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【人はなぜ苦しむのか。その答えは当たり前の中にあった】

人は、生きているだけで、なぜ苦しまなければならないのでしょうか。

ある若き青年は、裕福な生活を送っていました。

何不自由もなく、暮らしていました。

場所は、ヒマラヤ山脈の南麓にあった小さな村の一角で、王子として育ちましたが、地位や名誉、また、財産でも幸せは、得られないことに、気づいてしまいました。

それを知った若き青年は、生きることが苦しくてたまらなくなりました。

その苦しみを克服するために、家も地位も捨てて、旅にでました。

妻子もいながら、置き去りにして出で行きました。

ここまで、お話しすれば、誰のことだか分かる人もいると思います。

名前は、「シッダールタ(悉達多)」と言います。

この話は、人間が避けられない、「生老病死」という、当たり前の法則であり、誰もが通らなければならない、人生になります。

いずれは、自分の身にも歳を重ねれば、病の苦しみにあえぎ、その果てに死が待っている。

それを知った若き青年は、人生そのものに意味を見いだせなくなりました。

それからは、約6年間もの日々をかけて、肉体ではなく、心を磨くことに答えがあると信じ、大きな木の下で、ひたすらに瞑想に入ります。

そこで、欲望、妄執、睡魔、恐怖と戦ったのちに、悟りを得ます。

人生の苦しみを克服する術を獲得します。

その後は布教活動に生涯を捧げ、多くの弟子たちに教えを説きながら、静かにその生涯を閉じました。

この人が、私が敬愛する、仏陀さまの生涯になります。

現代の価値観から考えると、家族も地位も捨てて旅に出るという選択は、理解し難いかもしれません。

しかし、生老病死とは、人が避けられない、法則になります。

それを知った上での生活や生活習慣などが、命の長さに比例するかと思えば、そうでもないですね。

私も子供の頃は、そんなこと、考えもしなかったし、知る余地もなく、過ごしてきました。

ようやく分かり始めたのが、30歳を超えた頃でした。

あなたは、毎日をどのような気持ちでお過ごしですか。

人生は、自分の思い通りにはなりません。

若い頃は、ずっと元気でいられるような気がします。

大切な人も、ずっとそばにいてくれると思っています。

仕事も。

健康も。

家族も。

明日が来ることさえ、当たり前のように感じています。

しかし、本当は何ひとつとして、当たり前のものなどありません。

朝、目が覚めること。

自分の足で歩けること。

食事ができること。

笑い合える人がいること。

それらはすべて、「今日だけ」の奇跡なのです。

私自身、六十四年生きてきて、多くの別れを経験しました。

仕事を失ったこともありました。

病に苦しみ、人生を終わらせようと思った日もありました。

「あの頃の自分には未来などない。」

そう思っていた時期もあります。

しかし、今振り返ると、苦しみは私だけに与えられたものではありませんでした。

誰もが、それぞれの人生の中で、生老病死という法則を背負って生きています。

だから比べる必要もありません。

「あの人は幸せそう。」

「あの人だけ恵まれている。」

そう見えても、その人にも必ず、人には見えない苦しみがあります。

だからこそ、人に優しくなれる。

だからこそ、今という時間を大切にできる。

仏陀は、苦しみをなくすことはできないと言いました。

しかし、苦しみに支配されない心は育てられる、と教えました。

私は、この考え方に何度も救われました。

人生は思い通りにならない。

それが当たり前。

老いるのも当たり前。

病になることもある。

いつか別れが来るのも当たり前。

そう受け入れた瞬間、不思議と心は軽くなります。

人は現実に苦しんでいるのではなく、「こんなはずじゃなかった」という思いに苦しんでいることが少なくありません。

期待が大きいほど、現実との差に傷つきます。

だからこそ、当たり前の法則を知ることは、人生をあきらめることではありません。

むしろ、今という一日を心から大切に生きるための知恵なのです。

今日という日は、一度しかありません。

会いたい人には会ってください。

ありがとうを伝えたい人には伝えてください。

美しい夕焼けを見たら、立ち止まってください。

家族と笑える時間を、大切にしてください。

人生は長いようで、本当に短いものです。

だから私は、毎日を「当たり前」と思わないようにしています。

目が覚めたこと。

ご飯が食べられること。

歩けること。

文章を書けること。

誰かが読んでくださること。

そのすべてが奇跡だと思っています。

もし、この文章を読んでいるあなたが、何かに苦しみ、思い通りにならない人生に疲れているのなら、一つだけ覚えていてください。

苦しみは、あなただけではありません。

誰もが人生という同じ法則の中を生きています。

だからこそ、人は支え合える。

だからこそ、人は思いやれる。

そして、その優しさこそが、人生を豊かにしてくれるのだと、私は信じています。

私は、人生の答えを見つけたとは思っていません。

それでも一つだけ言えることがあります。

「当たり前」は、決して当たり前ではなかった。


そのことに気づいた日から、私は毎日を少しだけ丁寧に生きられるようになりましたまって


もし今日、あなたが空を見上げる時間があったなら、それだけでも、この文章を書いた意味があったと私は思います。


【感謝を込めて、クリエイターさまの記事をご紹介します】

ここからは、感謝を込めて、順不同でご紹介させていただきます。

素敵なお題や、心に残る記事との出会いをありがとうございま

   Photo & philosophy donchan



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