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【積読書記録】ツミデミック

私の中の一穂ミチブームは止まるところを知らない。読みたくて読みたくてしょうがなかった小説を買ってしまった。文庫化まで待てなかった〜〜〜!!!

今回の書は一穂ミチ著「ツミデミック」だ。
短編集だ。コロナ禍にさまざまな人が起こした小さな罪について書かれている。
コロナ禍の居酒屋で客引きをしていたバイトの青年は、金髪の女に逆ナンされる「違う鳥の羽」。
イケメンに会うために繰り返しフードデリバリーを注文する主婦の「ロマンス⭐︎」。
幽霊になった少女が友達と担任と一緒に実家に帰る「憐光」
コロナ禍で仕事をクビになった男が、近所の金持ちの家に出入りする「特別縁故者」
認知症になったかもしれない実家の母の家へ、娘を連れて様子を見に行く「祝福の歌」
SNSで知り合った男女がある目的のためにドライブする「さざなみドライブ」

感想を書いていて今更気づいたのだが、「ツミデミック」は「罪」と「パンデミック」の造語か。なんとなく忘れられない、口の気持ちいい言葉だと思っていたが、「パンデミック」という聞きなれた言葉だったからか。
ストーリーの中で、コロナ禍に関する話がたくさん出てくる。確かにあの頃は仕事をクビになった人がたくさんいたな、とか。フードデリバリーが流行ったな、とか。飲み会を自粛したな、とか。
東日本大震災並みの大きな出来事だった。仕事も生活も大きく変化した。仕事の関係でリモートワークは経験しなかったけれど、ちょっとしたことであれほど気を使った経験は後にも先にもないだろう。

コロナ禍がテーマの映画や小説が作られるようになった。世界が同じ体験を一緒にした出来事は後にも先にも、戦争を除いてはこれだけだったのではないだろうか。そのくらい大きな出来事だった。

正直、「スモールワールズ」の方が読みやすくて面白かった。どうして今回の作品が第171回直木賞受賞作なのかがわからない。

「スモールワールズ」の方がドラマチックだったし、ゾクゾクした。でも、コロナ禍がテーマだったということが、多少の下駄を履かせたのはあるのかもしれないとは思う。もちろん、「ツミデミック」も面白かったというのは大前提だが。好みの問題だとは思うのだが。

一穂ミチの一般文芸は短編集しか読んでいない。もう少し長い、長編の話を読んでみたいと思う。私の胆力が持つだろうか。短編だからスルスル読めていたのだろうか。次は試しに買って読んでみようと思う。それから、一般デビューする前のBLも。

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