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(連作)笑って暮らそう6.〜スマホがない〜(710字)
笑って暮らそう6.〜スマホがない〜
「ねーねー、私のスマホが見当たらないんだけど知らない。」
珍しくノートパソコンを開いている同棲中の彼氏に、声をかけた。
「知らないなあ。この辺には見当たんないよ。そういえば、こないだは冷蔵庫に入ってたじゃん。見てみなよ。」
手を止めて、周りを見回しながら彼が言う。
「私もそう思って見てみたんだけど、やっぱりないの。」
「布団の中は?」
「それも見た。ないんだよね。ちょっと鳴らしてみてくれない?」
「OK、神経、クリスタル・ケイ!」
(……やっば。ダジャレまだ飽きてない……)
彼は、周りを見渡し、ガサゴソと散らかった本をひっくり返し始めた。
そして、いたってナチュラルに彼は言った。
「あれー、俺のスマホどこやったかな?ちょっと鳴らしてくれない?」
「はいっ?まじ?何言ってんの?」
そう言うと、2人で顔を見合わせた。一瞬時が止まる。
空気を破ったのは彼だ。
「あっ、ごめんごめん。はるみんに言われてから、家の中ではスマホ用の袋に入れて、首から下げてるんだった。」
「もう、それもそうだけど、かけてみてっていうのもおかしいでしょ?
私が探してるのにさ。
ほんとに、天然もいいかげんにしてよ。
それより早く鳴らしてみて。」
「わかったわかった。かけてみる。」
しばらくすると、
……電子レンジの方から、低い振動音が聞こえた。
「今日はレンジじゃん!」
彼氏、大爆笑。
続けて、
「入れてるタイミングが想像つかん。天然もいいかげんにしてよ。」
最後は私の口真似だ。ちょっとムカつく。
それでも、
「私も想像つかない!」
そう言って、2人で大笑いした。
こんな私ではありますが、
私のことは絶対に見失わないでね。
(了)
