第2話「私は、人を治せると思っていた。」
健康と向き合う。
Series
第2話
私は、人を治せると思っていた。
前回の第1話では、
「あなたにとって健康とは何ですか?」
という問いについてお話ししました。
健康診断の数値や痛みの有無だけではなく、自分自身の「健康の定義」を持つことの大切さをお伝えしました。
まだお読みでない方は、ぜひ第1話からご覧ください。
私は理学療法士になった頃、
本気で「人を治せる」と思っていました。
痛みをなくすこと。
歩けるようにすること。
それが私の仕事であり、使命だと信じていました。
だから休みの日も勉強し、技術を学び、少しでも多くの知識を身につけようと必死でした。
「もっと知識や技術があれば、もっと治せる。」
そう思っていたのです。
しかし、臨床経験を重ねるほど、ある疑問が生まれました。
同じような症状。
同じような施術。
それでも、大きく変わる人もいれば、思うように変わらない人もいる。
私は本当に「治している」のだろうか。
そんな問いが、頭から離れなくなりました。
考え続ける中で、一つの答えに辿り着きました。
人を治しているのは、私ではない。
身体には、本来、自ら整い、回復しようとする力があります。
傷が塞がるのも。
骨がくっつくのも。
風邪が治るのも。
誰かが治しているわけではありません。
身体そのものが持つ力です。
私たち施術家にできるのは、その力が働きやすい環境を整えること。
邪魔をしているものを取り除き、本来の状態へ戻るきっかけをつくることです。
そう考えるようになってから、
私は「治す」という言葉に違和感を覚えるようになりました。
もちろん、「治したい」という想いは今でも変わりません。
でも、
「私が治す‼︎」
そう思った瞬間に、自分自身のエゴが入ってしまいます。
相手と共鳴するのではなく、一方的にこちらの想いを届けようとしてしまいます。
そのズレは、結果として相手の身体にとって侵害刺激となり、本来備わっている回復しようとする力を邪魔してしまうことがあります。
だから私は、「治す」のではなく、「身体が本来の状態へ還るための環境を整える」ことを大切にしています。
今振り返ると、
「人を治せる」と思っていた私は、とても未熟でした。
でも、その想いがあったからこそ、多くの方との出会いを通して、本当に大切なことに気づくことができたのも事実です。
治すことを目指すのではなく、
その人が、自分自身の力を信じられるようになること。
それこそが、私の考える施術の本質です。
本来身体は自分の最適な状態になろうとしている‼︎
今はそれを忘れてしまっているだけ。
病気や怪我はそのズレを知らせてくれているサインであり、良い状態に戻すためのイベント‼︎
この健康という概念をこれから多くの方に届けたいと思っております。
次回予告
次回は、私がさらに臨床を重ねる中で辿り着いた、
「健康は目的ではなく、人生を歩むための土台である。」
という考えについてお話しします。
第3話
「健康は目的じゃなかった。」
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願い致します‼︎
応援いただけるととても喜びます😆