Genomic Integration.... プレプリントについて
こんにちは。
経緯
1️⃣ たまたま宮沢孝幸先生の動画を見る機会がありまして、そんなに強く怒るなら一般人に動画で訴えるのではなく研究者として論文で意見されてはいかがかと記事1を書きました
2️⃣その後で、9月18日の 厚生労働省におけるワクチン問題研究会のノーカット版動画があることに気づいて試聴する
ここでワクチン問題研究会が、厚労省にmRNAワクチンの承認取消・市場回収を要望を提出したことがわかりました
これは、たとえばモデルナにとっては、「お前ら潰れろください」と言われていることに等しいと記事3に書きました
会見 はこの動画の前半25分に収められています。しかし、問題の論文タイトルは発言されていません。以下のプレプリントが騒動の原因であると推定して記事を続けます
タイトル:Genomic Integration and Molecular Dysregulation in Aggressive Stage IV Bladder Cancer Following COVID-19 mRNA Vaccination
対象は一人の膀胱がん患者です
以前は健康であった31歳女性が急速進行性ステージIVの膀胱がんを発症した。この人は3回のモデルナmRNAワクチン接種(2021年5月、2021年6月、2021年12月)完了後12ヶ月以内であった

著者は非常に珍しい状況であるから詳しく調べる価値があると言っている。
検証しましょう
はじめに、膀胱がんとは
膀胱がんは、膀胱にできるがんの総称です。膀胱がんの大部分(90%以上)は、膀胱の内部をおおう尿路上皮にできる尿路上皮がんです。膀胱がんには、尿路上皮がんのほかに扁平上皮がん、腺がん、小細胞がんなどもあります
どのような人が膀胱がんになっているのか?
膀胱がんの疫学は、性別・年齢・人種によって罹患率に差があるのが特徴です
日本における膀胱がんの罹患率(膀胱がんにかかる割合)は10万人あたり18.5人(2019年全国推計値)で、2019年の膀胱がんの推定罹患数は23,383人(男性:17,498人、女性:5,885人)と報告されています

小林 恭 先生作成 (京都大学医学研究科 泌尿器科学教室)
膀胱がんの罹患率を年齢別にみると、男女とも60歳代から高くなり、40歳未満は低い傾向があります。また、男性のほうが女性より約4倍罹患率が高い傾向にあります

31歳の女性がいきなりステージIVの膀胱がんを発症することは非常に稀です
プレプリントは間違っていません
補足:膀胱がんになったらどのくらい生きられますか?
標準治療を行なったとして、
がんが筋層に入り込んでおらず、リンパ節への転移もない「筋層非浸潤性膀胱がん」であれば、病期が Ⅰ期の人の5年生存率は82.0%といわれています。
一方、「筋層浸潤性膀胱がん(筋層にまでがんが入り込んでいる)」や、リンパ節に転移している場合は、予後が悪い傾向があり、Ⅱ期、Ⅲ期、Ⅳ期のそれぞれの5年生存率は53.9%、40.2%、18.3%といわれています
では次の、Case Findings を見ましょう。包括的なマルチオミクスプロファイリングを実施したとあります。最初の赤線です

膀胱がんの最近の診断法を見ますと「包括的なマルチオミクスプロファイリング」と表現できるかもしれません
従来の膀胱鏡や尿細胞診に加えて バイオマーカーを用いた診断が進んでいます
それらは大きく、新しい尿検査とリキッドバオプシーに分類することができます
尿中バイオマーカーの検出: 尿に含まれる特定のタンパク質やDNA断片を検出する技術です
尿中DNAメチル化検出: がん細胞由来のDNAに見られる特定の化学修飾(メチル化)を、CRISPR技術などを応用して高感度に検出します
尿中バイオマーカーの高感度センサー: 微量の尿から膀胱がんを検知する新しいセンサー技術も開発されています
保険適用された検査キット: 膀胱がんの再発モニタリングを目的とした遺伝子検査キット「ウロビジョン」は、尿細胞診の診断補助として保険適用されています
液体生検(リキッドバイオプシー): 血液や尿などの体液中の腫瘍由来DNAを分析することで、がんの診断や治療効果のモニタリングを行います。従来の組織生検と異なり、体への負担が少ないのが特徴です
さらに再発リスクや治療効果を予測する目的で遺伝子検査が行われます
遺伝子異常の解析: がん組織や尿中DNAの遺伝子異常を解析することで、個々の患者に最適な治療法を選択する、個別化医療への応用が期待されています
早期再発の診断: 尿中に含まれるがん細胞由来のDNAを検出することで、膀胱がんの早期再発を診断する研究が進められています
再度、著者の論文に戻ります
しかし、著者の方法に関する記載は不適切です。青線のPBIMA (Molecular Surveillance and Individualized Targeted Immunotherapy Peptide Editing) はペプチドを用いた個別化治療を指すと推測できる
赤線のREViSS (Spike-associated Transcriptional/Translational Instability Surveillance) は直訳でスパイク関連転写/翻訳不安定性監視となり、著者の造語でしょう
そしてMethod に正確な記載がありません。著者がどのような手技を行ったのか全く不明です

みなさんがファイザーと20bp一致したのは、モデルナがNCBIに登録していないからと言っておられることは、検査のアプリが、モデルナのmRNA ワクチンからプラスミドを検出したマッカーナンさんがNCBIに登録した情報を参照できるように変更するとできる
プレプリントは発癌機序の証明以前で方法論が不明です。書き直ししてください
従って私は、前述の福島先生が口にされた膀胱がんの件は別の材料についてでしょう、と考えました
腫瘍由来DNAについての記載が薄いですが、それはまた別の機会にします
DNA混入の最大の問題点はここではないと考える
以上です。後半駆け足になりましたが18:00を過ぎましたから今日はここまでです。
次回は置き去りにしている重要なコメントに答えます
読んでくださいましてありがとうございました。それではまた
