【読書】「シマゲジ風雲録」に記されたNHKにとって不都合な真実
はじめに 謎に包まれた「シマゲジ」
最近、私自身の表現活動のためにもNHKに関する過去の書籍をよく読んでいます。実際、元職員の書いた本にはそれなりの数があり、私のようなヒラの職員から幹部クラスのものまで多岐に渡ります。PD(番組ディレクター)・記者・アナウンサー満遍なく出ていますね。
しかし、世間的にはNHK自体が極めて不人気なようで、今なお流通しているものはごく少数。池上某の商業出版のような例外を除き、初版がちょっと出ただけで実質的に絶版になっているものばかりです。
故に、古書店やヤフオクを探したり、時には名前も知らぬ職員から寄贈されてくる資料の中に埋もれている本を引っ張り出したりしています。
と、前置きが長くなりましたが、そんな中で常軌を逸した奇書に出会いました。
「シマゲジ」の名前はNHK職員だったら一度は聞いたことがあるかもしれません。
「エビジョンイル」については「ガラスの巨塔」や直接・間接に知る人たちからの伝聞などで人物像をある程度知ることができましたが、「シマゲジ」はNHKの公式の記録にもほとんど登場せず、よくわかりませんでした。
そんなわけで、あまり期待せずに、本書「シマゲジ風雲録」を開いてみました。
すると、あまりに大きなスケールの話ばかりで「こんなことをNHK会長のクレジットで書いて許容されるのか!?」と驚き呆れ、ときには感嘆もしました。
以下、私がnoteに書いて公にするのも憚られるほどの内容が多すぎるため、感想文の大半はメンバーシップにさせていただきます。ぜひ、職員の皆さんは現物を手に取ってみてください。放送センター1Fのアーカイブスにも置いてあるかもしれません。
シマゲジ流 ネタの取り方と権力の掴み方
初めに断っておくが、「シマゲジ風雲録」に記されている内容のほとんどは、現在のNHKにとっては極めて不都合なものだ。瑣末な不祥事のレベルを超え、NHK自体の存立に関わる事案がこれでもかと並べ立てられている。
例えば、シマゲジ流のネタの取り方もそのひとつだ。
警察取材でネタを取る際には、下っ端の警察官を殴り飛ばして名前を売るのだという。その上で、幹部クラスに対してはスナックなどで酔いつぶした上でスキャンダルで服従させる。
で、次に下っ端の警察官の昇進試験を通すように幹部に圧力を掛け、現場の警察官に恩を売る。すると警察官は真っ先にシマゲジに情報を提供するようになるというわけだ。
だが、NHKだけにネタが集中すると新聞社も面白くない。
そこで、シマゲジがハブ(闇デスク)となって、まるで談合かのように各社にネタを差配し、時には特ダネも掴ませて目のある記者は東京に送り込み、自分の手駒として使う。
こんなことを繰り返していく中で、シマゲジは不祥事で東京に飛ばされる形で異動となり、「たまたま」空きがあった政治部に収まる。
そこからシマゲジは権力の中枢に食い込んでいく。自民党や内閣の人事にも食い込みながらNHK内部もグリップし、様々な変革を起こしていった過程が赤裸々に綴られている。
そのやり口は素人目にはナベツネ氏よりも遥かに露骨で、政治的公平性もクソも無い。
シマゲジが暴露した驚きの不祥事
警察相手の「ネタの取り方」指南は序の口。本書では、信じられないような不祥事や不正も明らかにされている。それも、生え抜きの元会長の記述だから信頼度は極めて高い。
コネ入局の実態 長期臨時職員の闇
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