立命館アジア太平洋大学(APU)で開催!英語で【生理痛体験ワークショップ】レポート
2025年6月下旬に、大分県別府市にある立命館アジア太平洋大学(APU)で生理痛体験ワークショップを開催しました!!
ワークショップは、立命館アジア太平洋大学(APU)の寮で企画された男女平等イベント期間のうちの1つとして行いました。
立命館アジア太平洋大学(APU)は、1年生が全寮制。2〜4年生も寮生が多いとのこと。そのため、寮が1つの企画実験の場として機能し、寮では多様な企画が行われていました。企画は、職員主催のものもあれば学生企画のものも多くあるようで、交流や新価値創造のような場になっている印象でした。
そして今回は、その企画の中の1つとして、生理痛体験ワークショップを実施しました。

note記事をきっかけに連絡をいただき開催が決定
今回のワークショップは、これまでにnoteに書いている生理痛体験ワークショップを見ていただき連絡をいただいたことからスタート!
noteを見ていただいた+大学機関からのご連絡とのことで、とっても嬉しかったですね!
早速オンラインMTGを行い、今回の背景や期待などをお話し、「ジェンダーや国籍に関係なく生理痛体験ができるといいのではないか」と期待しているとのことでした。
そこで分かった事実、なんと立命館アジア太平洋大学(APU)は留学生が7〜8割の大学。そのため、ワークショップも英語を基本として進めるということ!通訳がいるので安心してくださいとのことでしたが、通訳が入ることで説明などの時間が2倍かかってしまうこと、ファシリテーションのテンションや波をそのままで話すことができないことがやや不安に感じました。
しかし、生理痛体験をジェンダーや国籍に関係なく体験していただくことができる機会はとっても貴重で、わたしにとっても大きな学びがあり挑戦になるのではと思いました。
オンラインMTGから実施まで残り2週間。わたしとしても大きな期待とちょっとの不安を持ちながら最大限準備をしました。
性教育は伝える側と受け取る側の相性が重要かも
余談になりますが、「どうして連絡をいただき、正式依頼していただいたのか」はわたしとしても気になっていたので伺いました。回答は、「人柄がうちの大学と合いそうなので、人柄でお任せしました。」とのこと。
まさに、性教育を伝える中で「伝える側と受け取る側の相性、波長のマッチ度合いは重要だ」と思っていたところでした。
相性、波長は、経験や価値観から自然とその人から溢れ出ているものだと思いますが、その人としての核みたいなところが合うと、同じ言葉を伝えても自分ごとになりやすいと感じます。
性教育講座やワークショップに参加してくださる方が、「どれだけ自分の経験に、受け取った言葉がリンクするか(共感するか)」で、その講座やワークショップの価値が変わってくると思います。
そのため、今回の依頼理由の1つ「人柄がうちの大学と合いそうなので」は大変嬉しかったですし、ワークショップで何を伝えようか、何を体験してもらおうか、何を気づきとして持って帰ってもらおうか、じっくりと考えました。
いよいよ生理痛体験ワークショップ開催!
参加者は10名程度で、小規模ながら生理への理解を深めたいメンバーが集まったコアなワークショップになりました。
(下記:ワークショップの後に体験会も実施し、その際には8名程度が来てくれました!)
ワークショップ参加者の国籍は、日本国籍と外国籍がちょうど半々くらい。ジェンダーもちょうど半々くらい。とってもバランスの取れた多様性環境で、ワークショップを実施することができました。

ワークショップでは、このワークショップでは毎度お馴染みこの3ステップで行いました。
単に生理痛を体験できるだけでなく、気づきを共有し生理についての理解を深める機会を3ステップで創り出しています。
STEP1:生理について知ろう!(インプット)
STEP2:生理痛体験
STEP3:気づきを書き出そう!(アウトプット)
STEP1:生理について知ろう!(インプット)
まずは、生理についての基本的な知識を知ります。
通常のワークショップでは、20分程度のプレゼンテーションで伝えていたり、子ども向けでは紙芝居をしたりしていますが、今回は基本英語であること、通訳が入るので倍の時間がかかることを考慮し、言語に関係なく誰もが理解しやすく10分以内に伝えることを工夫しました。
・言語に関係なく誰もが理解しやすいものといえば、動画!
・日本人学生も、英語環境の大学に入学するくらいなので英語に抵抗感がないことを考えると英語ベースもOKかも!
このことから、英語で生理についての説明動画を探り、内容を確認しながら今回のワークショップに沿うものをチョイスしました。(以下参考)
英語動画を活用したことで、通常20分程度のインプット時間を10分程度にすることができ(通訳も入ったにも関わらず短縮!)、後の体験と気づきシェアに時間をゆっくりととることができました。
参加者さんも、言語に関係なく、動画で楽しく飽きずに生理について理解できたようでした!
STEP2:生理痛体験
待ちに待った生理痛体験。順番に生理痛を体験します。
▼ ある男子学生は、
「生理痛ってこんなに痛いの!?」「この痛みを女子は感じてるってこと?」「この痛みはどのくらい続くものなの?」
と、痛みにびっくりして、同じく参加していた女子学生に質問攻めになっていました。
女子学生は、男子学生の質問に対して自分の経験を交えながら、生理での困りごとを話していました。
自然と生理に関する困りごとのディスカッションが始まり、その話を通してより生理への理解を深めていました。
▼ また他の男子学生は、
「この痛みがいつ来るのかわからないのは、学校に行くのも困る!」と、痛みがあると日常生活を送るのが難しい場面があると気づきを得ていました。
他の女子学生から「なんとなく痛くなりそうなタイミングがわかる女性もいれば、全くわからない時もあったりと、人それぞれ異なる」ことを言われ、男子学生は生理痛が痛いだけじゃなくっていつ痛くなるのかわからないことにもっと怖さを感じていました。

STEP3:気づきを書き出そう!(アウトプット)
参加者は2つのグループに分かれ、STEP2の生理痛体験での気づきをグループで対話しながら共有しました。今回は共有をしやすいように、英語スピーカーグループと日本語ネイティブグループに分かれました。
気づきの共有も、単に共有するだとでなはく、3ステップで気づきの共有をしていきました。
個人ワークとして「STEP1(インプット)と STEP2(生理痛体験)で気づいたこと・課題に感じたことは?」を付箋に書き出します。
個人で書き出したことをグループで共有しながら新たな気づきがあればさらに付箋に書き出します。
グループで「その気づき・困りごとを解決するには、どんな仕組み、サポートや声かけがあれば良いか?」を話し合います。

この時興味深かったのが、英語スピーカーグループではメンバーの国籍がバラバラだったので、「わたしの国では….」「自分の国では…」「国の中でも地域によって生活環境に格差があるから一概には言えない。」など、それぞれの国における生理の課題についての共有からスタートしました。
多国籍環境でワークショップを行う意義、価値は、このように他の国の様子を共有しながら生理課題を多面的に理解することができることだと感じました。言葉が止まることがないこの共有の時間は、わたしにとっても大変勉強になりました。
また、日本語ネイティブグループでも大盛り上がり。男子学生から女子学生に質問を投げかけ、それに対して女子学生が応えていました。後に、女子学生からは、「生理について男女で話せる機会が良かった」と言ってくださり、生理についてジェンダーに関係なく話す機会はとても貴重な時間だと改めて思わされました。
わたしは、「痛みを理解すること=相手を理解すること」と考えています。
生理を完全に理解することは、周囲の人はもちろん本人でさえ難しいと思います。けれど、痛みを体験で体感する+言葉で共有をすることで、理解促進ができるのではと思います。
参加者アンケートでも、みなさんから「満足」と言っていただきました。「生理痛体験+気づきの共有」を通して、生理への理解を深めることができ、さらに友人や周囲の人への理解も深まったのではと思います!
生理痛体験ブースにも続々と来てくれた!
上記の生理痛体験ワークショップを1.5時間で行い、その後、飛び入り参加もウェルカムな生理痛体験ブースを設けました。(気づきの共有なしの、体験のみのカジュアルな場)
そこに、ある男子学生6名が体験に来ました。どちらかといえばやんちゃそうなチャラチャラした6名。興味本位で体験に来たのかもしれませんが、体験してみてすごく気づきがあったようです。
生理痛体験で起こりがちなのが、「我慢チャンピオンシップ」。どこまで痛みを我慢できるのか競うこと。
それは、元々の生理痛体験の意図からもずれてしまいますし、そもそも微電流を活用して生理痛を疑似再現しているので身体にも影響を及ぼす可能性がありとっても危ないです。
そのため、我慢チャンピオンシップにならないように注意しながら体験をしていただくようにしています。
でもやっぱり少しは我慢チャンピオンシップになりがち。。。
けれど、その痛みの我慢限度が異なるということは、生理痛の痛みの人ぞれぞれ我慢できる限度が異なるということでもあります。
そう考えると、身体に大きな影響がない程度の多少の我慢チャンピオンシップは、生理痛の理解促進にもなるのかもしれないですね。(とはいえ身体安全が一番なので適切な利用を説明し薦めていますが………)
体験してみて「女子ってすごい」「なんで学校来ることができてるの?」「痛いことを顔に出してなくない?」と、友人の日常の中での凄さを発見したようです。
興味本位で来てくれ、そこでの体験を通して気づきが少しでもあったようで、私もとても嬉しいです!
そのくらいカジュアルに発見に触れられる場ができたようでした!

生理痛体験は、相手への理解を深めるために有効的な方法
生理痛体験ワークショップを通して、相手の理解を深めることが重要と考えています。
今回のような、多様なジェンダー・多様な国籍の環境で生理痛を体験し、気づきを共有したことは、参加者にとって大きな気づきを得ることができ、相手(友人や周囲の人)の理解を深めることになったのではないでしょうか。
わたしとしても、生理痛体験をジェンダーや国籍に関係なく体験していただく機会となり、大変貴重で大きな学びがありました。そして、そういった場でのワークショップを行う挑戦でもありました。(内心はめっちゃびびって、英語の練習すごいしていきました…….笑)
金沢大学初の生理痛体験キットを利用しています
かねてより性教育の活動を行っている小田波くんと共同し、この生理痛体験ワークショップを開催しています。小田波くんとは、かれこれもう数年、正しい性教育を誰もが知ることができるように、共に活動をしてきました。
この生理痛体験キットは、小田波くんが当時大学4年生時に、大学の教授と試行錯誤の後に開発したものです。
中日新聞にも、生理痛体験キットについて取り上げられています。
https://www.chunichi.co.jp/article/973360?rct=k_ishikawa
機器は、EMS(筋電気刺激装置)を用いて、筋肉へ電気信号を送り、子宮が収縮する際の痛みを再現しています。
機器は縦横5センチ、高さ2・5センチと小型で、画面上で1~98の痛みレベルが調節でき、機器につないだ2枚のパッドを、下腹部と腰に直接貼って使います。

また、今回は特別サポーターとして、カホ | kahoさんにも協力いただきました!
ご連絡先
今後も、共同で生理痛体験ワークショップを日本各地で開催予定です。
いくつか、生理痛体験ワークショップを社内研修に活用したいというお声をいただいています。
家族やパートナー、職場、学校など、さまざまな場面で体験することができます。社内研修や学校の授業など、生理痛体験ワークショップのご希望やご質問等がございましたら、どうぞこちらにご連絡をいただければと思います。
連絡先:Aki
