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「できない」を「できる」に変える。創業4年の再エネスタートアップが第一号発電所をつくるまで

みなさんは、太陽光発電所が「誰によって」「どのように」つくられるかを知っていますか?

長期的な計画のもと、多くの関係者を巻き込む発電所の設置は、これまで大手電力会社や商社などが主導することが一般的でした。

しかし、私たちアスソラは社員十数名規模の「再エネスタートアップ」です。その小さな組織が、2025年1月末に東北エリアで太陽光発電所を建設し、東北電力を通じてNTTドコモへの電力の供給を実現しました。

なぜ、少数精鋭のスタートアップがこれほど大規模なプロジェクトを主導できたのか――。アスソラが手掛けた「第一号の太陽光発電所」が完成するまでの道のりと、成功の理由を代表の山崎に聞きました。


2年半をかけて形にした「第一号発電所」

―まず、アスソラの事業内容について教えてください。

アスソラは、再生可能エネルギー事業を展開するスタートアップです。サービス内容は多岐にわたりますが、主力事業は太陽光発電所の設置を通じた「再エネの開発」です。

より簡単に言うと、全国の土地所有者や地元の方々と協議しながら発電所をつくり、再エネによる電力を必要とする法人へ供給することが私たちの仕事です。近年は大手企業を中心に「脱炭素経営」への関心が高まり、再エネの需要が高まっています。

私が当社を創業したのも、これらのニーズに応え、少しでも脱炭素社会の実現に貢献したいという想いからでした。

―創業以来取り組んできた「太陽光発電所」が今年の1月に完成しました。2年半にわたるプロジェクトの概要を教えてもらえますか?

このプロジェクトは、アスソラが出資しているES太陽光合同会社が東北電力と「コーポレートPPA※」を結び、東北電力を通じてNTTドコモに再エネによる電力を供給するものです。

東北エリア(秋田県、青森県、岩手県)に、6カ所の太陽光発電所を建設する計画のうち、今年1月に第一号の太陽光発電所が完成しました。

プロジェクトにおいては、土地所有者・電力会社・供給先との協議や資金調達、実際の発電所の建設にいたるまで、全体のマネジメント及び具体的な施策の実行をアスソラが担っていました。

※プレスリリースはこちら

※コーポレートPPA…需要家(電力を必要とする企業で今回の場合、NTTドコモ)が発電事業者(アスソラ)から再生エネルギーの電力を長期的に調達するために締結する契約。再エネの拡大に貢献できる手段として国内外で注目されている。

地域の方とのコミュニケーションが欠かせない準備期

―2年半にわたるプロジェクトは、具体的にどのようなプロセスを経て形になったのでしょうか?

再エネの開発プロセスは事業会社によって異なりますが、私たちは「ゼロ」から電力を開発するため、発電所の候補地探しからスタートします。

今回のプロジェクトでは、まず東北エリアにおいて適地のリサーチを開始し、約1年間かけて地権者との交渉や各種調査を実施しました。その後、自治体や電力会社などとの協議を経て、1年後にNTTドコモとの契約締結に至ります。その間に北都銀行からの資金調達も進め、2024年8月に発電所の建設に着手しました。

開発の流れ

冒頭でお伝えした通り、再エネによる電力を必要とする企業は少なくありません。そのため私たちは、まず発電所をつくる「土台」を整えて、ニーズをお持ちの需要家様に提案する方法を採用しています。

―発電所を建設する土地の選定からスタートするのですね。地権者の方にはどのようにアプローチするのですか?

基本的には、可能性の高い候補地を絞り込み、地道に交渉を進めていきます。
最初は、地図やデータベースをもとに事業開発に適した土地をピックアップし、場所を精査した上で、直接地権者のお家を訪問させていただきます。


―地権者さんを1軒ずつ訪問するとは知りませんでした。発電所の建設においては、地権者をはじめ、地元の方々との関係づくりが鍵となるのですね。

その通りです。地域の方々とのコミュニケーションは、私たちが最も大切にしていることの1つです。

扱うのは無機質な土地でも、土地に対する「想い」は人それぞれ。いくら「環境に良いから」と言っても、私たちのプロジェクトは地域の方との信頼関係の構築なしでは進められません。地権者をはじめ地域の方々に寄り添いながら、丁寧に協議を重ねることを心がけていましたね。

いちスタートアップがプロジェクトに成功した理由

―発電所の候補地が決まった後にも、やるべきことはたくさんありますよね?

そうですね。発電所をつくる地盤を整えつつ、電力会社や供給先企業、金融機関との協議を進めていきます。なかでも重要となるのが資金調達です。銀行からの融資を受けられない限り、発電所の建設は進められませんから。
大規模なプロジェクトファイナンスは通常、大手電力会社や商社が手掛けるもの。アスソラのような無名のスタートアップには、正直大きな挑戦でした。

事業の採算性を証明するべく、発電所の収支計画や運営方針を漏れなくまとめ、懸念点を一つひとつ解消しながら、各所との信頼関係を築いていきました。

―発電所が形になるまでは、相当数の苦労があったと思います。それでも、山崎さんが当時の話を淡々と話されるのが印象的です。

 大変さを感じていないわけではありません。ただ、この事業に携わっている限り「予測しない課題はゼロにはできない」と思っています。
 たとえば、発電所の建設フェーズでは、環境条件や法的な課題など、さまざまな障害が発生します。それらの課題を前にして、いかに「解決できる方法」を探せるかがプロジェクト成功の鍵を握るんです。

今回のプロジェクトが実現したのは、「自分たちで発電所をつくる」という強い意志を持ち、プロセスごとに生じる課題に対して、メンバーが前向きに挑戦してくれた結果だと感じています。

地道な積み重ねで「再エネ発電の拡大」を目指す

―発電所の完成によってもたらされる、具体的な成果を教えてください。

現在、第一号の発電所が送電を開始したばかりですが、NTTドコモ様向けには東北エリアにて計6カ所の発電所が稼働していく予定です。

具体的な再エネ電力供給量は、年間10GWh以上。これは、一般家庭約3,300世帯以上の年間電力使用量に相当し、年間で約4,800トンのCO2排出削減につながる見込みです。

アスソラ創業時から目標にしてきた発電所の第一号が形になり、再エネの拡大に向けて着実に貢献できていることを大変嬉しく感じています。


―再エネ事業の開発という視点で、今後の目標を教えてください。

今回のプロジェクトは、創業時のなにもないところからの「ゼロイチ」のスタートだったため、比較的時間を要しました。しかし、現在においては、第一号の発電所建設と並行して、他エリアでも種まきを進めてきたため、これからは再エネ発電所の開発スピードも加速していきます。

今はまだ通過点に過ぎません。1カ所数億円規模の発電所を、5年以内に100~200件建設することを目指しつつ、地域と共生した再生可能エネルギー事業を広げることで、今後も持続可能な地球づくりに貢献していきたいと考えています。

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アスソラでは、「再生可能エネルギーのフル活用」に向けて、ともに挑戦する仲間を求めています。様々な課題に挑戦しながら脱炭素社会の実現に貢献しませんか?

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