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【姉の無念死】我が子に毎日会えるのは当たり前じゃないーー突然「非監護親」になり直面する事態を知ってほしいのです

(この記事は2025年の年末に投稿したものです)

 みなさんの年末年始はどのような時間になりそうですか?
 大切な人と穏やかに過ごせたら、それがいちばんですよね。
 でも、そうではない人もいると思います。
 親と子が日常的に会えるのは、当たり前ではありません。

 このエピソードをお伝えすることで、未来の不幸をなくすためのヒントに繋がることを祈っています。

2023年12月に投稿した以下の記事とほぼ同じ内容です。新しい視点を少し加えてリライトしましたが、見覚えのある方は新たに読んでいただかなくても大丈夫です↓↓↓


少々辛い内容ですので、ご興味のある方のみお願いします(長いし)
ですができれば、特別な事情を抱えている方だけでなく、ごく普通に子育てをしていらっしゃる方にも、知っていただきたいのです

【第1章】戸惑いとパニック


・ある日突然、我が子と引き離されたら


 私の姉は我が子と引き離され、会えないまま亡くなりました。

 年末年始はとりわけ、寂しそうだったのを今も覚えています。

 ーー数年が経ち、ある時私は夫にこう尋ねてみたのです。

 「ねえ、配偶者にある日突然子どもを連れ去られた片方の親が、その後どんな目に遭うか、具体的に想像できる?」――と。

 私の姉に起こった出来事について、夫は大まかに知ってはいるものの、「自分が当事者になったら」と想像したことはないのでは・・・と考えました。

「えっ、突然なに?」

「たとえば私がある日、子ども達を連れて家出したとするよね」

「やめてくれ・・・」

「たとえばの話ね。姉のこと覚えてるでしょ? もし当事者になったらって、自分に置き換えて想像したことある?」

「そこまで考えたことはなかったかも」

「帰ってきたら妻も子もいない。どんなに考えても、そこまでの兆候があったとは思えない」

「うう・・・」

「私には連絡がつかない。仮についたとしても『もう一緒には暮らせない。子どもは私が育てます』みたいな内容で、どこにいるかもわからない。あとのことは弁護士から連絡が行く、みたいに言われる場合もあれば、そのまま話し合いすらできなくなる場合もあったりして」

「いや、でも別れたいなら時間をかけて話し合いたいよな・・・」

・話し合いすらできないなんてザラ


「不仲でも離婚や別居に向けて話し合いを重ねられる夫婦ならまだいいほうかも。そういう場合は子どもに『どっちと暮らしたい?』とやんわり聞いたりするから、子どもも何となく事態を察したりして」

「年齢にもよるだろうな。とにかく突然いなくなられるのはキツイいよ」

夫が子どもを連れて出て行くケースもあるからね。こういうのって子どもが小さい場合は特に『母親の方が有利』と聞くけど、姉みたいな人もいるし。時代も変わっていくからわからないよ」

「誰でも当事者になり得るってことか」

「そうそう。趣旨を理解してくれた? 決して脅しているわけじゃないってこと」

身近な問題として考えるのがいいんだな・・・」

「たとえば配偶者に不満があったとする。でも話し合いはしたくない、またはできずに、いきなり子どもを連れて出ていくケ-スは珍しくないんだよ。もちろん話し合いをして、弁護士を通した取り決めもあったのに、後から『やっぱり会わせられない』となる場合もある」


当たり前は、当たり前じゃなかった

・パニックになりながら弁護士探し

「う~んでも、子どもも俺に会いたいはずだよね? 俺だって今まで育ててきたのに、寂し過ぎない?」

「俺、っていうか(笑)。まぁ、子どもの気持ちの問題については後で説明するとして。まず突然そんな状況におかれたらパニックになるでしょ? それでも仕事をしながら、とりあえず相談先として弁護士を探したりしなきゃならない。人によっては弁護士とコンタクトをとる自体、高いハードルを感じるよね」

「俺、今まで生きてきて弁護士と連絡をとったことないな・・・。たまたま幸運だったのか」

精神的にも金銭的にも、ものすごい負担だよ。なんとか信頼できる弁護士を見つけたとしても、そこから事実確認や、『この先どうしたいか』の相談で何日もかかる」

「会いたい、元の生活に戻りたい。自分の何が悪かったのか話し合いたい・・・っていう気持ちだろうな」

「配偶者を相手に子との面会交流調停を申し立てるにしても、弁護士に書類作ってもらったりして、結局子どもに会えなくなってから1カ月以上経ってるなんてこともザラにある。もちろんこれも居場所が分かれば、が前提ね」

「でも弁護士や裁判所から連絡が行った時点で、すみません、会わせます・・・みたいにはならないのか? 俺なら、裁判所から電話きた! ってちょっと焦るかも」

・裁判所が介入しても即解決はしない


「なる場合もあるかもしれない。でも、大抵は固い決意で出て行ってるだろうからね。弁護士や家庭裁判所から相手に『調停を行うので裁判所まで来て』みたいな連絡がいったとして、どういう反応が考えられると思う? そこでまたモメそうだよね」

「ああ・・・想像してみたけど、出て行った側からすれば、言い分があるだろうな」

「これまでだって何度も話し合おうとしました、と思ってるかも。まあ、残された側の視点に戻して、すんなり調停が始まればまだいい。でもモメれば第1回だっていつになるかわからない。仮に子どもと離れてから運良く2カ月くらいで調停が開かれても、お互いの言い分を主張するだけで第1回や2回があっさり終わることもあるんだよ」

「素朴な疑問だけど、第三者が入ってくれたら、突然子どもを連れて出ていったほうが悪いよね、みたいなことにはならないの?」

どちらが悪くてこうなったかは、感情論になったりするでしょ? 言い分が食い違ったりもするし。もしかしたら出て行ったほうは『夫(妻)がこうだから子どもを守りました』って主張するかもしれない」

「でも、暴力とか虐待とか、浮気したりとか、全然そういうのがなかった場合はどうなるんだろう」


夫婦だって互いの心のなかまではわからない。
日頃から話し合えているのが大切


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【第2章】疑問と怒り


・「相手のせい」vs「ここまでする?」

「もちろん、虐待や暴力や夫婦間の明らかな裏切りがあった場合は話が違ってくる。けど夫婦の不和やすれ違いの結果だった場合は、子どもを連れて行った側の『こうして当然』と、行かれた側の『なぜこんな仕打ちに遭うのか』という互いの視点がぶつかりあうことにもなり得るよね」


「じゃあ調停するにしても、話し合ってる間に何カ月も経ったりするんだ・・・。その間、俺はぜんぜん子どもに会えないの?


「少しなら会える場合もあるかもしれないし、会えない場合もある。裁判所や弁護士が関わっている以上、たとえば子どもがいそうな場所にこっそり会いに行ったとして、『実力行使はやめなさい』って注意されたり、子どもが混乱して逆にパパ(ママ)の印象が悪くなったりすることもあるからね」

・会いに行くだけで「実力行使はやめなさい」


「実力行使って。好きだから、大切だから会いたいってだけだろう」

「心情的にはね。子どもに会いたくて調停や申し立てをしているのに、調停中だから会えないとか本末転倒な気もするけど、調停でも起こさなければ永遠に会えないかも・・・とも思うし、これが本当に難しいところで」

「昨日までごく普通に親子で、ある日突然引き離されて1年くらい会えなくて、どうしても顔を見たくて小学校とかに行ったりしたら、裁判所や弁護士に叱られるってこと?」

「そういう可能性もあるかな。ヘタしたら不審者扱いだよ」


大人の紛争に巻き込むと、無邪気な子ども時代を
突然奪うことにも繋がってしまいます

・住所がわかれば会いにいけるんじゃないの?

【この言葉がでてきます】
※監護親(かんごしん)
…子どもと暮らし養育する親(必ずしも親権者とは限らない)
※非監護親(ひ かんごしん)…離婚や別居後、子どもと離れて暮らす親

「そんな、ひどいだろ・・・。住んでいる場所さえわかれば、会いに行けるだろうと思った」

「離婚もしてないし、法律上はどちらも親権を持つ普通の親なんだから、なんの問題もないはず、と思いたいよね。ただここで、子ども本人の気持ちという問題が出てくる」

「子どもの気持ち・・・」

「こういうケースで1カ月でも離れて暮らしたら、子どもの心境がどう変化しているかわからない。監護親・・・一緒に住んでる親からどんな話を聞いているかわからないし、子どもによっては怯えるかもしれない」

「知らないうちに嫌われてたらショックなんだけど」

「それに実際、そんなふうにして子どもに会いに行った別居親・・・非監護親が子どもを逆に連れ去っちゃうとか、本当に稀にだけど危害を加えちゃう事件もあるんだよ。許しがたい話。だから周りも慎重にならざるを得ない」

「俺はそんなことしないよ・・・」

「わかってる。でも、もし私が調停関係者に『夫に暴力的な傾向がある』と伝えてたら? もしくは本当にそういう傾向のある人もいるかもしれないよね」

「たしかにそれは難しい問題だな」

「あとは、穏やかな人だったのに、この一連の出来事で心を病んで突発的な行動に出てしまうことだってあるかもしれないでしょ。可能性はいろいろあるよ」

「暴力や犯罪は当然ダメだけど、心を病まないという保証はないな。それにもし子どもを怖がらせてしまったら、すごく後悔しそうだし、弁解する機会だっていつ与えられるかわからないもんな・・・」

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【第3章】寂しさと焦燥感

・子どもから嫌われてもいなかったのに


「子どもが中高生ならともかく、小学校低学年や、まして幼児なら、うかつに会いに行けないっていうのもあるよね」

「悲しくなってきた。俺は何も悪いことしてないのに・・・。いきなり出て行くくらいなら、何が不満なのかちゃんと話してほしかったよ」

「あなたじゃないけどね。まあ、話し合いすらできなくなったら危険かも。それに親子関係に問題があってこうなったならまだしも、夫婦関係のこじれとか、大人の事情に子どもが巻き込まれているケースもあるから。後になってよくよく話を聞くと『別にパパ(ママ)のこと嫌いじゃなかった』と子どもが本音を話すこともあるんだよ」

「嫌われるのも辛いけど、嫌われてないのに引き離されるのも悲し過ぎる。とにかく早く解決するに越したことはないよな。でも調停って、結論が出るまでにどのくらいかかるんだ?」


監護親からすると「会わせることで子どもがどんな影響を受けるが」が不安ですよね。
でも片方の親の存在を「なかったこと」にはできないのではないでしょうか…

・「1年会ってない」「結論まで3~4年」

「調停は裁判と違って、あくまでお互いの落としどころを決める話し合いの場。それだけに、こじれて長引くこともあるし、一定の結論が出るまでに1年とか普通だと思うよ」

「そもそも調停ってどのくらいのペースでできるんだ?」

「家庭裁判所が抱えている事案ってものすごく多いし、『次回はいつ』と言っても自分と相手、お互いの弁護士、裁判所の都合をすり合わせた結果、次回は1カ月とか1カ月半後になることだって珍しくないよ」

「その間、俺は何をすればいいの? 仕事を頑張る気力も湧かないんだけど」

「私の姉はそれで調停が長引いた結果、病気が進行して子どもに会えないまま亡くなったんだ・・・。裁判所が『母親と子どもを会わせなさい』という審判を出してくれたんだけど、間に合わなかった」

「ああ・・・」

「姉の主張が正しいって認めてもらえたんだけど、時間がかかった。とにかく、調停で結論が出なければ裁判になることもあるし、離婚や親権をめぐる審議に発展していくこともあるから、そうなるともっと時間がかかるよね。だから3~4年まともに子どもと会えない人なんてザラにいる」

・イベント時も会えず贈り物を迷惑がられたり


「3~4年ってもう耐えられない! その間、子どもの誕生日とかクリスマスとか年末年始も一緒に過ごせないんだろう」

「プレゼントを送るだけで迷惑がられることもあるからね。向こうは連れて出ていくんだから縁を切りたいわけで、物なんか要らない、みたいな。ちなみに姉は、プレゼントを送るといつも旦那さんから『全然喜んでいません』ってメールが来てたよ。人によるだろうけどね」

「・・・悲しいな」

「あとは、どこかのタイミングで試験的な面会として裁判所の一室で会えたり、相手側がOKを出せばファミレスとかで面会できることもあるかも。でもまた一緒に暮らせるハードルは高いよね。事情が変わって、相手が子どもを手放したりすれば別だけど・・・」

「それはそれで悲しいな。とにかくその間、俺ならもう仕事したり、普通に生活できる気がしないぞ」

・でも最低限お金はかかるという試練


「でも現実問題としてお金はかかるよ。最低限、弁護士費用。もし妻(夫)と子どもが別の土地で暮らしていたら、調停のたびにそちらに出向く必要があるかもしれない。交通費はもちろん、距離によっては泊まりになるし、弁護士を連れていくならその諸経費もかかる。かなりの出費」

「お金がないと調停も裁判もできないってことか」

「蓄えがあれば別だけど、精神的に参って退職して、弁護士費用も捻出できないから調停や裁判もできなくて、子どもに会う機会が益々失われる・・・っていう負のスパイラルは珍しくない。人生があり得ないほど破綻してしまう人もいるからね」

「そんなことになるくらいなら、もっと夫婦で話し合うとか、そのお金を子どもの幸せに使ったほうが良かった、って結論になるよな・・・」

「で、ここからが本題なんだけど」

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【第4章】子どもの気持ち


・子にとっても「想定外」だったとしても


「え? もう既に地獄だろ」

「さっきあなたが言ってた、子どもの気持ちの問題ね」

「ああうん。子どもだって俺・・・もう片方の親に会いたいはずだよな」

「仮に子ども本人は、パパもしくはママのことが普通に好きで、一連の出来事も想定外だったとする。『ちょっとママの実家に行こう』とか、『またすぐパパ(ママ)に会えるからね』とか言われて。そうなんだ、くらいの気持ちだったとするよね」

「子どもに何て言って家を出たのか、というのは気になるよな」

「赤ちゃんなら別だけど。幼児なら、いきなり環境が変わって最初は『パパ(ママ)に会いたい』って泣いたりするかもしれない。小学校低学年ならどうかな? でもその街や学校で友達ができたり、新しい事を始めたりすると、だんだんそこがその子の居場所になっていくよね」

「う~ん・・・そうか」

「年齢にもよるけど。子ども自身も新しい環境に慣れるのに必死で、毎日毎日もう片方の親のことばかりを考えているわけにもいかなくなるじゃない?」

「確かに子どもの適応力ってすごいからな・・・」

私「それに、一緒に住んでいる親に対する子どもの愛着って大きいんだよ。そもそも大人に頼らなきゃ生きていけないしね。そのうち、パパ(ママ)のことを話すとママ(パパ)は悲しそうな顔する・・・みたいに感じるようになると、子どもは本音を言わなくなったりもする」

「でも、子どもが心の底で何を考えているかは重要だろう?」

子どもの本音って難しい。心底親に会いたくない子はいるのかな?
もちろん虐待や育児放棄等があった場合は、まったくの別問題です

・最重要な「子の本音」をどうはかる?


「だから調停の間、タイミングをみて家庭裁判所の調査官が子ども本人に聞き取りをすることもある。調査官は子どもから話を聞き出すプロだけど、それでも子どもが本音を全部話すかはわからない。『会わなくても、どっちでもいい』と言う子もいるし、非監護親にとって最悪のケースとしては『会いたくない。嫌い』と言う場合もある」

「え・・・! たとえ1年くらい経ってたとしても、離れる直前まで普通に親子として暮らしてたのに、いきなり嫌いって言われるのはおかしくない?

「それが難しいところなんだよね。裁判所は、当たり前だけど子どもの人権を尊重するし、それは子どもの意思を尊重するってことで、子ども自身が『嫌だ』と言えばそれを尊重しなきゃいけない」

「・・・」

「たとえそれが、監護親から何か言われていることが要因だったとしても、周りはどうしようもない。『嘘だよね。本当は会いたいよね』って問い詰めたら問題でしょう? それにもちろん、子ども本人もそれが自分の意思と思って発言しているわけで」

「でも・・・子どもだよ」

「そうだね。けど周りの大人、第三者が『今はそう思ってるとしても、あなたの長い人生でお父さん(お母さん)と縁を切らないほうがいいですよ』って悟してあげようと思っても、監護親にしたら迷惑だろうし」

「確かに、簡単な問題じゃないな」

「それに子どもが同居時、本当に虐待もしくはそれに近いことをされていたケースもあるからね。そうなると『会いたくない』が真実なわけで・・・。多いとは言わないけど、この見極めは難しい」

「確かに子どもを守るのが一番大事なのはわかるよ。でも虐待や暴力がなかった場合、基本的な問題として、まずいきなり子どもを連れて出て行った親は何も悪くないのか? 法律的な罪には問われないかもしれないけど、決して良いことじゃないだろう。残された親が子どもに愛情を抱いてたのなら、こんな理不尽で不公平なことってないよな」

・「子どもの福祉」にとって何がベスト?


「うん。実子誘拐っていう言葉もあってね、欧米では犯罪だったりもする。私は日本でも深刻な社会問題じゃないかと思ってるけど、今のところ法律が介入するのはまだまだ難しい、という状況みたい」

「まあ・・・それぞれの家庭によって事情も違うだろうしな」

「けどもちろん、裁判所側が総合的に考えて子どもと非監護親が面会交流するのがベストと判断すれば、会わせなさい、という審判がくだることもあるよ」

「そうなったら会えるのか?」

「会えたらいいと思う。それでも、監護親も子ども本人も嫌がったら、無理矢理は難しいよね」

「・・・寂しいな。俺なら頭がおかしくなりそうだ」

「結局この問題の本質は『子どもの福祉にとって何がベストか』なの。つまり、急に夫(妻)と子どもを引き離した妻(夫)は決して良いことはしていないんだけど、新しい環境に子どもが適応している場合、そこからまた元の生活に無理矢理戻したり、また転校したり、非監護親と会うことが強いストレスになるのであれば、無理強いはできないってこと」

「確かに子どもの心かき乱すのは良くないかもしれないけど・・・」

「子どもってすごい勢いで成長するし、別離の発生時に乳幼児だったりすると、そもそも非監護親に対する記憶や愛着が薄かったりもするでしょ」

「もう覚えててもくれないとか・・・辛いな」

「非監護親の心情や受けた理不尽よりも、『子どもの健全な成長』を優先した結果、調停や裁判の流れが非監護親にとって辛い方向へ動くこともある」

「理屈のうえでは理解できるけど」

「いろんなケースがあるから、子どもを連れて行った親を100%非難するのも難しい。ただ私はどんな場合でも、これだけは絶対にダメ! と思っていることがあるんだ」

「それは?」

・片方の親の悪口を聞かせないで


「子どもに非監護親の悪口を聞かせること。夫婦のつながりと親子のつながりは全然別のものだと思わない? 自分がその夫婦から生まれたのは事実なんだから、悪口を聞かされるのは傷つくし、第一それは自分の経験じゃないよね」

「確かに、こうだからパパのこと嫌い・・・って子どもに言われて自分に覚えがあれば、ショックだけど納得はできる」

私「もし親を嫌いになるとしても、自分の経験から自分で決めることじゃない? 子どもはいずれ、両親がもう愛し合っていないことは受け入れるだろうけど、自分が親を憎んだり嫌ったりするのは、また別の苦しみだよね

「親って、『嫌え』と言われて嫌えるもんでもないしな」

離婚や別居がダメということじゃなく、突然の縁切りは不自然だってこと。心の傷になるだろうし、子どもが片方の親のことを一生気にせずに生きていけると私は思えない」

「けどそれを子ども本人が感じるのは成長した後かもしれないな」

「気づいた時には大人だったりしてね・・・。子ども時代は二度と戻らない。だから大切なんだと思う」

「残された側の親の話だけど、1人になってから自分の悪かった点に気付いて後悔しても、連絡も取れないんじゃやり直しようもないな」

「あとは、子どもの取り合いをしている時点でお互いへの怒りや憎しみが増すだろうからね。そういう感情を監護親が子どもに見せないようにするには大人の精神力が必要だよ。つい相手のことを悪く言いたくなる気持ちもわかる。人間だから。自分の命より大事な子どもを取り合うって、壮絶なんだよ」

子どもに会えないのは人によっては人生すべてを奪われるに等しい。
そんな争い誰だってしたくないですよね

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【第5章】誰の身の上に起こったこと?

・子を紛争に巻き込む点では夫婦に責任


「それぞれ事情はあるだろうけど、子どもに会えない側の毎日は、想像しただけで地獄だな。たとえ少しの時間面会できたとしても、ろくに笑ってくれなかったりしたら・・・家に帰って俺、泣くかも」

「だからね、万が一、私が子どもを連れて出て行っても、あなたの悪口は聞かせないようにするから」

「えっ!」

「冗談ですよ。でも真面目な話、夫婦である以上お互い様なんじゃないかな。誰でもいつ当事者になるかわからない。当事者になった時、子どもと面会ひとつすることの困難さに打ちのめされる。そしてそういう人が、今この日本に意外なほどたくさんいるってことを、知っておいてもらいたいんだ。私の姉の経験はレアケースじゃないんだよ」

「離婚を経験した知り合いで、定期的に子どもと会ってる人がいるけど、そこまでたどり着けない人もいるんだな」

「夫婦関係についてはお互いに言い分があるだろうけど、紛争に子どもを巻き込む点においては、夫婦は同じ位置に立っていると私は思う。夫婦喧嘩を毎日見せるのもダメだけど、もし別れる場合でも、子どもに対しては配慮が必要で、親も学んでおかなきゃいけないことはある

「あぁ・・・社会問題とさっき言ったけど、これからの日本はそういう点、どうなるんだろうな」

・この問題、日本はどうなる?


「姉がこの問題と向き合っていた数年前と違うのは、まず共同親権について2026年5月までに導入が決まったこと。別居親・非監護親に対する風向きが変わるキッカケにはなるかもしれないね。
 あと当時はこども家庭庁もなかった。今は子どもの人権がより重要視されるようもなったけど、今話したような問題に関して、今後どうなるかは未知数かな」

「それはつまり?」

「監護親と暮らす子どもの、非監護親に対するメンタル的問題というのかな。片親疎外症候群という言葉もあってね。あとはこうした精神的・心理的なもの以外に、『実は監護親から聞かされていた離婚の事情や非監護親の実像が、事実とは違った』というのを大人になってから知る人もいるみたい」

「だとしたら会いたかった・・・となりかねないって意味?」

「うん・・・私はどうしても姉のケースが頭にあるから、〝死ぬまで子どもに会えない〟というほどの罪を犯したのか? とどうしても思っちゃうんだよね」

「は~」

「悲しくなった?」

「うん。でも知ることができて良かった。子どもに愛情があるのにプレゼントも渡せないクリスマスとか、一緒に過ごせない年末年始とか、辛いな・・・」


日常を共に過ごせないからこそ、物くらい贈りたくなるのですが、
それも拒否されると、本当に何もできなくなります


・目の前の子を幸せにするということ


「プレゼントって本当は、もらうよりあげて喜んでもらうことのほうが、何倍も幸せなのかもしれないね」

「目の前に毎日子どもがいて、愛情を与えられるのって尊いことなんだよな、改めて」

「子どもは親を選べないーーそれは裕福かどうかじゃなく、あり得ないトラブルに巻き込まれない、ということが第一じゃないかと私は思う。もちろん夫婦の不和以外の問題でもね。完璧じゃなくていい。立派な親でなくていい。でも、避けられる不幸は避けた方がいい」

「まずは大人同士が歩み寄ることが大切なんだな・・・」

「結果的に別れたとしても仕方ない。でもそれに翻弄された子どもが後から『子ども時代、自分の身の上に起こったことは何だったのか?』と思っても誰にも聞けない、片方の親に連絡すらつかない。それは辛いよ。少なくとも私は、年齢に応じた〝知る権利〟が子どもにはあると思う。結局いちばん影響を受けるのは、一切の責任がないのに、その後の人生が長い子どもだからね」

**************

 ーー夫との話はここまでです。

 長くなりました。ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。

 非常にデリケートな内容を扱いましたので、最後に誤解なきよう、以下に関する私の考え、お願いを読んでいただけましたら幸いです。

【共同親権や面会交流調停などに関する、私の基本的な考え】

(1)私は共同親権について語る立場にありません。あくまで「それ以前の問題」として、親権問題にまで行きつけない親がいることをお伝えするのが目的です

(2)監護親、非監護親どちらにも言い分、事情、願いがあると思います。すべてが違うケースなので、私はどちらの味方、という立場ではありません。あえて言うなら「子どもの穏やかな人生」の味方です

(3)私は姉(非監護親)の隣にいたので「子に会わせてあげたい」気持ちが強いです。しかし、夫婦間あるいは子に対し暴力、虐待などの深刻な事態があった場合は、慎重な検討と対話が必要と考えています

 
 会いたい人に会えない年末年始は寒いだろうと思います。どうか、あなたも会いたい人に早く会えますように。

 もし今年会えなければ、来年会えますように。来年の前半が無理なら、後半に会えますように。
 絶対に生きてください。
 あなたの愛がなかったことにならないよう、祈ります✨


親の立場、子の立場。どちらの視点から見ても、不自然な断絶は悲劇のもと。
誰にも同じ思いをしてほしくありません


少子化対策と同じくらい「今いる子ども1人ひとりを精一杯幸せにすること」も重要ではないでしょうか。こうした親子問題も子どもの早期デジタル漬けも、子どもの幸福度を下げていると私は思います


🔳姉について、詳しい出来事はこちらです。ご興味ありましたら読んで頂けると嬉しいです↓↓↓


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涼原永美│子と本を繋げたい*ミステリ&映画好き 読んでくださりありがとうございます✨よろしければスキ、フォロー等を頂けるとさらに嬉しいです🌸チップを頂いた際には主に読書活動にあて、見聞を広げて良い記事に繋げたいと思います📚