【ショート】 君との思い出
―― short story ――
押入れで眠る。
ずっと、そうしていた。
ここを守る。
それが僕の存在意義だった。
お婆さんが一人で住む田舎の一軒家。
夏になると、賑やかになる。
僕と同じ年頃の女の子が一人で縁側に座って、空を眺めている。
一緒に遊びたい。
それから、毎年、夏になると一緒に過ごした。
名前はひな。
かわいらしかった。
ある日、ひなが穴に落ちそうになった。
慌てて助ける。
失いたくないと思った。
そばにいたいと思った。ずっと。
だから、
僕は着物を脱いで、この地を離れた。
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