支持したいウォーシュ新議長の問題意識~情報発信について~
半数が年内利上げ1回以上を支持
ようやく中銀ウィークが終わりました。情報発信の頻度が高まることをお許しください。6月17日には日銀会合を踏まえ、最新のエコラボが配信されています。このnoteではお馴染みの「貿易収支の崖」問題も深掘りしました。多くの方にご視聴頂いており、有難い話です:
なお、日銀の当日にはBSテレ東「NIKKEI NEXT」にも生出演して、解説させて頂いております。ご参考になれば幸いです:
日銀会合の話題も冷めやらぬ中、既報の通り、直後に開催されたFOMCはFF金利誘導目標を3.50~3.75%に据え置くことを全会一致で決定しました:
メンバーの政策金利見通し(ドットチャート)は1回の利上げが予想される状況に転換しており、イラン攻撃後に変容している市場期待に沿った修正が見られました。昨年を通じて懸念されてきた「トランプ色の強いウォーシュFRB新議長の下、ハト派的な政策運営が加速する」という展開はこれで名実ともに一旦退けられた格好です。
昨年来、パウエル前FRB議長とトランプ大統領が利下げの必要性を巡って摩擦を繰り返してきた経緯を踏まえると、この展開を予想することはかなり難しかったと言わざるを得ません。相場は難しいものです。
後述する通り、今後ドットチャートの取り扱いが不透明になる中、これに注目する意味も薄れているのですが、全19名のうち、ウォーシュ議長が提出を拒否、残り18名中9名が年内の1回以上の利上げを想定しています。もっとも、これらは中央値で評価した場合でして、ヘッドラインになりづらい最頻値ではまだ現状維持を支持する勢力が8名という見方も可能です。ウォーシュ議長の基本姿勢が流動的であることも踏まえれば、現時点ではFRBがタカ派に急旋回したとは言い切れないでしょう。
この点は、もはやタカ派方向に全振りしている感が強いECBとは大きな違いがあるように思えます:
もっとも、イラン攻撃前、FRBの「次の一手」はあくまで「利下げ」が既定路線でしたから、やはり3か月間で世界は変わっていると思います。スタッフ経済見通し(SEP、表)では実質GDP成長率や失業率の見通しが据え置きで、2026年のインフレ率見通しだけが大きく引き上げられていますから(+2.7%→+3.6%)ため、もはや近い将来に利下げ議論が復活するような環境では全くないでしょう:

大いに支持できる情報発信改革
…という、金利やドットチャートなどに関する決定よりも、今回はウォーシュ新体制下として進められる改革への意思表明の方が注目でした。この点を掘り下げてみたいと思います。
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