【絵本】優しさと悲しさの共存。切ない『チリンのすず』
図書館の絵本の棚にこっそり立て掛けられていた雑誌。
2016年と10年前に刊行されたものですが、大人のための名作絵本が500冊も載っていると!
名作とは廃れることのない作品でしょう?
そして大人が読みたいというタイトルがついていたので借りてきました。
読んだことがある絵本や読みたいと思っていた絵本がズラリ。また読む絵本リストにたくさん加わりました(笑)
まずは、読みたかったコチラ。
『チリンのすず』
やなせたかし/作・絵
フレーベル館(新装版2023.9月)
先日コミュニティセンターの絵本読み聞かせに参加しました。
若い10組ほどのお子さん連れに混じって座らせていただいたのですが、その読み聞かせボランティアさんの凄さたるや!
ベテランの女性と男性のお2人が代わりばんこに絵本を読んで下さり、
季節柄ひなまつりの歌をミニ鉄琴を演奏したり、
手遊び歌を一緒に歌ったり。
楽しい構成、子どもたちとのコミュニケーションもバッチリです。
子どもたち段々ノリノリに!(それに混じりおばちゃんも歌います笑)
中でも凄かったのが、女性ボランティアの方が読んでくれた紙芝居。
『アンパンマンとカビルンルン』(上手すぎる!もう演技でした)
久々にアンパンマン・やなせたかしさんの世界観。
あぁ~、愛と勇気と世界平和。
その流れでこの絵本を手に取りましたが…。
以前読んだやなせたかしの名作えほん、
親子の絆を描いた『やさしいライオン』と同シリーズ。
『チリンのすず』もまた絆を描いた作品ですが、…切ない。
仔羊だったチリンはお母さんを亡くし、
内に秘めた怒りと憎しみを抱えながらも仇の狼に弟子入り。
耐えて強くなり、ようやく仇をとったはずなのに…。
日々の訓練の厳しさは、
一人ぼっちの寂しさを紛らわせてくれていて、
チリンの強さと成長を促していたのですね。
後になって気づく愛。
もう一度絵本の最初に戻ると、
扉のページに書かれた詩がより切なく響きます。
チリンの すずで おもいだす
やさしい まつげを ほほえみを
チリンの すずで おもいだす
このよの さびしさ また かなしみ
母羊のチリンへの母性。
狼ウォーの父性ともとれる師弟愛。
そしてチリンに芽生えていた絆。
優しさや愛は、
悲しみや寂しさの上にも成り立っていることを
感じます。
大体、「気づいた時は遅かった~!」
ってことですよね。
でもそれからも生きていかなきゃならない。
強く明るくたくましく。
やっぱり愛と勇気、やなせたかしさんワールドなんだな。
けど、今回はとても切ない絵本でした~(´;ω;`)ウゥゥ。
