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Express Entryって何?基礎から学ぶ永住権への道 [CEC編]


「エクスプレス・エントリー」
初めて耳にしたとき、「なんだか速そうな名前だけど、結局何?」私は正直こう思いました。

カナダでの生活に慣れ、永住権を意識し始めた頃に必ずぶつかるキーワード。それがこの Express Entry(EE)ではないでしょうか?

勘違いされがちなのですが、実はこれ、
永住権そのものの名前ではないのです!
正確にいうと「カナダ移民局が経済移民の申請をオンラインで一括管理するシステム」のこと。

つまり、永住権申請をしたい人はまずこのシステムにプロフィールを登録し、そこから選抜され「永住権申請しても良いですよー」という招待(ITA)を受けとります。
そこでやっとやっと本申請に進めるのです。


じゃあ、誰でも登録できるの?と思うかもしれません。
実はEEには大きく3つのカテゴリーがあります。
ー CEC(Canadian Experience Class)
 FSW(Federal Skilled Worker Program)
 FST(Federal Skilled Trades Program)
それぞれ対象が違い、必要な条件も異なるので、まずは自分がどのカテゴリーに当てはまるかを確認していくことが大事です。

今回のブログではこの3つのカテゴリーの中でも、特に日本人がよく申請に利用する「CEC = Canadian Experience Class」について解説します!


"すでにカナダで働いている人"のための王道ルート = CEC

今回の主役、CEC(Canadian Experience Class)
これは「カナダで実際に働いた経験がある人」のために用意されたルートです。

たとえば、ワーキングホリデーでカナダに来て、そのまま就労ビザに切り替えてフルタイムで1年以上働いた人。あるいは留学を終えてポスグラ(PGWP)で働き始めた人。そういった「カナダでの就労経験」を持っている人は、このCECを通じて永住申請を目指すことができます。

条件は意外とシンプルで、
過去3年以内にフルタイム換算で1年以上の職歴があること。
②職種は NOC TEER 0, 1, 2, 3(マネージャー職や専門職、技術職など)が対象です。
そしてもう一つ欠かせないのが語学力。
③あなたの職種がTEER 0・1に当てはまるのであれば CLB7、TEER 2・3なら CLB5 が求められます。

*NOC TEER については過去のブログでより詳しく説明しているので、参考にしてみてください。


CECで求められる3つの条件を深掘り‼️

「上の3つの条件を満たせば、CECというカテゴリーでエクスプレスエントリーに登録できるのは理解した。でも条件のくわしい内容がイマイチわからない!!」

では細かく解説していきます。

1⃣【職歴】過去3年以内にフルタイム換算で1年以上(1,560時間)

カナダでの経験があった私は、この「1年の職歴」こそがCECの最も分かりやすくも、ハードルにもなる条件だと感じました。

IRCC公式情報によれば、過去3年以内に 週30時間×12か月(合計1,560時間)以上の有給の勤務経験が必要とされています

IRCC公式

しかしこれにはポイントが!

「週30時間以上働いても、それ以上はカウントされない」というルール。その意味で、どれだけ働いても“そこには上限”があります。つまり「過去6ヶ月で週60時間働いてたらいいよね?だって1年の間で1560時間働いたんだから。」ではダメ❌️と言うわけです。

また、複数のパートタイムで毎週15時間ずつ働いても2年間続ければ、1,560時間分の職歴とみなされます。(合算OK!)→ ただしCECカテゴリーで申請するのであれば、複数のパートタイムどちらもがNOC TEER1−3レベルを満たしている必要があります!


⚠️ちなみに 自営業・学生時代の就労はこれにカウントされません!
たとえCo-opやインターンであっても、これらは必要なカナダでの職歴に含まれないのです。
つまり「学業の一環で働いた経験」や「自分でビジネスをやっていた経験」は、CECの職歴要件には加算されないということなので注意が必要。

※ただし、2023年4月25日以降にExpress Entryで招待(ITA)を受けた外国人医師に対しては、一時的な特別措置が導入されました。

対象となるのは、カナダで 公的医療サービス(fee-for-service 方式など) を提供してきた医師 や  その働き方が「自営業」と見なされるため、通常のCEC要件に合わない人   です。

こうした医師の場合、その職歴も「カナダでの就労経験」としてカウントされるようになりました。

👉 注意点:Express Entryのプロフィールを作成するときに、Work experience in Canada の欄で「Self-employed work」のチェックボックスにチェックを入れないこと。そうしないと、この特例が適用されず、経験がカウントされない可能性があります。



[フルタイム換算1,560時間の数え方をまとめると💡]
⭕️1つの仕事でフルタイム:週30時間 × 12か月 = 1年間フルタイム(1,560時間)
⭕️パートタイムの合算 例:週15時間 × 24か月 = 1年間フルタイム(1,560時間)
※必要であれば複数のパートタイムを掛け合わせてもOK
⭕️複数の仕事でフルタイム:複数のパートタイムを合計して週30時間 × 12か月 = 1年間フルタイム(1,560時間)
❌️1つの仕事でフルタイム:週60時間 × 6か月 = 1560時間は満たすが、1年間継続して働いていないのでダメ。



2⃣【職種】NOC TEER 0〜3に該当する職であること

NOCとTEERって何者?

カナダの仕事は、NOC(National Occupational Classification)という職業分類で管理されています。2021年版からは“スキルレベル”ではなくTEER(= Training, Education, Experience and Responsibilities)という考え方に変わり、それぞれの職種が TEER 1, TEER 3といった表示でぶんるいされるようになりました

そして、このCECカテゴリーで申請するためには、職種がTEER 0,1,2,3である必要があります。

  • TEER 0:管理職(例:部門マネージャー)

  • TEER 1:専門職(例:エンジニア、会計士)

  • TEER 2・3:技術職・熟練職(例:シェフ/コック、建設系テクニシャン、フードサービス・スーパーバイザー など)

  • ※これらのレベルは “ざっくりイメージ” ではなく、職務内容で判定されます。


なので大事なのは、まず「自分のNOC」を正しく特定することから。

  1. 政府の「Find your NOC」ページを開く
    検索窓に職種名(英語)を入れて候補を絞ります。NOC 2021(Version 1.0)を選ぶのがポイント。

https://noc.esdc.gc.ca/?GoCTemplateCulture=en-CA


2. 次に候補ページで以下をチェック
今回は”restarurant manager” を例にとって見てみましょう。先ほどの Enter the Job Title欄に”restarurant manager”と入力したら、該当する職業候補が出てきます。
レストランマネージャに該当するのは、60030 - Restaurant and Food Service Managerのみなのでこれをクリック。

すると、その職業に対する細かい説明が載っています。


ここで注目すべきなのが以下の4点!

  • Lead statement(職種の要旨)

  • Main duties(主な職務)

  • Employment requirements(典型的な要件)

  • TEER区分
    ここで自分の実務と“実質的に一致”しているかを見ます。**職務の“タイトル”が似ていても、”中身”が違えば×**です。

💡ワンポイント
IRCCは、Lead statementに合致し、Main dutiesの“相当数(substantial number)”を実際に遂行していたかを見ます。全一致である必要はないけれど、本質的にズレていると不利。本質一致+相当数が大切です。


[注意]よくある“ズレ”と回避法

自分のNOC, TEERレベルを確認する際に陥りやすいミスをまとめてみました。自分のコードを正しく理解しないまま申請を進めていくと、却下されたり、そもそも申請が出来ない。。。なんてこともあるので、しっかし確認することが大事です!

  • 肩書きだけ“マネージャー”問題
    肩書きはManagerでも、実務が「レジ担当+シフト希望の取りまとめ」程度だとTEER 0ではなくTEER 2/3側になることが多いです。**役割責任(予算、採用、評価、KPI管理)**の有無が分水嶺。

  • Dutyの記載不足で“不一致”扱い
    リファレンスレターが「雇用期間・時間数・給与」だけで肝心の職務内容が薄いと、NOC一致が立証できないことも。Lead statement+Main dutiesの中核に触れる職務を具体で入れてもらいましょう。

  • 賃金でTEERを決めてしまう
    賃金は目安に過ぎず、TEER判定はあくまで職務内容。賃金だけで高TEERを主張すると崩れます。NOCサイトの職務記述が基準です。

つまり大事なのはJob Titleではなく“やっていたこと”がすべてと言うわけです。



3⃣【語学力】TEERレベルによってCLB基準が変わる

そしてもう一つ欠かせないのが語学力です。どんなスキル職でも、英語(またはフランス語)でのコミュニケーション能力が一定以上あることが前提。IRCCでは Canadian Language Benchmarks(CLB) 準拠の語学スコアを求められます。

TEERごとの基準

  • TEER 0 / 1(マネージャー職や専門職)CLB 7が必要。
    IELTSでいえばおおむねListening 6.0, Reading 6.0, Writing 6.0, Speaking 6.0が目安。
    これは「英語で会議に参加し、レポートを書き、部下やクライアントと的確にやり取りできる」レベルを想定しています。

  • TEER 2 / 3(技術職・熟練職)CLB 5が必要。
    IELTSなら5.0〜5.5程度
    つまり「日常の職場指示を理解し、作業に支障なくコミュニケーションできる」ことを基準としています。


CLB 7とCLB 5の“差”とは?

じゃあこの差はどんなもの?と思いますよね。数字だけ見ると「たった2段階の違い」と思うかもしれません。
でも実際には、この差が永住申請の成否を分ける大きなポイントになります。

例えば…

  • CLB 7に届かないと、CEC申請の基本要件を満たせないケースもあります(特にTEER 0・1)。

  • 逆にCLB 9まで取れると、自分のCRSスコア(自分の持ち点のようなもの)が一気に伸び、スコア全体で50点以上差がつくこともあります。

つまり、ただ“合格最低ライン”を目指すのではなく、どのくらいスコアを伸ばすべきかを戦略的に考えることが重要です。


どのテストで受ければいいの?

IRCCが認めているのは、IELTS(General Training)、CELPIP(General)、PTE Core、TEF Canadaなどの政府指定テストです。試験によって出題形式や自分の得意不得意が違うので、自分に合う試験を選ぶことも戦略のひとつです。
⚠️ちなみに今年度から新たにTOFEL Essential が政府指定テストの仲間入りを果たすようです!詳しい記事はコチラ。


まとめ – これが「CEC=カナダ経験クラス」の土台だ!

あなたがCECで永住を目指すなら、まずはこの3つの条件を俯瞰して把握することが大切です:

  • 1年(1,560時間)の有給職歴をカナダで積んでいるか

  • 自分の職種がNOC TEER 0〜3に入っているか

  • その職種に求められるCLBレベル(TEERによって異なる)を満たしているか

どれか一つでも欠けていたら、そもそも「CEC」プログラムに参加できないことになります。それほどCECは「カナダ経験を活かすために必要な要件がたっぷり詰まった制度」と言えます。



最後に

カナダはこれからも世界中から憧れられる国であり続けるでしょう。
けれど2025年の今は、その扉が「誰にでも開かれている」わけではなくなりました。

だからこそ、あなたがこれからカナダを目指すなら、この静かで大きな変化を正しく読み取り、準備を一歩前に進めてみてください。
それが、未来の自分にとって一番の近道になるはずです。



📅 この記事は2025年8月に作成されました。
カナダのビザ制度や申請要件は、予告なく変更されることがあります。最新の正確な情報は、必ずカナダ政府移民局(IRCC)公式サイトをご確認ください。🔗 IRCC公式サイト
https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship.html

📝 本記事は、IRCC(カナダ移民局)公式サイトの情報をもとに作成しています。


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