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「油断禁物! 驚きが待ち受ける物語」~英語多読のための読書ガイド [ミステリー]~

本記事は、英語学習誌 🌿『多聴多読マガジン』🌿の連載
「多読のための読書ガイド」からスピンアウト掲載したものです。
多読のプロたちによるおすすめの良書(英語の本)を紹介しています。

『多聴多読マガジン』は、多読やシャドーイングの素材を提供する、英語学習雑誌です✨


ミステリー編 ~2025年06月号~

執筆:河出 真美 (梅田 蔦屋書店 洋書コンシェルジュ)


油断禁物! 驚きが待ち受ける物語


今回ご紹介する二編は、どちらも最後まで油断できない、驚きの物語です。

一作目はNana

語り手の女性が暗闇の中で助けを求めているところから始まります。

脚が痛くて頭もはっきりしない。

手にはナイフ。

隣の椅子には男性の死体。

はたして彼女は生き延びることができるのでしょうか?

何かが起こって大変なことになっているらしいけれど何が起こっているのかはっきりわからない、あいまいな書き方で話は進みますが、最後、どういう話なのかわかってから読み返すと納得してしまう、技ありの一作です。

二作目はThe Nosy Neighbor

マージは長年近所に住んでいる、ちょっとうっとうしくていけ好かない隣人のドリスに旅行中の植物への水やりを頼まれたことから、ある疑念にとらわれてしまいます。

29ページと短い作品ですが、その中で「隣人は○○なのでは?」という疑念に苛まれるサスペンスとその後の怒涛のひねりの連続でお腹いっぱいになるまで楽しめる見事な一作です。

種類は違えど驚きが待ち受ける二作品、どうぞ楽しんでください。

(1) 『Nana』

YL 5.0-6.0
著者 Helen Smith
出版社 Tyger Books
総語数3,360 語

本作はInternational Thriller Writers Awardsの短編部門を受賞しています。

2006年と設立が比較的最近で、スリラーに特化しているこの賞、受賞者の中には日本ではあまり見かけない名前も。

日本語で読めない本を読むのも英語で本を読むことの醍醐味。

過去の受賞作をさかのぼって、未訳の作品の中から次に読む本を決めるのも楽しいかもしれません。

推せる作家を発掘できるかもしれませんよ。



(2) 『The Nosy Neighbor』

YL 5.0-6.0
著者 Nita Prose
出版社 Amazon Original Stories
総語数 8,260 語

ミステリーファンなら、作者のニタ・プローズという名前にピンとくるかもしれません。

日本でもデビュー作『メイドの秘密とホテルの死体』が話題になりました。

メイドのモーリー・グレイが主人公のシリーズは、この原稿が雑誌に載るころには長編第三作 The Maid’s Secret が発売されているはず。

125ページという手ごろな長さの中編 The Mistletoe Mystery もあります。


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