見出し画像

なぜ職場の「不毛なダラダラ残業」はなくならないのか?『ナッシュ均衡』の地獄をしごでき解説

やっほー、るなぴです。

今日解説するのは、経済学やゲーム理論で超有名な「ナッシュ均衡(きんこう)」。

名前だけ聞くと「数学?難しそう…」ってなるかもだけど、一言でサクッと翻訳すると、

「お互いに相手の出方を考えて一番マシな選択をした結果、全員が身動き取れなくなって『最悪ではないけど微妙な状態』でガチガチに固定されちゃう現象」
のことです。

ウチらの身の回りにある「本当は全員で協力したほうがハッピーなのに、なぜか不毛な消耗戦をやめられない理由」を完璧に説明してくれるので解説します!

一番わかりやすい例:「囚人のジレンマ」

ナッシュ均衡を語る上で絶対に外せないのが「囚人のジレンマ」です。

ある事件で警察に捕まった2人の犯罪者(AとB)が、別々の取調室でこう持ちかけられます。

パターン1: 2人とも黙秘したら、証拠不十分で「2人とも懲役1年」で済む。

パターン2: 自分だけ裏切って自白したら、自分は「即釈放(懲役0年)」! ただし黙っていた相方は「懲役10年」。

パターン3: 2人とも自白したら、お互い裏切り合いなので「2人とも懲役5年」。

普通に考えたら、2人で示し合わせて「二人とも黙秘して懲役1年」にするのが全体として一番ハッピー(トータルで一番損が少ない)ですよね。

でも、Aちゃん視点で考えてみてください。

「もし相方のBが黙秘してくれたら…ウチが自白すれば速攻で釈放(0年)じゃん!」

「もし相方のBが裏切って自白してたら…ウチが黙秘してたら10年喰らう!自白しとかないとヤバい!」

そう、相手がどう出ようと、自分にとっては「自白(裏切り)するほうが自分単体では得(またはマシ)」になっちゃうんです。

二人とも頭を回した結果、一番ハッピーな選択肢(二人とも1年)を逃して、お互いに自白を選んで二人とも懲役5年という、微妙なところで落ち着いちゃいます。

この「お互いに自分の利益だけを考えて選択を変更するメリットがなくなった、動けない安定状態」のことこそが、ナッシュ均衡です!

現代の身近にある「ナッシュ均衡」の地獄

これ、大昔の犯罪者の話だけじゃなくて、世界情勢から毎日のオフィスまで溢れかえっています。

1. 国同士の「軍備拡大 vs 経済発展」

「お互いに軍隊を増やさず、浮いたお金を全部『経済発展』に使ったほうが国が豊かになってハッピー」というのは、どの国も頭では分かっています。

でも、隣の国が裏切って軍備を増やしたら、自分の国は一瞬で侵略されるリスクを抱えることに。

結果、「相手が何をしてきても自分の身を守れるように、うちも軍備増強するしかない」となり、お互いに巨額の予算を軍隊につぎ込んで経済が圧迫されるという、誰も抜け出せない緊張状態でガチガチに固定されちゃいます。

2. 職場の「爆速で終わらせる」 vs 「ダラダラして仕事を回避する」

職場での仕事もまさにこれです。

「全員が自分の仕事を爆速で終わらせて、定時でサクッと帰る」のが一番理想的ですよね。

でも、自分一人だけが超スピードで仕事を終わらせると、上司から「おっ、余裕あるね!じゃあこの仕事もやって」と追加の仕事を大量に振られる羽目になります。

結果、みんな「頑張って早く終わらせたら損をするから、わざとダラダラ残業して忙しいフリをして仕事を振られないように防衛する」という戦略を選ぶことに。

なぜ職場がこの地獄から抜け出せないのか?

「じゃあ、誰かが勇気を出して仕事を爆速で終わらせて、定時帰りの風穴を開ければいいじゃん!」って思いますよね?

でも現実はそんなに甘くありません。ここに職場の構造的な闇があります。

原因は「上司の管理不足」

そもそも、なぜ仕事を早く終わらせた人にばかりタスクが集中するのか?

それは、上司がチーム全体の仕事内容やタスク量をちゃんと把握できていないからです。

「誰がどれだけの負荷を抱えているか」を把握していないから、目の前で「終わりました!」と言ってきた優秀な人に無計画に仕事を押し付けることしかできないんですよね。

ヒーローが折れて「低生産性組織」が完成する

たまに志の高い素晴らしい人が現れて、1人でナッシュ均衡を破ろうと爆速で仕事を処理します。

でも、待っているのは「1人だけ追加の仕事を山ほど押し付けられて損をし続ける」という残酷な現実だけ。

評価も給料も大して上がらないのに自分だけ損をしていると気づいたヒーローは、
最終的に「あ、バカバカしいや」と諦めて、全員と同じ『ダラダラ残業する側』に逆戻りします。

こうして「抜け出そうとする意欲」そのものが職場から消え去っていくんです。

その結果行き着く先が、「残業時間はめちゃくちゃ長いのに、生産性はバカみたいに低い地獄の組織」です。

「不毛なダラダラ残業」を抜け出そうと行動したあなた!抜け出したいと思っているあなた!
そんな素晴らしいヒーローだけが損をしてしまう。
るなぴは納得いきません!!

るなぴのプチ考察:この地獄を破るには?

ナッシュ均衡の恐ろしいところは、「現場の個人がどれだけ優秀でも、1人ではこの悪循環を破れない」という点です。

これを打破できるのは、個人の努力ではなく「上司や経営層によるルールの変更(評価制度の見直し)」しかありません。

「仕事を早く終わらせた人」が明確に得をする(早く帰れる、または給料・評価が上がる)仕組みを作る。

上司がチーム全体のタスク量を可視化して、特定の誰かに仕事が偏らないように管理する。

「早く終わらせた人が損をする仕組み」を放置したまま「もっと生産性を上げろ!」と現場に精神論を語る上司は、全員をこのナッシュ均衡の地獄にハメている元凶かもしれません(笑)。

次回予告:でも、るなぴは一人突破しました

と、ここまで「1人では破れない」と解説してきた職場の残業地獄ナッシュ均衡ですが。

実はウチ、この地獄のルールを突破して定時退社を勝ち取った過去があります(笑)。

その時ウチがどんな手を使ってこの悪循環を突破したのか。そのお話は、また今度ゆっくり書きますね!お楽しみにー!

「うちの会社、まさにこれで残業地獄になってるわ……」と共感してくれた方は、ぜひ「スキ」を押してもらえると嬉しいです!

みんなの知ってる「これってナッシュ均衡じゃね?」という不毛な現象があったら、ぜひコメント欄で教えてね!

それじゃ、またね!
バイバーイ


ウチが定時退社を勝ち取ったこちらの記事もよろしくね↓

いいなと思ったら応援しよう!

るなぴ|ギャル解説 ここまで読んでくれて本当にありがとうございます。 難解な言葉を「ウチらの言葉」で分かりやすく届ける活動を個人でコツコツ続けています。 ちょっと面白かったじゃん、次の解説も楽しみと思ってもらえたら、下のサポートからジュース1本おごる感覚で応援してもらえるとすごく励みになります。