちぼち雪が積もるころ。
風が冷たくて頬がビリビリする。
北海道の内陸、四方見渡しても山しかないド田舎で育ったわたしは「春と秋の熊には気をつけろ」と耳にタコができるくらい言われて育った。
秋は冬眠前で食べ物に貪欲だし、春は子連れで穴から出てきて母熊がビリビリしているからだそうだ。
山のなかに入っても、ホカホカの糞とか柔らかな土地の上についた足跡なら見かけたことはあるけれど(これだってじゅうぶん怖い)
幸いなことに、わたしは動物園以外で熊に会ったことがない。
と、まあそれはどうでもよくて。
問題は報道のほうだ。
ローカルテレビ局や新聞社の報道でよくあるやーつ。
札幌市では熊様の生き物を発見した。
もちろんこれは「クマヨウ」の生き物を発見した。ってこと。
熊みたいな生き物っぽかったけど未確認だよ、みたいな意味合い。
わかってる。
わかってるんだけどさ!
つい、読んじゃうよね。
「クマサマ」って。
札幌市ではクマサマの生き物を発見した。
つい思ってしまう。
わかる。クマ強いから様ってつけたくなるよね。
流石クマサマだよね。
なんたってヒグマだし。
羆嵐だし。
わたしの脳みそは玉座にふんぞり返るマッチョなヒグマが、ひれ伏した人間たちに「クマ様ぁ、クマ様ぁ」と崇め奉られている光景を思い浮かべた。
クマ様は「フフン」とばかり、上から目線で人間たちを見下している。
クマ様であって、クマ陛下ではない。
クマ閣下でもいけない。
クマ様だ。
人間は太古から、抗えない自然の脅威を神として祀ってきた。
恐れと畏れが、山やクマを神にするのだ。
だから、まあ、ほら。
クマ様である(そうか?)
怖いし、強いから、クマ様だ。
新聞社も粋な報道をするもんだなぁ、とスマホを眺めながら感心してしまった。
トンデモ勘違いなのだけれど。
最終的にわたしの脳みそのなかでクマ様は、ボクシングを学んだ末にラスベガスでヒョードルと闘って、惜しくも判定で引き分けた。
悔しがったクマ様は、南米に渡ってカポエイラを学び、チェ・ゲバラとツーショットを撮ってグッズ販売を始める。
主にツーショットをイラスト化したロゴがプリントされた、葉巻ケースや葉巻カッターやダイナマイト型望遠鏡が世界中で売り出されるのだ。
チェ・ゲバラに別れを告げたクマ様は、売り上げた金貨をたっぷり入れた頭陀袋を担いで、放浪の旅に出る。
カポエイラの次はケチャにしようか、ムエタイにしようか、とワクワクしながら。
たった一文の読み間違いで2時間は妄想を楽しめるのだから、わたしの脳みそは真に愉快である。
義母との10年を楽しくまとめたくて奮闘中!
自分の心のうちを書くのって、楽しい!
ただし計算はできない。
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