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所属し続ける理由は「代表が変な人だから」――学び続けて得られた自分を測るものさし


1. 懇親会での問いをきっかけに考えた「その場にい続ける理由」

「そういえばさぁ、なんでずっとTCSにいるの? 一番こういうコミュニティに残らなそうなタイプじゃん」

トラストコーチングスクール(以下TCS)馬場代表が私にそう聞いてきたのは、私が事務局を務めている、会社等の「組織で働く」TCS認定コーチのためのコミュニティ【TCS×Business】の懇親会でのことでした。

テーブルには馬場代表、メンバーが2人、別の事務局メンバーが1人、そして私。
最初は近況などを話していたと思うのですが、ちょうどTCS認定コーチになって1~2年のメンバー、数年在籍しているメンバー、そして私のように10年近く在籍しているメンバーがそれぞれいたこともあり、話は徐々に「なぜTCS認定コーチになったのか」「なぜTCSに在籍しつづけているのか」という話になっていきました。
(TCS認定コーチの資格は更新制のため、一度資格を取得しても継続して学び続ける意思がなければ資格喪失・コミュニティも脱退となります)

その中で馬場代表から私に投げかけられたのが、冒頭の質問です。

「そういえばさぁ、なんでずっとTCSにいるの? 一番こういうコミュニティに残らなそうなタイプじゃん」

確かに。

私は元々、特定のコミュニティに長期間所属するのがあまり得意ではありません。
理由は単純で、人間関係のメンテナンスをし続けるのが面倒になるからです。

奇跡的に結婚生活と仕事だけは10年以上続いていますが、実際のところ、これはかなりのレアケース。
TCS認定コーチになった当時、それ以外の人間関係については、継続的に維持するのが難しく、おおむね3年に1回くらいの頻度で訪れる「誰とも会いたくないし話もしたくない、家に籠もって本だけ読んでたい」時期にご縁が切れてしまうことも多い状況でした。

また、積極的に人と関わりたい、と思う方でもありません。
知らない人ばかりの場所に行くのはたいてい「そういう役割だから」「それが必要だから」という義務感から。「新しい人とご縁ができるかも!わくわく!」みたいな気持ちがほとんど湧かないのです。
人と話す場で気を遣いすぎて、ぐったり疲れて帰ってくることも多く、あまりの消耗ぶりに、夫に一時期「懇親会禁止令」を出されたことすらありました。

あの頃の私だったら、2~3年ほど所属して、静かにコミュニティからフェードアウトしていたでしょう。

「一番こういうコミュニティに残らなそうなタイプじゃん」という馬場代表の指摘は、全くもってその通りです。

私は、少し考えてから、こう答えました。

「それは……馬場さんが変な人だからじゃないですかね」

そもそも人と積極的に関わることを好まない私。
人と関わりたいから、とか、一緒に何かを頑張りたいから、と言ってしまうと、それはほとんど嘘になります。

そことは別に、所属し続ける理由があるのだとしたら。
私は、コミュニティに居続けるのは、自分の好奇心からではないか、と思ったのです。

継続的に好奇心を持ち続けているものは何かというと、馬場代表がコーチングにおいて繰り出してくる数々の「自分とも、他の人とも異なる視点」です。

TCS認定コーチ向けの講座「Trust e-college(通称イーカレ)」でも、対面その他の勉強会でも、馬場代表から得られるフィードバックは、常に自分とは異なる視点からのものです。
シンプルに言うなら「なるほど、そういう見方もできるのか」「そういう視点もあるのか」と思うということ。
その瞬間は、本当に面白い。

そのあとしばらく「変な人」というのはどういう意味か、というやり取りが続き、その話は流れていくかに思われました。

が。

話の区切りかと思われたところで、馬場代表がひと呼吸おいてから言ったのです。

「それは、俺の変な部分を通して、自分の変な部分を見ているのかもね」

と。

2. 思い出した葛藤「こうありたいVS実際の自分の行動」

「俺の変な部分を通して、自分の変な部分を見ているのかもね」

そう言われた時、私は最初、ピンときませんでした。

え、どういうこと?
別に馬場代表と同じような変な部分はないけど?

というのが、正直な気持ちで(笑)

ただ、その時の言葉は、割れた鏡のかけらが心臓に刺さったかのように自分の中に残り続けました。
そして、一昼夜ほど経って、ふと、あることに思い至ったのです。

私は、馬場代表の“変さ”を自分がどう受け止めているかを元に、自分自身の“変さ”との距離感を測っているのではないか。

つまり、馬場代表の言動に対して「変な人だな~」と感じるときに、自分がどう反応するか(拒否したくなるか、まぁいいかと思えるか等)を通して、自分自身の“変さ”をどこまで許容できる状態かを測っているのではないか、と。

私は、TCS認定コーチになる前は、自分自身の「こうありたい」イメージと「実際の自分の言動」がズレているように感じられ、苦しく感じることが多くありました。

あなたは、こうしたズレをどう扱っていますか?
「こうありたい」を自分に合わせて修正しますか。
それとも「実際の自分の行動」を変えようと努力するタイプでしょうか。

私には、どちらも難しかった。

当時の私は、「こうありたい」が正しく、「そこからズレている自分の行動」は間違い=変、と認識していたように思います。なので、ズレていること自体が苦しく、ズレの原因を特定することも苦しく、そこから行動を見直すのも苦しかったのです。
「ズレをなくす」というのは、私にとっては、「ありたい自分」か「今の自分の行動」、すくなくともどちらかを否定することだったから。

だからズレた状態のまま無理をし、気を遣いすぎ、傷つき、落ち込み、内に閉じこもりがちになっていました。

ただ、TCS認定コーチになり、定期的に馬場代表やTCS認定コーチの仲間と接するようになったことで、この認識が、少しずつ変わっていきました。

様々なフィードバックをもらったことで、人の感じ方はそれぞれであるということ、また一人の人間の中でも様々な(時には矛盾した)感じ方があるのは決しておかしなことではないこと、を受け入れることができるようになってきました。

それと同時に、「こうありたい」と「そこからズレている自分の行動=自分の“変さ”」が対立するものではなく、「自分の中の、異なる行動原理に基づいた、それぞれの結果」であると認識するようになっていったのです。

今では、馬場代表が言っているちょっと変なことや、TCS認定コーチ仲間が話している自分とは異なる意見に対して「自分がどう感じるているか」が、自分自身が、自分の中にある多様な意見や、行動のバリエーションに対してどう感じているか、を考えるヒントになっています。

馬場代表の存在や、TCS認定コーチ仲間の存在が、自分自身を測るものさしの一部になっているのです。 

3. TCSから得た「自分の内面を測るものさし」

馬場代表やTCS認定コーチ仲間の存在によって、自分自身の内側を測るものさしがより明確になったことは、自身のメンタルを安定させることにもつながりました。

「こうありたい」VS「実際の自分の行動」が減ったことで、自分自身を責めたり、「こう考える自分が変なのかも」と過度に周囲気を使ったりすることも減ったからです。

意外だったのは、単にストレスが減り、気持ちが楽になっただけではなく、人間関係の築き方までも変化したことです。

以前の私は、誰かと継続的な関係を築きたい、と思うことはほとんどありませんでした。
「どうせ、人間関係のメンテナンスをし続けるのが面倒になって2~3年でまた縁が切れるだろう」「相手に何か期待されても、私の“変な”部分が影響して、きっとうまく期待に応えることはできないだろう」と思っていたからです。

ですが、自分の“変さ”との距離感を調節できるようになったことで、他者との心理的な距離感も、ある程度調節できるようになってきました。
「どうせ上手くいかないだろうから、頑張らないでおこう」と思っていた0-100思考の状態から、「こういう関係になりたいから、少しでも近づけるように自分なりに頑張ってみよう」と思えるようになったのです。

そのおかげで、人をすぐに「嫌い」「苦手」だと思うことがとても少なくなりましたし、仕事などでも、可能な範囲で関係性を築く努力、関係性を継続する努力ができるようになりました。

その中でも一番大きく影響しているのは、やはりTCS×Businessコミュニティを作ったことですね(笑)

「組織で働く」TCS認定コーチのためのコミュニティ【TCS×Business】は、自分が所属する組織(会社、自治体、学校など)でコーチングを実践しようとする人が、組織内で「変な人」「変なことをやっている人」として孤立することがないように、と作りました。

「どうせ続かない」と思っているままの私だったら、きっとやっていなかったと思います。

TCS×Businessは、今もう立ち上げから8年目です。
ここまで続けてこられたのは、馬場代表や、TCS認定コーチ仲間が、私に自分自身の内側を、ひいては人との距離感をはかるものさしとして存在し続けてくれたからだろうと思います。

4. まとめ

TCSになぜ10年近くも在籍し続けているのか。
それは「TCS馬場代表や、認定コーチ仲間の存在が、自分自身の“変さ”との距離感を測るものさしとして、自分の一部になっているから」です。
このものさしがなければ、私は、きっと全く別の考え方をする、別の人間になっていたのではないかと思います。

もちろん、その別のルートをたどった私も、不幸にはなっていたりはしないと思うのですが、私は今の私が好きですし、今の私としてやりたいことがあります。
そして、そのやりたいことを実現するためには、やはりTCSというものさしが、引き続き自分の中にあることが必要だと思います。

なので当面は、TCSに在籍し続けることになるのではないかと思いますし、コーチングに対してと同じくらい、自分への興味をかきたててくれるTCSで学び、実践し続けたいとも思っています。

あなたが、今、その場所に居続けている理由は何でしょうか?

今一度、その理由を考えておくと、その場にとどまるにしても、いずれ離れるにしても、より納得度が高いものになるかもしれないなと思います。

ちなみに、ここまで書いておいてなんですが、私は別に馬場代表とは仲良くありません。
TCS認定コーチであるうえで、馬場代表と仲良くする必要は、正直、あまりないので……

ただ、私にとって、よきコーチであるとは思っています。

熱血な関わりや、べったりした人間関係を求められたら、即逃げ出してただろうな~


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