大好きな君へ
犬の十戒
第一戒
「私の一生はだいたい10年から15年。あなたと離れるのは一番つらいことです。私と暮らす前に、そのことを覚えておいてください」
犬の寿命は、人間よりはるかに短いです。
だからこそ、飼い主と離れる時間は何よりつらく、ましてや途中で手放されることは、犬にとってこの上なく悲しいことでしょう。
1分1秒でも長く一緒に過ごしたいと願う犬の気持ちに応え、最期まで責任を持って寄り添い続けられるのか、犬を迎え入れる前に自分へ問いかける必要があります。
第二戒
「あなたが私に望むことを理解できるまで、時間をください」
犬は賢い動物ですが、教えたことをすぐに理解できるわけではありません。新しいことを学ぶときは、何度も繰り返し教えてもらいながら、少しずつ理解していきます。
なかなか理解しないからといって、イライラしたり諦めたりしないでください。
犬のペースに合わせて根気よく、分かりやすく教えてあげることが大切です。
犬が理解できるまで、気長に待ってあげましょう。
第三戒
「私を信頼してください。それが私の幸せなのです」
犬にとって、飼い主からの信頼は何よりの喜びであり、心の安定にもつながります。
飼い主に信頼されていると感じることで、犬は安心感と自信を持つことができ、毎日を穏やかに過ごすことができるのです。
何があっても、「あなたを信じているよ」という気持ちで犬に接してあげてください。
揺るぎない信頼を示し続けることが、犬の幸福を支える大きな力となります。
第四戒
「私を長い時間叱ったり、罰として閉じ込めたりしないでください。あなたには仕事や楽しみがあり、友達だっているけれど、私にはあなたしかいないのです」
犬がいたずらをした際、長時間にわたって叱り続けたり、罰として閉じ込めたりすることは、犬に恐怖や孤独を味わわせるだけで、解決にはつながりません。
犬の世界では飼い主がすべてであり、その唯一の存在に突き放されるのは、つらく悲しいことです。
犬を叱るときは、その場で短く伝え、いつまでも引きずらないようにしましょう。
犬にとって頼れる相手も遊び相手も、飼い主だけであることを忘れてはいけません。
第五戒
「私に話しかけてください。たとえ言葉は分からなくても、あなたの声は届いています」
犬は人間の言葉の意味は分からなくても、その声のトーンや表情から気持ちを読み取っています。
「犬に話しかけても意味がない」と考えるのは間違いです。
飼い主が優しく話しかけることで、犬は安心したり、愛情を感じたりすることができ、絆も深まります。
毎日積極的に犬に話しかけて、心を通わせる時間を大切にしてください。
第六戒
「あなたが私にどう接したか、私は決して忘れないということを知っておいてください」
犬は、愛情たっぷりに撫でられた喜びも、理不尽に怒鳴られた恐怖も忘れません。
この第六戒は、犬に愛情と敬意を持って接することの大切さを訴えています。
飼い主の接し方の一つひとつが、犬の記憶に刻まれるということを忘れないでください。
犬に刻まれた幸せな記憶は、やがて深い愛情や揺るぎない信頼としてあなたに返ってくるでしょう。
しかし、その反対もまた然りです。
常に愛情と敬意を持った接し方を心がけましょう。
第七戒
「私を叩く前に思い出してください。私はあなたの骨を簡単に噛み砕く牙があるけれど、あなたを噛まない選択をしていることを」
犬は牙という強力な武器を持っています。
その気になれば人を容易に傷つけることができますが、飼い主への愛情や信頼から、そうしないことを選んでいるのです。
それにもかかわらず、飼い主が犬に暴力を振るうのは、犬の信頼を裏切ることになります。
犬が牙を使わないという忠誠心を見せている以上、飼い主も決して体罰を与えてはいけません。
第八戒
「言うことを聞かない、頑固だ、怠けていると私のことを叱る前に、何か原因がないか考えてみてください。もしかしたら、食事に問題があるのかもしれないし、長い時間日に照らされていたのかもしれないし、老いて心臓が弱っているのかもしれません」
犬が言うことを聞かなくなったり、散歩を嫌がったりするとき、そこには必ず理由があります。
犬が急にわがままになったように感じるときは、叱るのではなく、食事や環境、体調に問題がないかよく観察しましょう。
そして、もし問題があれば、改善や対処をしてあげてください。
それができるのは、世界でたったひとりの飼い主であるあなただけです。
第九戒
「私が年を取っても世話をしてください。あなたも同じように年を取るのですから」
犬も人間と同じように年を取り、身体の衰えや病気に直面するときが必ずやってきます。
足腰が衰え、かつてのように動けなくなったときこそ、犬が最もあなたの愛情とケアを必要とするときです。
犬が年を取ってできないことが増えていっても、見捨てたり手放したりすることは決して許されません。
犬がこれまでに注いでくれた無償の愛を思い出し、最期の瞬間まで愛情と責任を持って献身的に世話をしましょう。
第十戒
「最期の旅立ちのときもそばにいてください。『見ていられない』とか『立ち会えない』なんて言わないで。あなたがそばにいてくれれば、どんなことも安らかに受け入れられます。忘れないでください。あなたを愛しているということを」
愛犬の最期に立ち会うことは、飼い主にとって耐え難い悲しみです。
しかし、犬にとって、最期の瞬間を愛する飼い主のそばで迎えることは、何よりの安らぎとなります。
どうか別れのつらさから逃げず、そばで優しく声をかけ、撫でてあげてください。
愛するあなたの温もりを感じることで、犬は恐れることなく、安らかに旅立つことができるでしょう。
最期まで寄り添うことが飼い主としての責任であり、犬の愛に報いることになります。
ねぇ、君は覚えているかい?
私が来た日のことを!?
私は今でも覚えているよ
あれは、秋も深くなってきた日の昼下がり
私は君に初めて会ったんだ
君は私を見て、こう言ったんだ
「僕のお家においで」
私は嬉しかったんだよ
生まれてすぐにママと引き離され
知らない場所に一人で置き去りにされた
寒かったんだよ!
怖かったんだよ!
独りぼっちで……
お腹も空いたよ
ねぇ、誰か助けて
ねぇ、ママはどこ?
「クゥーン」
「クゥーン」
鳴いても鳴いても
誰も応えてくれない
ねぇ、どうして私は生まれてすぐに
こんな目に遭わなくてはいけないの?
ママ!
ママ!
助けて!
ねぇ、誰か教えて
何で私はこんな所で独りなの?

そんな時に、君が私を見つけてくれたんだよ!
大きな川に架かる橋の下で
「ねぇ、助けて」
私は精一杯の力で、君に訴えかけたんだよ
「ねぇ、助けて」
「寒いよ」
「お腹が空いたよ」
「ママはどこ」
「クゥーン」
「クゥーン」
と、君に鳴き続けたんだよ
君は小さな手で私を拾い上げ
私を抱えて家路を急いだんだよね
毛布に包んでくれた君
君の温もりと一緒で温かい
君が私に一番最初にくれたもの
温かい毛布
今でも覚えているよ

君が二番目にくれたもの
茹でたウインナー
私、まだ赤ちゃんだよ
少し早いよー
でも、一生懸命な君
とっても嬉しかったよ

君が三番目にくれたもの
「マオ」って名前
私、犬だよ
マオって猫だよ

でも、君から貰った大切な贈り物
絶対に忘れない!
ねぇ、君は覚えている?
私は君との時間は、すべて覚えているよ
半年と……
命の時間は短かったけど……
でも、君との時間は
すべて私の宝物
君は泣いていたよね
幼すぎる自分に……
何もできない自分を許せずに!

私と君に与えられた時間は、短すぎたのよ
でもね
私はそれでも幸せだったんだよ
君と過ごした半年
君は私だけを愛してくれた
私も君だけを愛した
それだけでよかったんだよ
だって
それだけでこの世に生まれてきた意味があったんだもの
ねぇ
もう泣かないで
私はこれからも、いつも君と一緒にいるよ
君が私を忘れない限り
私はずーっと君と一緒にいるからね
死とは、二つの意味があるのだと思う
一つは肉体の死
これは、生きとし生けるもの
すべてに与えられた平等
もう一つは魂の死
これは、誰かが死者の事を忘れずに懐かしんでくれた時
誰も思い出す者がいなくなった時に訪れる死
君はまだ生きている
そして私を覚えていてくれる
だから私は
まだ君の隣にいられる
またいつか
きっと君と会える日が来る
だから、もう自分を責めないで
自分の幼さを許してあげて
あの時の君の力では
私を助けられなかったのだから
事故だったのだから

次に君に会える時
君はまた泣いているのかな
でもね
今度は
私が君の涙を止めてあげる
だって
私は君が大好きだから
ありがとう
大好きな君へ
これを書こうと思ったきっかけをくださった
『mimiおとのわ 様』
貴女の優しい絵本から
過去の自分の心の棘と向き合い
貴女から頂いた色、そして一歩の勇気を
自分なりに書いてみました
ありがとうございました。
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