見出し画像

ロキソニン🄬、イブ🄬、カロナール🄬どれを選ぶ? ~OTC鎮痛薬三国志・実戦編

※この記事には、アフィリエイトリンクが含まれています。


0. はじめに

前回の記事では、OTC鎮痛薬三国志として、イブプロフェン、ロキソプロフェン、アセトアミノフェンの成り立ちを、かなり本気でふざけながら整理しました。

今回は、その実戦編です。ドラッグストアやネット通販で痛み止めを選ぶとき、

「ロキソニンとイブって、結局どっちがいいの?」
「カロナールと同じ成分の市販薬は、どういう位置づけ?」
「子どもの熱には、どれを選べばいいの?」

と迷うことってありますよね。

この記事では、
・どういう基準で成分を選べばいいのか?
・アセトアミノフェン製品の詳細
をお伝えしようと思います。


アセトアミノフェンは【第2類医薬品】、イブプロフェンは【指定第2類医薬品】で、薬剤師または登録販売者から購入できます。
ロキソプロフェンは【第1類医薬品】(指定第2類医薬品】への切り替えは、記事公開時点ではまだ決定していません。)で、薬剤師から購入する必要があります。ご注意ください。

1.15歳未満はアセトアミノフェン一択


1-1 理由

先に結論を言うと、子どもはかなり単純で、アセトアミノフェン一択です。
理由は単純で、市販薬として売られているロキソプロフェン系やイブプロフェン系の解熱鎮痛薬は、添付文書上、15歳未満への使用が認められていないからです。(医療用では、NSAIDsに小児の適用があるものもありますが、一時期15歳未満にNSAIDsを使うことの弊害が問題視されまして、現在はよほどのことが無い限り子供にはアセトアミノフェンを使います。)

中学生くらいになると、発熱がなければNSAIDsが処方されることはありますが、これは医師が診察したうえで「この患者さんには使用してよい」と判断して処方しているものです。必要に応じて、薬剤師も処方内容や併用薬、既往歴などを確認します。

一方、OTC(市販薬)は、患者さんや保護者が自己判断で使う薬なので、病院で処方されたことが有るからと自己判断で15歳未満のお子さんにNSAIDsをむやみにつかうと、万が一の時の救済の対象とならない可能性があるので避けてください。

1-2 アセトアミノフェン製剤の選び方

アセトアミノフェンの医療用成分としての小児用量は体重1 kgあたり1回10〜15 mgですが、私の経験上では10mg/㎏で処方する医師が多いです。ゆえに、本当はあかんのですが『カロナール🄬が余ったら、どうすればいいですか?』と質問された際には、「0を1つ隠した数字=体重なので、それを目安にして使用をご判断ください。」と、患者さんに伝えています。(もちろん、病院に行くまでのつなぎとしてご使用いただき、クリニックが空いたら受診してくださいね と伝えるのも忘れません。)

自己判断で使うことを前提としたOTCの小児用アセトアミノフェン製品も、この考え方をもとに設計はされていますが、正確に体重を測ってもらえるとも限らず、そもそも粉薬を0.1グラム単位で測れる秤も普通の家にはないと考えられますので、「表示されている年齢」を見て、適切な製品をお選びいただくことが大切です。

1-3 アセトアミノフェン製剤のラインナップ

使う年齢層がひくい方から、並べてみます。
※価格は変動するため、記事では調査日時点の実売価格で示しています。
 アマゾンでの価格を参考にしていますので、実店舗で同じ値段で買えるとは限りませんので、ご注意願います。

①粉薬タイプ
最も低年齢(1歳)から使えるのが、
ムヒのこども解熱鎮痛顆粒 8包 (100mgあたりの値段98円程度)

②坐薬タイプ
同様にこちらも1歳から使える
キオリトル 10個   (100mgあたりの値段75円程度)

粉薬が飲めるなら粉、飲めないなら坐薬って処方薬の時は指導しますが、値段考えると、坐薬の方が安いんだ…。

③かみ砕いて飲める錠剤タイプ
3才以上だと、錠剤が少しずつのめるようになると思います。が、まだそのままごっくんが難しい方は、がりがりっとかみ砕いてからごっくんできるタイプ。
小児用バファリン チュアブル 12錠 (100mgあたりの値段81円程度)

④錠剤タイプ
3才以上の子ども用として売られている(おそらく錠剤が小さい)のが
小児用バファリンCII 32錠 (100mgあたりの値段58円程度)

純粋に、錠剤が普通にごっくんできれば、錠剤の方が安いってことですね。
で、さらに大きな錠剤がのめるようになると、コスパのいいモデルが利用できるようになります。

5歳からとされている(1錠=100mgの製品)
アセトアミノフェン錠s 100錠 (100mgあたりの値段14円程度)

7歳からとされている(1錠=150mgの製品)が最強コスパ
by Amazon アセトアミノフェンAF錠 40錠(100mgあたりの値段10円程度)

PBが心配ならば
ノーシンアセトアミノフェン錠 48錠(100mgあたりの値段12円程度)

あと、頭痛生理痛用として、水なしで飲める特殊なタイプもあります。
こちらは、1錠=100mgの製品ですが、7歳からとされています。
バファリンルナJ 12錠(100mgあたりの値段49円程度)

1-4 自己判断でこれらの薬を使う上での注意

製品ごとの対象年齢、1回量、1日の服用回数、服用間隔を必ず確認して使ってください。

また、子どもがぐったりしている、水分が取れない、尿が少ない、呼吸が苦しそう、意識がはっきりしない、けいれんがある、嘔吐を繰り返すといった場合は、市販薬で様子を見るのではなく、医療機関への相談を優先してください。

2.15歳以上は、まさに三国志

15歳以上になると、市販薬の痛み止め選びは、少し三国志らしくなります。

2-1 腫れを伴わない熱:アセトアミノフェン

 アセトアミノフェンには、炎症を抑える作用はほとんどありませんので、解熱鎮痛薬と呼ばれることもあります。痛み止めとしては、医療用の用量じゃないと効かないイメージなので、痛い時には他の薬を選んだ方がいいかな?と思います。腫れ(炎症)の無い熱の解熱の薬 というイメージな薬ですね。

2-2 NSAIDsの使用に不安がある:アセトアミノフェン

⇒胃潰瘍、十二指腸潰瘍などにかかったことがある
⇒その他、医師からアセトアミノフェン以外の鎮痛薬を使わないように言われたことが有る
場合は、アセトアミノフェンを選択せざるを得ないと思います。
※アスピリン喘息をお持ちの方に対し、医療用では禁忌から外れ、1回300mg以下に制限して使用できるようになりましたが、OTCではNGなので、ご注意を。

ただ、こういう方は、病院にかかった方が、本当にいいと思います。

2-3 イブプロフェン 対 ロキソプロフェン は甲乙つけがたし

先の記事でも触れましたが、ロキソプロフェンは、プロドラッグという設計により、胃を通過する時点での直接的な刺激を抑える工夫がされていますが、吸収された後に胃粘膜を守るプロスタグランジンの生成を抑制します。よって、「胃を通過するときの刺激は少なめに設計されているが、NSAIDsとしての胃腸リスクは残る」ので、胃腸が弱い人はロキソプロフェンとかいう単純な構造になりません。

チャッピーには「雑」と叱られましたが、究極的には好みのレベル?と個人的には思いますが、添付文書上どのような違いがあるか?を考察してみます。

OTCの添付文書の効果効能はほぼ同じなのですが、医療用の添付文書を比較すると、微妙な違いがあります。

4. 効能又は効果
〇下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
 関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、歯痛
〇手術後、外傷後並びに抜歯後の鎮痛・消炎
〇下記疾患の解熱・鎮痛
 急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)

ロキソプロフェン

4.効能又は効果
〇下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
 関節リウマチ、関節痛及び関節炎、神経痛及び神経炎、背腰痛、 頸腕症候群、子宮付属器炎、月経困難症、紅斑(結節性紅斑、 多形滲出性紅斑、遠心性環状紅斑)
〇手術並びに外傷後の消炎・鎮痛
〇下記疾患の解熱・鎮痛
 急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)

イブプロフェン

と、微妙な違いがあります。 なので、おそらくですが、
・生理痛にはイブプロフェン
・歯科、整形外科ではロキソプロフェン
という、使い分けが自然となされていて、世の中のイメージも形成されていったのでは?と。

OTCとなってくると、自分で選ぶということになります。
好みだけでなく、コスパや他の成分の配合などについても、考慮する上では大切な情報だと思います。

次回以降は、ロキソプロフェン製剤、イブプロフェン製剤のラインナップを実際に見ながら、成分、配合設計、1回あたりの価格、使い勝手を整理していきたいと思います。


【薬学博士の本気おふざけ】シリーズ


いいなと思ったら応援しよう!

Dragon Ph.D 応援よろしくお願いいたします。いただいたチップは、社会貢献活動の資金として大切に使わせていただきます。