埋蔵文化財発掘調査員のつぶやき①丨調査員は何をしてるの?
こんにちは。あるいは初めまして。
「埋蔵文化財発掘調査員」をやっている「鯛のたい」と申します。
前回は簡単な自己紹介で終わりましたので、今回が初の内容のある投稿となりますね。
前回はこちら→https://note.com/deep_lily1832/n/nca2ead7aa2e0
興味のある人は見てみてください。
さて、今回は予告通り「調査員は何してるの?」です。何をしているんでしょうね?
■埋蔵文化財発掘調査員とは
まず、「埋蔵文化財発掘調査員」と聞くと、どんなイメージがわきますか?
ちなみに、冒頭の画像はAIくんがつくった調査員のイメージ図です。
おそらく、「ヘルメットをかぶり名札を首から下げた作業着の人」が多いと思います。これは主にニュースとかでインタビューに答えている人ですね。
その人は「県の職員」や「市役所の職員」である「学芸員」、または「埋蔵文化財発掘調査事業団」の人かもしれません。結構Officialな人たちです。
その他にも民間の埋蔵文化財調査を行う会社が増えてきており、民間の調査員も沢山います。
このように、調査員の所属先は意外とたくさんあるんです。
所属がどこだから偉い、というのはないと思います(なかにはあると思ってる人もいるかもしれませんが)。結局、どこでも同じように、信頼と、調査員としての力量があるかが大切です。
■埋蔵文化財発掘調査員は、何をしてるのか
では、埋蔵文化財発掘調査員は何をしてるのでしょうか。
調査員の仕事は大きく分けて2つあります。
1つ目は、現場で発掘調査を行うこと。
2つ目は、調査内容を発掘調査報告書にまとめることです。
特に2つ目に関しては文句が話すことがたくさんあるので、今回は1つ目の発掘現場での仕事について話していこうと思います。
発掘現場での調査員の主な仕事は、なによりも安全管理、つぎに作業員さんの割り振り、最後に考古学視点から調査の判断を下すこと、です。
第一に、安全管理は言わずもがなです。特に現場で多いのはピット(小穴)に片足を突っ込んで転倒し骨を折ることです。怖いですね。気をつけましょう。そのうち、ヒヤリハット事例をまとめるのもいいかもしれません。
つぎに、作業員さんは皆ベテランの経験者ではなく、初めて働く人も多くいます。なので、「初めての人はベテランと組ませよう」とか、「昨日この人は大変な仕事をしたから、今日は別の仕事にしよう」とかの調整がほとんどです。これをしくじると大変な目に遭います。気をつけましょう。
最後に、調査の判断を下すことです。これが一番大切だと思ってた人も多いと思うのですが、これには理由があります。
それは、発掘調査は1日では大して進まないから、です。
例えば、発掘調査で縄文時代の住居跡を掘るとしましょう(読み飛ばしてもいいです)。
まず、水糸を十字に張って、ベルトを残した掘削を行います。たいてい4区画あるので、掘る人1〜2人、土を運ぶ人1人ずつくらいを割り振ります。
そして、移植ゴテで遺物を探しながら掘り下げていき、残りのいい遺物は残して掘ります。
さて、朝イチから始めて、終わりの時間までにどれだけ進んだかというと、検出面の高さにもよりますが、床面まで残り半分までいけばいい方ではないでしょうか。明日は残りの掘削と、できたらベルト断面の分層および写真撮影がしたいですね。
つまり、その場ですぐに判断しないと進めない、というようなケースは多くないんです。分からないことがあったら、詳しい人に聞くなり調べればいいんです。
ただ、もちろんその場で判断できなくてはいけない場面もありますし、何より出た遺構の調査方法や、遺物が何かさっぱりわからない調査員ほど信用のおけないものもないです。耳が痛い。なので、調査員は日々勉強が大切です。頑張りましょう。
また、調査員には、2種類のタイプがいます。指示を出すことに集中する人と、自分でも掘る人です。どちらがいい、とは一概には言えませんが、この辺についても、後々つぶやくかもしれません。
■最後に
ここまで、埋蔵文化財発掘調査員とは何かついて話してきたわけですが、調査員は遺跡(遺物)よりも人間と関わる仕事なんです。それが面白くもあり大変でもあるのですが、やりがいはあると思います。
皆さんも、もし発掘に興味があれば、求人サイトなりで「〇〇市発掘調査」で調べてみてください。作業員さんの募集は意外とあります。
文字数が多くなってしまうので、簡単ではありますが今回はここで終わります。もっと具体的な調査方法が知りたいとか、何か聞きたいことがあればコメントで教えて下さい。
ここまで見てくださりありがとうございました。
次回は、「発掘作業に参加するには」か「調査員は何をしてるの2〜報告書編〜」あたりになると思います。
※このnoteはあくまで個人の感想であり、必ずしも正しいというわけでは有りません。ご了承下さい。
