「不可能犯罪に挑め! トリックが光る二作」~英語多読のための読書ガイド [ミステリー]~
本記事は、英語学習誌 🍉『多聴多読マガジン』🍉の連載、
「多読のための読書ガイド」からスピンアウト掲載したものです。
多読のプロたちによるおすすめの良書(英語の本)を紹介しています。
『多聴多読マガジン』は、多読やシャドーイングの素材を提供する、英語学習雑誌です✨
ミステリー編 ~2025年08月号~
執筆:河出 真美 (梅田 蔦屋書店 洋書コンシェルジュ)
不可能犯罪に挑め! トリックが光る二作
今回ご紹介するのは、密室や鉄壁のアリバイなど、本格ミステリーファンの心をくすぐる不可能犯罪の謎に挑む二作です。
一作目はWith a Twist。
密室状態のリビングで見つかったその死体は、高所から転落したとしか思えない状態だった。
この奇妙な事件の真相は?
「どうやって部屋を密室状態にしたのか」のみならず、「一体被害者はどこから落ちたのか」という謎にも挑む本作、トリックがわかりやすくかつよくできていて大満足。
更に、登場する作家名や作品名にミステリーファンならニヤリとしてしまうはず。ミステリー愛に満ちた楽しい作品です。
二作目はThe Indian Rope Trick And Other Violent Entertainments。
密室状態の部屋で発見された首を切断された死体、目撃者の眼前で燃え上がるケーブルカー、五十マイル離れた場所で目撃されながら殺人を犯した男……不可能犯罪の数々に、元奇術師の謎めいた探偵、ジョセフ・スペクターが挑む。
本格ミステリーの新たな旗手、トム・ミードが放つ、最初から終わりまで不可能犯罪だらけの短編集です。
(1) 『With a Twist』

著者 J.A. Konrath
出版社 セルフ・パブリッ シング(自己出版)
総語数7,000 語
主人公の名前がジャック(ジャクリーン)・ダニエルズだったり、相棒のベネディクト刑事がほぼ食べ物のことしか考えていなかったり、ユーモラスで読みやすく面白い一作。
ミステリーファンなら「ああ、そういうことね」と納得できる結末のちょっとした謎解きまで、サービス精神にあふれています。
ちなみにジャック・ダニエルズシリーズは20作以上刊行されているもよう。
(2) 『The Indian Rope Trick And Other Violent Entertainments』

著者 Tom Mead
出版社 Crippen & Landru Publishers
総語数 70,420 語
読者への挑戦状付きかつ結末を袋とじにした『死と奇術師』が日本でも話題を呼んだトム・ミード。
短編もトリック満載でディクスン・カーのファンなら間違いなく楽しめる一冊になっています。
英語は難しめですが、11編の短編と前文つきでこの語数なので、一編一編の語数はそんなに多くありません。
不可能犯罪という言葉に惹かれるならぜひ挑戦してみてください。
『多聴多読マガジン8月号』発売中!
【特集】最先端の学習理論からインプットとアウトプットを結ぶ
「話すための【最適】英語学習方法を見つけよう」
インプットだけ、アウトプットだけ、ではインタラクティブな英語話者にはなりません。
インプットとアウトプットのメカニズムとは?
専門家ふたりの対談から、最先端の学習理論を学ぶところから始めましょう!
