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【原点】記念すべき第1作!『劇場版名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』感想&レビュー【映画感想】

かじつ:こんにちは。今回からコナン・スピーカーズ・パブでは、2人のコナンオタクによる映画の全作感想&レビューを毎週土曜日に投稿します。今回は、記念すべき第1作である『時計じかけの摩天楼』について、感想・レビューを行っていきます。

たっぴー:そうですね。今作にも良いところも悪かったところもありますので、最新作の『ハイウェイの堕天使』の記事と同じように、なるべくフェアに感想&レビューをしていこうと思います。ただし、今作以降、既存の映画の感想&レビューについてはネタバレの配慮は致しませんので、まだ見てないよという方は自己責任でご覧ください。

か:なるべくネタバレを避けるようにはしたいと思いますが、どうしてもしないとレビューができない箇所というものがございますので、語らせてください。よろしくお願いします。

た:はい、よろしくお願いします。

良かった点

か:それではまず1個目の良かった点。なんといっても東都環状線のシーンの盛り上がりですよ。

た:間違いない。凄くいいよね。

か:多分、映画が好きな人はあれを見て、『新幹線大爆破』だなとか、『スピード』だなとか思うと思うんですけど。でも、アニメーションであのタイプのサスペンスをやったのって恐らく初めてで、だからこそ盛り上がりましたし、列車指示所の盛り上がりみたいなものって、こっちも一緒に手に汗握ったからこそあの喝采に僕らも参加してる感じがありましたよね。

た:そうですね。これは今公開中の『ハイウェイの堕天使』や大傑作『ハロウィンの花嫁』にも若干共通するところではありますけれども、名もなき大人たち、プロフェッショナルたちの戦いみたいなものが描かれていって、結構ぐっと来るんですよ。ここ以外でも、最後にコナンを助けに来る消防隊員が「今日は俺の結婚記念日だったのに、ゆっくり味わえそうにないな」っていう風に言うんですけど、なんかそこもね、「あ、頑張ってんな、この人も」みたいなメインキャラ以外の人々の描き方がすごくいいなって思います。

か:そうですね。とにかく、犯人の森谷帝二以外のキャラクターの魅力度が高い。

た:いや、森谷帝二も犯人としては魅力度がかなり高くないか?

か:いやまあ、そうなんですよね。2つ目としては、やはり劇場版1作目らしい犯人の魅力などと言っておきましょう。先ほど魅力がないといったのはどっちかというと、人物として褒めるところがないっていうとこですね。

た:ああ、まあ、そうですね。

か:ただ、犯人としてはびっくりするぐらい一流で、まずどこから爆薬を調達したのか教えてくれるし、美術系の職を持つ犯人に求められる、傲慢なまでの完璧主義みたいなものも持ち合わせてるし、かつ最後まで新一を手玉に取った犯人力もそうでしょうし、兎にも角にもこの映画の犯人としてよくできてるキャラだなと思います。

た:そうですね。流石ホームズの宿敵、モリアーティー教授から名前を撮ってるだけのことあるなという、劇場版第1作に相応しい強敵ですよね。

か:キャラというところで言うと他にも、白鳥任三郎警部補は、この映画が初登場なんですね。

た:そうですね。白鳥任三郎はなんだったらこの映画のために作られたオリジナルキャラクターで、まあそこから劇場版に何作か出て、その後原作にも逆輸入されるっていう流れになります。

か:そうですね。怪しい部分が前面に出ていて、この頃の白鳥は好きです。

た:3つ目ですね。森谷帝二が「建築に愛は必要ない、人生にもな!」ていう風に言うところがあって、それに対してラストに蘭の愛の力によって打ち勝つというのが、非常にベタではあるのだけれども、良いテーマだなというか、第1作として素晴らしいテーマだったんじゃないかなという風に思っています。

か:そうですね。近年の映画では扱いがやや雑になることも多い蘭ですけれど、今作は蘭がしっかりとヒロインを担っているというか。

た:蘭1人の力で持っているような映画ですよね。

か:そう。なのでやっぱり毛利蘭が俺たちのメインヒロインなんだなあっていうの分からせてくれる映画だって言う風に思います。

か:では4つ目で、夜に雨の中で車が走るシーンなど、セル画の良さみたいなものが綺麗に見える作品だなと思いますね。

た:そうですね。僕ら2人ともセル画マニアなので、第6作ベイカー街の亡霊まではさんざんセル画がいいよねって言う話を繰り返すと思うんですけれども、今回は本当にそれで、途中で市長の車がOLをひき殺すっていう回想シーンの中で、信号の光が雨に反射して雨が色が付いているっていうカットがあるんですけど、セル画そして白熱電球の持つ、現代にはちょっと失われてしまったような暖かさが出ていて、良いシーンだなと思っています。

か:はい。夜のシーンはやはりセル画の作り方があるからこそ出るシーンだなと思いますけど、他にもビルだとか、爆弾が爆発するシーン、それから線路の乗員とかが切り替わって、電車が貨物駅に動いているシーンだとか、キャラではなく乗り物とか、建物の描写っていうのがセル画にしかない味があるなと。

た:そうだね。ラジコンのコントローラーを蹴った時の軌道とか、すごく良いなと思うで、あの辺のオブジェクトの作画がすごく素晴らしい。キャラだけではなくそういったモノや背景美術にも、やっぱりこの時代ならではのものがあると思ってます。

悪かった点

か:はい。では、ここまで良いところを述べたところで、今回は短めに悪かったところを言っていこうかなという風に思っています。1つ目はやっぱり、これは前回も言ったんですけど、who, why, how 。この3つの謎解きをするときにこの映画はwhoが分かりやす過ぎる。

た:まあでも別にいいんじゃねっていう感じはするけど。

か:どちらかと言うとwhoよりもwhyとhowが必要な映画なのでこの映画は。僕もそちら側の人間なので分かるんですけど、やっぱりミステリー初心者の方は、どちらかと言うとwhyよりwhoの方が取っつきやすい謎だと思うので、初めてコナンっていうものを見る人にとって「容疑者1人しかおらん」みたいなことになっちゃうことは絶対にいると思います。

た:そうかもしれないですね。で、これも僕から2つ目。はい。セル画を散々褒めたんですけど、やっぱりこの初期コナン映画、そしてこだま監督のタッチが出る作品というところで、やっぱり原作コナンとはキャラクターデザインにそれなりに乖離がありますし、何よりカメラから離れたところにいるキャラクターのガタイがすごいことになってるんですよね。

か:そうですね、「なんか等身おかしくね」みたいなところがやっぱりありますね。特にお茶会のシーンとかで、森谷帝二のガタイが、小五郎のおっちゃんに比べても明らかにでかい、肩幅がすごいことになってて、与田剛ぐらいデカかったです。

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た:ははは。じゃあちょっと僕から3つ目ですけど、これは時代性の問題っていうか今見にあたってのちょっと良くないところっていう感じではあるんですけど、ちょっと演出がクサすぎるっていう。

か:確かに時代性の問題であって、当時だったら何ともでもなく、多分受け止められていた。実は僕たちは銀翼の奇術師と同い年なのでこの映画をリアルタイムで視聴してないんですけど、おそらくこの時代だったら許されてたんだろうなという感じのノリが、ちょっと今見るとキツいなというところは多々ある。例えば、赤い糸の伝説のくだりとかね。

た:そうですね、全体的にクサいって言うんかな。あと、諸々の表現とかね。

か:そうだし、今も親父はその女の子が男と一晩過ごすのには反対すると思いますけど、特に園子のセリフがちょっとクサいなっていう感じはしますよね。

た:「唇ぐらい奪ってこい」って、ちょっとトレンディドラマ過ぎるって、そのセリフ回しは。今だったらなかなか言わない言い回しなのかな、みたいな気がしなくはないです。まあ、なんで、その辺が気になるっちゃ気になるんですが、それは初期ゆえの味というか90年代ゆえの味みたいなところで、プラスに捉えることもできるのかな、みたいな感じはしますね。

か:そうですね、だって90年代ですもんね。目暮警部だってアンテナ伸ばしてましたもん、携帯の。

た:あとこれも、同じく初期だから、特に第1作だからっていうのはあるんですけど、ちょっと説明口調が多いっていうか。「よおし、いつも通り小五郎のおっちゃんを眠らせてやるか」、みたいな。

か:そうですね。

た:映画の冒頭10分ぐらいを、もうちょっとコンパクトに行けないのかっていう。

か:そう、小五郎のおっちゃんとコナンの説明にとりあえず使うみたいなシーンがあって、常々初心者に優しくない映画だってのちのコナン作品のことを言ってるのであのシーンは褒められたものだと思うんですけど、だとしても説明口調だなっていう感じはしますね。

た:そう。もうちょっと、なんか自然にやれないのかっていう気はちょっとしちゃうんですよね。それで言うと、やっぱりさっき言ってた説明口調が多いのに加えて、それを説明するためにいろいろやってくれてはいるんですけど、案外ガバが目立つんですよね。

か:まあ、そうですね。例えば病院内から、なぜか感情線まで聞こえてる探偵団バッチ。あれ、その後『異次元の狙撃手』で、スカイツリーから本所まで届かないって言う設定になってるんですよ、アップデート前は。

た:距離感考えたら通じてんのがおかしくない?って言うね。

か:で、あと矛盾で言うと、コナンが電動スケートボードによって家から繰り出すシーンは右足でスイッチ押してるんですけど、コナンって右利きだから左足を前にしてスケボに乗るんですね。僕は元昔スケボーに乗ってたことがあって、僕はちょっと特殊な例で、右足を前にしてたんですけど、一般的なスケートボーダーは左足を前にして乗るので、右利きの場合。だからちょっと変だなと思いましたね。

た:あともう1つは、新一が蘭に電話かける時に、コナンについて、何つったっけ?コナン君ねって会話してるんですけど、この時にはもう、単行本14巻が出ていまして、単行本14巻にてコナンは新一の親戚であるという設定になったんですよ。で、それ以降、原作でも映画でも、基本的には新一はコナンの存在をよく知っているっていうていで進んでいくんですけど、何で名前知らないんだよって。じゃ、ここも、脚本ミスってるなと思ってしまうし。

か:そういうガバがちょこちょこ見当たるのは、後出しですから、仕方ないことと言え、ちょっと初期だよねっていう感じがしましたね。以上こんなところですかね?

た:はい!この映画基本的には、先ほど述べましたような90年代ゆえのクサさとか、初期ゆえの説明の多さ、ガバの多さ以外は非常に完成度の高い作品じゃないかなと思っています。

か:むしろ1作目がこの出来だったからこそ、今後も続けて映画ができたんだろうなと思うと、この映画の出来には感謝しなきゃいけないなと。

た:本当にそうですね。

か:というわけで、今回は『劇場版名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』について、レビュー感想を行ってまいりました。次回は、第2作『14番目の標的』について、レビュー感想を行っていきます。それでは、また今度。


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