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ナラティブアプローチ~悩み・不安を対話を通して軽減させていく。~(HSP・作業療法士)

お仕事のお話シリーズ 第2弾です☆☆☆


noteでの投稿は基本的に、

HSPの方が心地よい日々をご自身の力で創り上げていけるような
手助けが出来るように、自身の体験を踏まえて投稿しています。

それと並行して、本業である作業療法士としてのお話も
前回より投稿させて頂いています。

作業療法士って名前は聞いた事があっても、
どんな事しているの?
と疑問に思う人もいらっしゃるのが多いのが現状だと思います。

また、実際に働いている作業療法士さんも、
理学療法士との違いに悩んでいたり、作業療法士としての正解が何か
分からない人もいるかもしれません。


私自身もその一人です。
日々悩みながら、奮闘しています。

同じ悩みを持つ方々に少しでもヒントとなり、その人なりの
答えが導きだせるよう、投稿を通じてお手伝いが出来ればと思います。




いつもながら、前置きが長くなりましたが((笑))

皆さん、ナラティブという言葉をご存じですか?

ナラティブとは 
物語や語りという意味の言葉。ストーリーとは異なり、一人ひとりが主体となって語る物語を指す。
臨床心理や医療・教育・ビジネスの場等様々な分野で活用されている。

私が物語という単語を聞いて ”指輪物語“  ”ホビット” 
という、有名な映画を思い出します。

主人公のビルボという老人が111歳の誕生日を迎えた時から話が始まり、昔の冒険を懐かしみながら、60年前の冒険を思い出していく、ファンタジー映画です。


ビルボのように、あなた自身が昔を思い出しながら、語る。
「自分自身が自分の事を語る」
これが、ナラティブです。

このナラティブは、社会学・文化人類学・医学・ビジネス等色々な分野で活用されています。

今回は、私が作業療法士という事もあり、心理面の視点で
お話させて頂き、最後に個人の見解ですが、作業療法としてのナラティブの考えも合わせて話させて頂ければと思います。

では、早速、、、、

自分自身を語る事が心理面でどのような効果があるのでしょうか?


”歪んだストーリーを修正”していく事。

つまり、
その人自身を苦しめている価値観や概念を違う視点で捉える事。

違う視点で新たに捉える事で、悩みの解決へ結びつけます。


自分自身で語る物語は当たり前ですが、自分視点での語りとなります。

自分視点での語りは、その人の今までに生きてきた経験やそれに伴う
価値観や思い込みのフィルターがかかっています。


Aさん・Bさん・Cさんが上司に同じように注意されたとします。
同じように注意されても、
3者共にその人生での感じ方は全く異なってきます。


〇Aさんは、今気づけて良かったと上司に感謝するかもしれません。
〇Bさんは、私は何しても駄目な人間なんだと嘆くかもしれません。
〇Cさんは、怒りをバネに新しい事にチャレンジするかもしれません。

 
AさんやCさんのように、前向きで捉える事が出来る人は
何も問題ではないかもしれません。

しかし、Bさんはどうでしょうか?
これからも、自己否定し、自分を認められない状態を続けるのでしょうか?


あなた自身がBさんみたいな考えになりたいでしょうか?


私なら、感謝しながら、前向きにチャレンジしながら生きていきたいです。


では、A・BさんとCさんでどうしてこんなに捉え方が異なるのでしょう。

それは、Bさんの今まで、生きてきた環境や経験に基づいてくると思います。

・親の教育が影響しているかもしれません。
・先生や友達に恵まれてこなかったのかもしれません。
・何かしら大きな失敗をしてしまい、自信が無くなってしまっているのかも
しれません。

そういった、良いとはいえない経験を積み重ねた事により、
歪んだフィルターで世の中を見てしまうようになってしまいます。

そして、Bさんは、歪んだストーリの世界を生きています。


その結果、上司に注意されたら、自分は駄目だ。と嘆く事しか
出来ず、前に進む事が出来なくなってしまいます。

こういった状態の事を専門的な言葉で・・・
”ドミナントストーリー”
と言います。

英単語「dominant」は、他を圧倒する力や影響力を持つ様子を指します。 さらに、音楽や遺伝学などの専門的な分野でも、特定の要素が他を凌駕する特性を表現する際に用いられることがあります。 主に「支配的な」「最も有力な」「優勢な」といった意味があります。

ドミナント:影響力をもつ・支配的な

その人の人生において、最も影響を与えているエピソード。
思い込みに過剰に支配されている事。

「仕事は失敗してはいけない」
「女性は料理が上手でないといけない」
「いつも、ポジティブに笑顔でいないといけない」

こういった思い込みは、あえて人には言わないですし、無意識下の場合もあるので、本人も気づいていないかもしれません。

このBさんにとってのドミナントストーリーとはどういったものなのでしょうか?

少し、架空の人ではありますが、聞いてみたくなってきました((笑))


この、ドミナントストーリーの反対が、オルタナティブストーリーです。

オルタナティブとは代案、代替物、二者択一、新しいものといった意味。

自分自身の偏った価値観や偏見で作られた、ドミナントストーリーを、

新たな視点や自分にとって前向きに捉えられるように、新しい物語を再構築していく事がオルタナティブストーリーとなります。


では、ここからはドミナントストーリーをオルタナティブストーリーに書き換える方法を説明していきます。

※何かしらの悩みや解決したい事がある前提です。


①ドミナントストーリーについての話を聴く

 悩みを相談したいと希望される方は、とにかくその悩みを吐き出
 したい、誰かに共感してもらいたいといった人がほとんどだと
 思います。
 そのため、モヤモヤした気持ちをご本人が納得するまで
 吐ききってもらう。何事もパンパンに溜まっている状態では新しい事
 が入る余裕はないですよね。新しい事や考えを取り入れる前には古く
 滞った物を捨てる事で、初めて次のステップへ進む事が
 出来きる用意が整います。

②問題を外在化する。

 外在化の反対が内在化という言葉なのですが、聞きなれない言葉
 ですよね。
 ”私は結局何の役にも立たない” ”全部私が悪いんです”

 何か失敗してしまうと、こういった言葉を使って、自分を責めて
 しまう事ありませんか?

   失敗した原因を全て自分の一部だと思い込んでしまう事を
 内在化するといいます。

 ※内在化する事自体はもちろん良い側面もありますよ!!

 多かれ少なかれ、誰しもが、そのような気持ちを抱いた事がある
 と思います。

 しかし、問題が生じた際には何かしらの原因があり、
 それらをどのようにして対策を練るのかという事が大切になって
 きます。

 そういったように、問題や失敗が自分の存在価値を決める要因とは
 別物であると認識する事が、外在化する。といいます。
 
 問題を自分の一部分から切り離して考える(俯瞰してみる) 

 そして、俯瞰して見れた事に関して、名前を付ける事で
 より、自分と問題を分けて考える事ができます。

 名前を付ける事で、本当に客観的に見る事が出来るの??
 と私自身も疑っていましたが、

 例えば、初めて食べる物を想像して下さい。
 ・これは、どんな味なの?
 ・なんか、気味の悪い色じゃない?
 ・匂いは悪くないけど、本当に食べて大丈夫なの?

こうやって不安になり食べるのを躊躇ってしまいますよね。

でも、テレビや雑誌で、この食べ物は○○という果物で、
りんごに似たような味で、とても甘いです。
栄養素も豊富で、ビタミンがリンゴの10倍摂取できますよ。

と言われればどうでしょうか?

そんなに体に良い物なら、一度、食べてみようかな?
って安心しませんか(o^―^o) ?


失敗した際におきる、胸の重たさやモヤモヤする気持ちは
とても不快なもので、得体の知れない不安感が津波のように
押し寄せます。

その  ”得体の知れない感情”  が怖いのです。

なので、 ”得体が知れる感情” として捉える為に、その感情に
名前をつけるのです。

例えば、職場に苦手な人がいるとします。

そんな時は、その人の顔を見ただけで、体が重くなり
心臓がドキドキするかもしれません。

もちろん、私の職場にもそういう人がいます。

そういった時には、
”怪獣!!不平不満おばさんが来た!!
みんな、気を付けろ!不平不満ビームにやられるぞ!!
にっげろーーーーーーー((笑))”

決して声に出しては駄目ですよ!悪口になっちゃう!!

普通の顔をして、心の中で叫びます。
誰も見てなければ、少しビームをよけるフリとかもします((笑))


(↑↑↑↑名前を付けるに似ていますが、ネガティブに物事を捉えてしまい、
自分を責めてしまう方は、ポジティブ変換という方法もあります。
有料ではありますが、是非参考にして頂ければと思います。)


”怪獣!不平不満おばさん”は名前の通りに
怪獣なのです。怪獣が暴れるのは、仕方のない事
私のせいではありませんよね。


ビームを出す事で周りの人に対しても迷惑がかかています。
そう考えると、被害者は私だけではない。と安心しますよね。


対処法は、ヒーローが現れてやっつけてくれるか、ビームを当たらないようにするのどちらかです。

いつくるか分からないヒーローを待つより、
ビームに当たらないように、是非によけて下さい((笑))

よけて、逃げるのです!!!

こうやって、考えると少し楽になりませんか?

内在化した気持ちを外在化する、とても大切なので、
覚えてみて下さいね。

③具体的に掘り下げていく。

ご本人が語る物語というものは、ネガティブな側面のみにフォーカスされており、私はこれだけ辛い思いをしたのだという感情面のみ
を伝えたくて、具体性に乏しい事がよく見受けられます。

”苦手な上司”の例を再度上げてみると、

「私は、その上司と一緒に働く事はできません。いつも大きい声を出して、私を怒鳴るんです。みんな言っていますよ。あの人とは
働きたくないって」


私も、怒りや悲しい感情に飲み込まれている時には、冷静に物事は
判断できません。

基本的に訴える事は上記のように、”いつも” とか ”皆言ってる” 等
主観的なものとなってしまいます。

その為、聞く側が客観的な事実を知り、解決の糸口を一緒に見つける為にも、”どのような場面で” ”どのような出来事が” ”誰が?”等具体的に聞いていきます。

「どのような場面で働きたくないような事がおきましたか?」
「あなた以外の誰がその人と働きたくないといっていますか?」
「怒鳴られた時の話をもう少し教えてもらっていいですか?」

これらを、ナラティブアプローチでは、反省的な質問をする。とも言います。

④例外的な結果を導き出す。

よく私が悩みを相談する友人がいるのですが、その子は本当に聞き上手で
、私が言いたい事を最後まで聞いてくれ、最後には自分とは異なった視点や発見に気づかせてくれます。

その友人と話していると、悩んでいた事がとても小さい事のように思えて
あー、こうやって考えればよかったんだな。と気持ちがとても楽になります。

③で具体的に掘り下げて聞いた事実は、色々な側面で捉える事が出来ます。


”私は、その上司と一緒に働く事はできません。いつも大きい声を出して、私を怒鳴るんです。みんな言っていますよ。あの人とは
働きたくないって”


「どのような場面で働きたくないと思いましたか?」(反省的な質問)

→”私が聞きたい事があって、その上司の所に行ったら、すごく機嫌が
 悪くて、態度が悪かったんです。それがすごく、嫌でした。”


「その上司はいつも機嫌が悪いんですか?」(反省的な質問)


→いつもは、そんなに感情的になる人ではないんですよ。
 口数は多くないですが、話にくい事もなくて。
 やっぱり私の事嫌いになったんですかね?


「いつも感情的ではない人がなぜ、その時は機嫌が悪かったんですかね」(反省的な質問)

→”んー。そういえば、会議で自分の意見が通らなかったって
 噂で聞きました。あれだったのかな?”

「では、機嫌が悪かったのは、あなたが原因ではなかったですね」

このように、話を掘り下げていくと、今まで感情的になっていて、見えなかった客観的な事実が見えてきます。



④オルタナティブストーリーを構築する。

悩みに対して、深く掘り下げてから、例外的な結果を導き出す作業を
行う事で、客観的な事実が見えてきます。

それを基に、新しいオルタナティブストーリーを再構築していきます。

(今までの考え方)
上司は、私が話掛けると機嫌が悪くなる。きっと私が嫌いなんだろう。

(新しい視点での考え方)
・上司は仕事が上手くいかなくて、イライラしていたタイミングで
  たまたま話掛けてしまっていた。
・いつもは、口数が多くないが、話ずらい人ではない。

こうやって、文章にまとめてみると、とても分かりやすいですよね。

あなた自身はなにも悪くないし、たまたま間が悪かっただけ
の事ですよね。


あえて、対策を練るのであれば、
・質問の前に「今お時間よろしいでしょうか?」と聞いてからにする。
・上司の機嫌が分からない場合は、周りの職員に「今聞いても大丈夫そうかな?」と聞いてみる。

ですかね??

こうやって、新しいストーリを再構築する事により、
少しずつ、自分を否定してしまっているような、価値観や観念を
変えていく事ができ、軽やかな気持ちで、毎日過ごせていける
ようになります。

⑤まとめ

自分を変えようとする事は、転職をしたり・新しい趣味をみつけたり
新しい友人を見つけたりする事も一つの方法かもしれません。


しかし、無理をしてまで変える必要はないと思います。


HSPさんや繊細さんは特に、環境の変化にも敏感であり、慣れるまでは
大きな負荷がかかってしまいます。

まずは、目の前にある自分を苦しめている小さな考え方を
見直し、修正する。そして、今の生活を自分自身が心地よく過ごせる
ように・自分自身で自分の機嫌をとれるようになってくると、


自然と新しい職場や友人・趣味が引き寄せられてきます。

または、今の環境のままで十分幸せなのだと気付けるかもしれません。


私は、作業療法士として、なにかしら日々の生活に不便を感じている
方達と過ごしています。

不便を感じているのですから、もちろんネガティブな発言や自分や家族を
責めてしまう方達が多いのも事実です。

正直な話、HSPの私には利用者様の話を親身になって聞くという行為は
しんどいと感じる時もあります。

作業療法士としての理想はありますが、
現実面として、その理想が思い通りにならない事がほとんどです(涙)


しかし、最近は、その作業療法士としての理想も自分の勝手な価値観の
押し付けなのではないかと思うようになりました。

その背景には、介護医療院で、高齢者の方と関わる事が多くなってきた
という現状があるのかもしれません。


病気になって、思うように体が動かなくなった方は、
「早くお迎えがきてほしい」
「家族も来てくれないし、寂しいね」

と悲しいかな、そう言われる事もあります。


しかし、その方々も昔は元気であり、楽しい事・頑張って
きた事・悲しい事・嬉しい事・幸せな事を、たくさん経験して
こられた方々です。


その方が生きてきた人生を、
ただ虚しいだけでは終わってほしくないな。と感じます。

体は思うように動かないかもしれません。
ベッドに腰掛けて座るのがやっとかもしれません。


そういった方々も話を聞く内に昔の思い出話を
目を輝かせながら、話して頂けます。


認知症のアプローチ方法で、回想法という手法がありますが、
考え方はそれに、近いのかもしれません。

回想法の効果
〇長期記憶の活用:
短期記憶は失われやすいですが、長期記憶は残るため、
昔の出来事を思いだす事で脳を活性化します。
〇精神的安定:
自分の過去を話すことで、精神的な安定感を得られ、
自己肯定感が高まります。
〇コミュニケーションの促進:他者との交流を通じて、社会的なつながりを強化し、認知症の進行を抑制する効果が期待される。

誰かと交流する事は、本当に大切な事ですよね。

おろそかにされやすいですが、
話をする事は大事な作業の一環であり、生きていく上での基盤となるとても、大切な部分です。

リハビリにもたくさんの手技がありますが、是非に話を傾聴する技術も
身に付けていきたいものです。

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