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素人の家づくりを否定したい

「プロ」とは仕事に対して対価をいただく者のこと

だと認識しておりますので、
私たちは建築のプロであると自負しております。

一応、埼玉県知事より建設業許可を賜り、国土交通大臣より一級建築士として認めていただいたおりますので、そう名乗っても嘘では無いはずです。

しかし、
プロであるからと言って、常に仕事が順調で、儲かって儲かってしかたがない、と言う時代では全くありません。

むしろ、
建設業界では倒産が相次ぎ、特に、私どものような町の小さな工務店の倒産の流れは激しさを増すばかりです。

そんな今の状況を見て、
つい負け惜しみを言いたくなってしまいます。

「自分たち以外は素人であり、そんな素人たちが造る家なんて・・・」と

つい最近も、お笑い芸人の方がSNSに関する素人発言をして炎上したばかりですので、思っていても心の中だけにしておくことをお勧めします。


家は造り方が変わったことをそろそろ理解しよう

1 家は【造る物】から【買う物】に変わった

家は職人さんたちが一から丁寧に作っていくもの、
なんて考えて家づくりをする方がどれほどいらっしゃるでしょうか?

1割?
ゼロ?

そんなもんだと思っています。
何故なら、今の時代、
「家は買う物」だからです。

家などの不動産に対して、興味があるのは金額だけ、
住むことさえしないただの投資ゲームの材料に成り下がっているくらいです。

そんな物に出来上がるまでのストーリーやエピソードはもちろん、
「誰が造った」なんて情報は全く不要です。

一般の方々に「誰が造っても同じ」と思われているだけではありません。

大手企業が積極的に「誰が造っても同じ」な家を造っているのです。
もう、
そういう時代になったのです。

2 修業しなくても造れるような物

住宅一軒を建てるにはたくさんの職人の技術が必要でした、昔は・・・。

現在は、経験が無くても、図面が読めなくても、図面が描けなくても、現場監督がいなくても、建てられる住宅が多くを占めています。

それでも一定水準に達するような住宅商品が開発された
ということになっています。

そんな感じで造った家なのに、
職人の技を求められても困りますよね。

クレームを言う相手が違いますよ
と言うことらしいです。

誰に何を求めているのか
よく考えましょう。

3 動画見れば何となくは造れる

建築の道具・工具・材料はネットやホームセンターで簡単に手に入ります。

ちょっとした収納や小屋に留まらず、家の造り方だって動画で解説されています。

それで家が建てられます。

ただし、一般のルートで購入出来る道具や材料とプロのルートの物は異なりますし、動画で紹介されている造り方はエンタメ感満載です。

「出来上がる家が同じな訳がない」

そんな事は分かりきったことですので、
いちいち反応するプロの方がどうかしている
と私は思っています。

一円でも安くする為に質を度返しして造っているのですから、何に対して目くじら立てているのか理解に苦しみます。

ただし、自分で使うなら構いませんが、第三者が使用する建築物で素人仕事をしてしまうのだけは恐怖によって胸が締め付けられます。

4 他社の悪口を言いだしたら終わり

埼玉県内だけでも、たくさんの建設会社が存在しますので、自社以外で家づくりを実施するご家庭の方が圧倒的に高いですし、中には、相見積に付き合わされて、目の前で他社に仕事を搔っ攫われた経験のある建設会社も多いと思います。

私もたくさん経験してきました。

しかし、これだけは守ろうとしているルールとして、お客様の前では
他者を蔑むような言葉はなるべく使わないようにすること

を心掛けています。

相手を下げてまで自分を優位に見せたい気持ちは理解出来なくはありませんが、そんなことをして選ばれても、きっと、どこかの時点でうまくいかない場面がやって来ると思うのです。

人間関係でもそうですが、
自分と他人の違いを探すのって簡単ですよね。

特に、
ネガティブな所にはすぐに目が行くので見つけやすいです。

ただ、他人の悪い所を見つけたとして、
自分にも相手にも良い事なんて一つもありません。

ですから、
「他人の良い所を探しましょう!」
と言う人間関係などのマニュアルが多いのだと思います。

それと同様に、
他社との違いなんてたくさんあるに決まっています。

ついつい他社の劣っているところを言いがちですが、自社の優れているところを言うくらいに留めておくのが賢明だと考えています。

何なら、
他社を誉めるくらいの余裕は持っていたいものです。

そのためには、
他者の家づくりに精通するまではいかないまでも、工法や素材のトレンドなどにもアンテナを張り、新しいものや伝統的なものを自分なりにどう評価するかなどの見解は持っていなくてはならないとは思っています。

5 見る目が無いのはどちらか

「最近のお客さんは技術を見極める目が無くなっている」
「本物を知らない人が増えた」

となど言う愚痴を業界内で聞くことがあります。

ベニヤ板をむき出しにして仕上げた家を「木の家」と言う方がいる時代に技術も本物もないでしょうに・・・。

本物の素材や技術を目にする機会が激減しているのですから、
知らない、分からない、のは無理もありません。

むしろ、
そんな時代の変化が見えていない方がヤバイと思います。

令和になってだいぶ経ちましたので、
そろそろ、建設業界も令和版に切り替えていきたいものです。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございます