【観測編】私のnote、こうやって数字を見ています
シリーズ「だんのCSラボ:note運営編」第3弾 ─ 観測編
CSの仕事道具で、自分の note アカウントを「顧客」として運営してみる連載。今回は、シリーズで使ってきた数字を「どうやって観測しているか」の裏側を公開します。
4月の月次レポート、書いている時にひとつ気になったことがあります。
「全体ビュー1,150、スキ355、エンゲージメント率30.9%」みたいな数字、皆さんは「これ、どこから来た数字?」って思いませんでしたか?
私自身、CSの仕事で7年間、毎日数字を扱ってきて思うことがあります。
数字を読むより、数字を集める仕組みを作る方が時間がかかる。
そして、観測の仕組みがしっかりしていないと、分析もブレる。
このシリーズの第3弾は「観測編」。フレーム編・4月号月次レポートで使った数字の出所、つまり「自分の note をどうやって観測しているか」の裏側を全公開します。
観測の3層構造
私の note 観測は、CS の実務でよく使う「3層構造」をそのまま借りています。ただし、私の手作業は1層目だけで、2層目・3層目は全部 AI に任せています。
第1層:ダッシュボード(私の手作業はここだけ)
note のアナリティクス画面です。だいたい1日1回スクショを撮って、その瞬間の数字を「写真」として保存しておきます。
note では週次の集計までは見られるけど、日々の細かい変動までは振り返れない仕様。なので、自分でスクショを残しておかないと「昨日と比べてどう動いたか」が見られないんですよね。
私の手作業はここまで。あとは全部 Claude に渡します。
第2層:スプレッドシート化(AIがやる)
スクショを Claude に渡して、「数字を抽出してスプレッドシートに追加して」と頼むと、画像から数字を読み取って Excel ファイルに書き込んでくれる。
日付別の累計データ、記事別のビュー・スキの推移、週次の伸び ── これら全部、私が手で打ち込む必要はなくて、AI が私のExcelファイルを直接更新してくれます。
第3層:解釈とパターン抽出(AIがやる)
構造化された数字を、同じく Claude に投げて「動きの解釈」を聞いています。「今週、何が起きた?」「先週と比べて伸びた記事は?」みたいな粗い問いから、CS のフレームに当てはめた深掘りまで。
CS の現場でも同じ構造です。プロダクトのログ → BIツール → アナリストの解釈、と層が分かれている。1層だけでは数字が「点」になってしまうけど、3層を通して初めて「構造」として見えてくる。
私の場合、その2層目(BIツール)と3層目(アナリスト)を全部 AI が担当している、という感覚です。
毎日のルーティン
具体的に、何をやっているか。
夜(だいたい20時頃)
note のダッシュボードを開いて、スクショを撮る。それを Claude に渡して、「Excel に追加しておいて」と頼む。私の作業はこれだけ、3分で終わります。
Claude が抽出して書き込んでくれる項目は:
・累計ビュー(全体)
・累計スキ(全体)
・フォロワー数
・記事別のビュー・スキ
・前回スナップショットからの増加分(全体・記事別)
全部 AI 任せ。
私は数字を見てさえいない日もあります(スクショだけ撮って、後で Claude に渡す)。
CS で言うところの「ログ収集はシステムに任せて、人間は解釈に時間を使う」と同じ発想ですね。
週末(土日のどこか)
1週間分のExcelデータを Claude に渡して、「今週、何が起きた?」を聞きます。これが一番楽しい時間。後で詳しく書きます。
月末
1ヶ月分の数字をまとめて、月次レポートを書きます。これがシリーズ第2弾「4月号」のベースになっていた数字たち。
このルーティン、最初は「めんどくさそう」と思っていました。
でも、CS の仕事で「観測しなければ気づけないこと」を山ほど経験してきたので、それを自分の note に対しても同じことをやるべきだと思って始めました。
結果、思っていた何倍も楽しい。
正直、本職のCSで顧客データを見るより、自分のnoteの数字を見ている方が楽しいかもしれない(笑)。数字が日に日に変わっていくのを見るのは、ある意味で観葉植物の世話みたいなところがあります。
AI に渡すプロンプト例
ここからが本題。実際に使っているプロンプトを3つ公開します。ちなみに私はClaude coworkを主に使います。
プロンプト1:スクショから数字を抽出して Excel に追加
添付のスクショは、note のダッシュボード(YYYY/MM/DD HH:MM時点)です。
このスクショから次の数字を読み取って、
私のExcelファイル(推移データシート)に新しい行として追加してください:
- 集計日時
- 全体ビュー
- 全体スキ
- 全体コメント
また、記事別の数字(記事タイトル・ビュー・コメント・スキ)も、
記事パフォーマンスシートに反映してください。
前回値との差分(増加分)も計算して入れてください。
これが私の観測のコア。スクショを渡すだけで、AI が数字を読み取って Excel を更新してくれます。手で転記する必要はゼロ。
プロンプト2:週次の動き解釈
添付のExcelの「推移データ」と「記事パフォーマンス」を見て、
今週(MM/DD〜MM/DD)の動きを解釈してください。
次の3つの観点で:
1. 全体トレンド:先週と比べて伸びたか/落ちたか/停滞か
2. 個別記事のハイライト:突出して動いた記事と、その理由の仮説
3. 来週への示唆:今週の動きから、来週試すべきことを1〜2個
CSの仕事で言う「週次レビュー」のトーンで、
淡々と分析してください。
このプロンプトのポイントは「淡々と」と書いてあること。AI は放っておくと「すごいですね!」「素晴らしい!」みたいなテンションを上げに来るので、トーン指定が必要です。
プロンプト3:記事別比較分析
添付のExcelの「記事パフォーマンス」シートを見て、
次の観点で分析してください:
1. ビュー上位5本の共通点
2. スキ率(スキ÷ビュー)が高い記事の傾向
3. 期待値より低い記事の仮説(タイトル?テーマ?タイミング?)
4. 「集客記事」と「ファン化記事」の見分け方
CSの「FAQページのアクセス分析」と同じ感覚で、
構造を見つけて教えてください。
このプロンプトでは「集客記事」と「ファン化記事」を分けて見てもらっています。
CS で「初訪問の人向けコンテンツ」と「既存顧客向けコンテンツ」を分けるのと同じ発想。note でも、検索流入で読まれる記事と、フォロワーが熱量持って読む記事は別ものなんですよね。
これら3つのプロンプトで、毎週の観測のほぼ全てが回ります。私の手作業はスクショ撮影と「これやっといて」の指示だけ。
観測してきて見えたこと
1ヶ月観測してきて、観測がなければ気づけなかったことが3つありました。
1つ目:シリーズの二次効果
シリーズ第2弾(4月号月次レポート)を公開したら、第1弾(フレーム編)のビューが+11、スキが+5伸びました。「シリーズ第n弾を出すと、過去回も読まれる」という現象。これは観測してなかったら絶対気づけなかった。
2つ目:答え合わせ記事のじわ伸び
「面接で『サポートとCSの違い』を答えられなかった話の答え合わせ」が、4月後半にじわじわビューを伸ばしていました。1日 +14ビューの日も。これは隣の記事(「カスタマーサポートとCSの違い」)と対になっていて、回遊が起きている可能性が高い。
3つ目:過去記事の底力
新規記事を出さない日でも、ビューが完全には止まらない。
過去記事がじわじわ読まれ続けている動きが見えてきました。CS で「ある月の ARR の何割を既存顧客が占めるか」を見るのと同じ構造で、note でも「新規記事の即効性」より「過去記事の蓄積」が日々のビューを安定させてくれている。観測してて初めて「これ、構造として効いてるんだ」と納得できた現象です。
どれも「数字を見ない人」は気づけない構造。CS の仕事で「データを見ないと顧客の本音は見えない」のと同じく、note 運営も観測なしには見えないものがたくさんありました。
次回予告
ここまで「数字をどう観測するか」を書いてきましたが、実はこのシリーズ自体も Claude(AI)と対話しながら書いています。執筆のワークフローも、観測と同じくらい仕組み化が大事。
次回(第4弾)は、その「Claude×note執筆」のワークフローを公開予定。
記事構想から仕上げまで、AI をどう使っているか、有料記事として書きます。
皆さんの note でも、自分なりの観測の仕組み、作ってみたら何か見えるかもしれません。「こういう数字を毎日見ている」「こんな観測をしている」みたいな話、ぜひコメントで教えてもらえたら嬉しいです。
仮説 → 検証 → 学び。観測はその起点です。
