「女らしさ」とは何か──ベティ・フリーダンが問い直した“期待”と“自由”─ 夏の読書会でたどる、女性と自由のものがたり①
“女らしさ”とは誰のために?
ベティ・フリーダン氏の名著を通して、期待と役割の重み、そしてそれらを越えて選び取る “自由” に光を当てる。
時代を超えて届いた問いが、現代を生きる私たちの心とキャリアに静かに語りかけてくる。
夏のブッククラブシリーズ、開幕です🏹
「女らしさ」とは何か──ベティ・フリーダンが問い直した“期待”と“自由”
夏の読書会でたどる、女性と自由のものがたりへ、ようこそ!
冷たいスパークリングウォーターでも片手に、お話ししましょう。

この夏、少し立ち止まって考えてみませんか。
あなたの中にある「女らしさ」「男らしさ」は、誰のためのものですか?
本連載は、アメリカと日本の女性たちの生き方と葛藤をたどり、
あの時代の名著が、今を生きる私たちに問いかけるブッククラブシリーズ。
第1回のテーマは、1963年に出版されたベティ・フリーダン氏著『女らしさの神話』
第二次世界大戦後、社会が女性たちに押し付けた理想像と、それに苦しむ「無名の主婦たち」の声。
時代も国も異なるけれど、日本の昭和の専業主婦、そして今の私たちにも通じる「名もなき苦悩」があります。
Z世代・ミレニアル・氷河期・バブル──世代を超えた架空のブッククラブが、あなたを待っています。
歴史背景
1960年代、アメリカの郊外では「良妻賢母」像を押し付けられた専業主婦たちが、言葉にできない不満を抱えていました。
第二次世界大戦中、男性たちが出征する間、女性は工場や研究所、製造現場で重要な役割を担い、社会を支えていたのですが。
しかし、戦後男性が帰還すると、女性たちは「家に戻ること」を当然とされ、活躍の場を奪われてしまいした。
ベティ・フリーダン氏の『女らしさの神話』は、そうした女性たちの「名もなき苦悩」に光を当て、女性自身が生き方を問い直すきっかけを作ったが、当時から米国の保守層を中心に激しい反発も受けたのです。
この構造は今なおアメリカの一部地域に根強く残り、単純に「解放の時代」とだけは言えない複雑さがあります。
一方、
日本は昭和35年(1960年)、戦後復興の真っただ中。
高度経済成長が始まり、夫は企業戦士、妻は専業主婦として家庭を支える「標準世帯」が理想像とされた時代。
まだ東京オリンピック以前で、家電の普及も始まったばかり。
表向きの平和と繁栄の影で、女性たちは労働力としての期待よりも、家庭内の役割を優先されていました。
アメリカと日本、背景は異なりますが、「女らしさ」に絡め取られた不自由さという本質には、深い共通点があったのです。

著者・著書紹介

ベティ・フリーダン氏(1921–2006)はアメリカの作家・フェミニズム活動家。
『女らしさの神話』(1963年)は、彼女自身が主婦として感じた閉塞感と、同世代の女性たちが共有する「これが幸せのはずなのに」という違和感を集め、まとめた著作。
この本は第二波フェミニズムのきっかけとなり、アメリカ社会に大きな影響を与えたのですが、同時に強い反発や批判にもさらされました。
フリーダン氏は、専業主婦こそ女性の最高の幸せという “神話” を覆し、女性たちが「自分の生き方を自分で選ぶ」ことを提唱。
ブッククラブ|対話パート

🎬 登場人物:ブッククラブメンバー
ナオミ(バブル世代・人事部マネジャー)
マコト(氷河期世代・法務部課長)
アイ(ミレニアル世代・マーケティング部チームリーダー)
モエ(Z世代・新卒入社2年・総合職)
ナオミ:みんな、『女らしさ』って聞いて何を思い浮かべる?
アイ:うーん、やっぱり優しさとか、気配りとか。でも正直、職場では “女性らしさ” を求められると面倒な時もあるのよね。
モエ:わかります!最近 “気が利くね” って褒められたけど、なんか微妙な気分でした。
マコト: 僕も “男は強くあるべき” って刷り込まれてきたから、逆に女性に頼れないっていうプレッシャーはあるよ。周囲から “稼がなきゃ” “守らなきゃ”って期待、未だに強い。
ナオミ: ベティ・フリーダンの時代は、女性が “家庭にいるべき”って前提だった。でも今はどうだろう?本当に自由?
アイ: 表面上は選択肢が増えたけど、やっぱり “結婚しないの?” とか “子どもは?”って聞かれると、正直、職場で頑張ってきたキャリアや努力が軽く見られてる気がして、がっかりすることがある。
モエ: SNSでも、“自分らしさ”って、他人の目を意識しすぎて
よくわからなくなることがあります。
気づいたら、“何が好きか” じゃなくて、“どう見えるか” ばかり考えてて…
アイ:そうよねー hmm…
「自分らしさ」って、「女らしさ」と同じとは限らないのに… でしょ?…
📝 ポイント
社会的背景と政策の動向
政府は「女性活躍・男女共同参画の重点方針2025」において、「女性が自分らしく生きられる社会」の実現を掲げています。
これは、「女性らしさ」を固定的な性役割として捉えるのではなく、多様な生き方を尊重する方向へシフトしていることを意味します。
「女らしさ」の再定義
従来の「女らしさ」は、優しさ・従順さ・家庭的といったステレオタイプに基づいていました。
しかし、現代ではそれらが生きづらさや葛藤の原因になることもあり、ジェンダー・ステレオタイプからの脱却が求められています。
「自分らしさ」との関係性
「自分らしさ」は、個人の価値観・選択・生き方に根ざしたものです。
調査によると、「自分らしくいられる」と感じる女性は、創造性や人とのつながりを大切にし、自然体であることに価値を置いている傾向があります。
つまり、「女らしさ」が社会的に押しつけられるものである限り、それは「自分らしさ」とは異なるものになり得ます。
「女らしさ」が選択可能なスタイルとして尊重されるなら、それは「自分らしさ」と重なることもあります。でも、それが規範や期待として強要されるなら、むしろ「自分らしさ」の障壁になるかもしれません。
❔ 問いかけ
✓ あなたにとって「女らしさ」「男らしさ」とは何ですか?
✓ 今、あなたは誰の期待に応えようとしていますか?
✓ この夏、自分のための問いをひとつ、持ってみませんか?
📢 第2回:飛びたいのに、怖い──愛と自由をめぐる、わたしたちの読書会
自由と孤独のはざまで──エリカ・ジョング『飛ぶのが怖い』(1973年)
愛すること、自由でいること。その怖さを、私たちはどれだけ理解しているだろう? ▼
第3回 ▼
いかがでしたか?
次回もお楽しみに! 何かヒントやきっかけになればうれしいです。
with all of my thanks and friendship💛
おススメ
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ご参考
代表的なライフサイクル論は男性の研究者による男性をモデルにした概念。Man=男性というより、Man=人間ととらえられているのかもしれません。 ラジオ # 13では女性との共通点、相違点をご説明しながら、日本の働く女性にとっての人生の転換期と課題を中心に語ります👇
