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実家を空き家にしてしまった失敗談|後編「空き家を放置するとどうなる?知らないと怖い5つのリスク」

空き家は放置しているだけでリスクになります

👉前編はこちら → 実家を空き家にしてしまった失敗談|前編「なぜ“どうにかしなきゃ”と思っても放置されるのか?」

実家を空き家のままにしてしまった——
前編では、私自身の経験から「空き家が放置される理由」について書きました。

今回は、
「空き家を放置することによってどんな問題が起きるのか?」
「空き家を放置してしまうことのリスクって何?」
について、行政書士としてだけでなく、ひとりの経験者としてお話しします。


◆ 空き家のリスク①|火災・倒壊の危険と「所有者責任」

空き家は無人となっているので、人が住んでいた頃に比べて火災や倒壊のリスクが大幅に上がります。

しかも、長年放置されている家にありがちなのが、火災保険や地震保険が切れていたり、補償対象外になっているケース。

私の実家も、もともと父方の親族が住んでいた家だったので、建築された当時の状況が分からず、火災保険や地震保険の加入も不明のままでした。

私の実家の場合は幸運にも事故は起きませんでしたが、電気系統の老朽化を放置していたことにより、漏電が起きて火事が起きてしまった、老朽化した空き家のブロック塀や柵が崩れて、通行人にケガをさせてしまったなどの場合、民法上の「所有者責任」を問われる可能性もあります。

(土地の工作物等の占有者及び所有者の責任)
第七百十七条 土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。

https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089

空き家をそのままにしているだけと思っているだけかもしれませんが、想像以上に経年劣化は進みます。ある日突然、思わぬ損害賠償リスクを抱えることになるかもしれない状態なのです。


◆ 空き家のリスク②|市役所から突然の手紙が…

こんなケースもよく耳にします。

ある日、空き家の所有者に一通の手紙が。
差出人は空き家が所在している市町村役場からで、「あなたの空き家の管理が不十分だと近隣から苦情が来ています。今すぐ改善してください」という内容。

原因は、空き家の敷地に誰かが勝手に入って不法投棄したゴミや、剪定していなかった庭木の枝が隣家に越境していたことなど。
結果として、市から連絡が入り、急遽、不法投棄の処分費や、竹木の剪定・処分費を負担する羽目になり、思わぬ手間と出費が…

空き家を放置していると、ある日突然思わぬ支出が発生するという現実を突きつけられることがあります。


◆ 空き家のリスク③|建物の劣化スピードは想像以上

私の実家もそうでしたが、「そのままでもある程度は大丈夫でしょ」と思っていた空き家が、人の出入りのなかった数年で、想像以上の劣化が進んでいました。

床の軋みや沈み、外壁のヒビ、壁のカビ、室内のほこりや汚れなどが目立つようになり、たまに様子を見に行って掃除するだけでは、維持できないレベルになっていました。
室内に置いたままの家財道具も傷んで古くなり、清掃だけでなく、残置物の撤去にかかる手間もコストも、年々重くなっていきました。

空き家は「使っていないから傷まない」わけではなく、「使っていないからこそ傷みが早い」ということを、身をもって知りました。


◆ 想定外だったこと①|「落ち着いたら片付けよう」と思っていたけど…

父が亡くなった直後は、精神的にも生活的にも余裕がありませんでした。「とりあえず自分たちだけ引っ越して、いつか生活が落ち着いたら、ゆっくり片付けに行こう」と思っていました。

けれど、いざ片付けようと思うと、思い出が詰まった品物ばかりで手が止まってしまう。また、いらないと思っていたものも想像以上に多く、ゴミとしてまとめて捨てるのにも一苦労。

自力で片付けようと思っていたのに、やってもやっても終わりが見えない。

自分の生活と実家の片付けを両立することが難しくなり、年月を重ねるたびに、だんだんと実家に足を運ぶ機会が減ってきていました。


◆ 想定外だったこと②|土地活用や売却は“思ったより甘くなかった”

実家は、私鉄の駅前で東南角地という好立地。
「これは賃貸として貸せるかも?」「駐車場の敷地を有効活用できるかも」と思っていました。

でも実際は、周辺に賃貸ニーズがなく、なおかつ老朽化した建物に価値はつかず。
建物として住める年数=建物として市場価値がある年数ではない
ことを、売却を検討してから初めて知りました。いわゆる「建物の価値はゼロ、古家付きの土地」でしか売れないのです。

似た条件で売れた案件(いわゆる成約事例)がなく、「この条件なら売れますよ」と言い切ってくれる不動産業者も現れず、ようやく売却できたときには、実家を放置し始めてから6年が経っていました。

「立地がいい=簡単に高値で売れる」わけではないという現実に、ショックを受けたことを今でも覚えています。


◆ まとめ|「どうにかしなきゃ」と思ったら、まずは相談を

空き家をそのままにしていると、管理コスト、周囲への影響、精神的な負担などが少しずつ積み重なり、気づいた時には大きな問題になっていることが少なくありません。

「思い出があって手放せない」「親族の関係が複雑で動けない」「活用できるかも…と思ってしまう」——
そうした理由で止まってしまう気持ちも、私にはよく分かります。

でも、誰かに相談することで、一歩進める可能性があります。


◆“片付け”より先にできること、あります

東京都台東区で行政書士として活動する私も、空き家に悩んだ一人です。
法律・相続・不動産の視点から、「いま動けること」「まだ決められないけど聞いてみたいこと」を一緒に整理するお手伝いをしています。

空き家や実家のことで不安がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
「気持ちの整理」からでも、相談していただいて構いません。

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