【SAISON】「Gift」_心の葛藤から自立までを丁寧に表現した無二無三の楽曲
はじめに
今回はSAISONの「Gift」の歌詞解釈を書きます。
GiftはMVが不思議で興味を持ち、考察noteを書いています。
また、歌詞の“私にもあるんだ 無二無三のカラー”という歌詞がとても印象的で、SAISONの中でも上位に好きな曲です。一番好きな曲かもしれない。
【楽曲】
【歌詞】
「Gift」はどんな曲?
「自分だけの「Gift」を自分の力で研(みが)いていく、心の自立を描いた楽曲。」と解釈しました。短い時間の中に主人公の心の葛藤が上手く表現されており、最後は神様に頼るのをやめ、自分で答えを見つけて前へ進みます。
まだ私はSAISONを知ってから浅いですが、「燃え尽きるほど、輝きたい。」をコンセプトにしているSAISONらしい、内省を経て強烈な説得力と輝きを放つ楽曲です。
3つのポイント!
・“無二無三”という言葉
・“磨く”ではなく“研く”
・“Gifts just for me”は複数形
歌詞解釈
ここからは実際の歌詞を確認していきます。
結論
くだらない 無いものねだりより
与えられた私だけの "特別"を
輝かせんだ
( Lalala...)
oh... I just believe in me
頭サビです。
この歌詞パートは結論であり、主人公が葛藤を経て、“与えられた私だけの "特別"を輝かせんだ”という結論に至っています。この“特別”は曲名のGiftを指していると考えられます。
“ I just believe in me”
直訳は「私はただ、私(自身)を信じる」。
葛藤
Ah "天は二物を与えず"と言うけど
本当のところはどう?
Ah あいつはいいよなぁ
あれもこれも
欲しいもの全部揃ってるんだもん
主人公が「天は二物を与えず」ということわざを用いて、「実際は二物を与えているのでは?」と他人を羨んでいます。このことわざの「天」とは「神様」であり、この後の神様に問いかける歌詞に関連していると解釈できます。
俯き ため息 重なる後悔
見落とした個性 No!No!
もったいない
難解な人生 分かんない正解
限界?間違い?もう!No!No!
そうじゃない
私は私なんだよ
ねぇ神様、そうでしょ?
主人公としては、他人を羨んでも意味がないことは頭ではわかっている様子です。正解が分からない難解な人生だからこそ、他人の才能が私にとって良いものかわからない。
“私は私なんだよ”
自身を納得させようとしていますが、
“ねぇ神様、そうでしょ?”
神様に合意を得ています。頭ではわかっていますが、本当にそうなのか?と、まだ葛藤している様子です。
一度目の決意
終わりない夜にサヨナラ
私にもあるんだ無二無三のカラー
限りない未来目掛けてGo My Way
どう研くかは 自分次第なんだ
だから
oh 抱きしめて
oh 愛して
oh Gifts just for me
他人を羨んでも現状は変わらないことを、“終わりない夜”と表現していると解釈しました。
ここではポイントとなる歌詞が二つあります。
一つ目
“私にもあるんだ 無二無三のカラー”
私が個人的に好きな歌詞です。
「無二無三」と似た意味の言葉で、「唯一無二」があります。「無二無三」は、「この世に二つも三つもない、本当にそれ一つきりである」という意味で、これ以上ないという意味を強調した表現です。歌詞に限らず世の中を見渡しても、「唯一無二」はそれなりに聞き馴染みがありますが、「無二無三」は一般的にあまり使われません。単に語感や音の響きでこの言葉が採用された可能性もありますが、「Gift」という楽曲自体の特別感を出すために、“無二無三”という表現を採用したと解釈しました。
二つ目
“どう研(みが)くかは 自分次第なんだ”
漢字に注目すると、「磨く」ではなく「研く」が使われています。
どちらの漢字でも意味は通りますが、この「研く」は「自己研鑽」のように、根っこの部分から自分を高めていく場合に使われます。この漢字の選択が実にSAISONらしいと思い、個人的に好きな表現です。
SAISONはコンセプト通りの気持ち全開のグループだと思っています。よって、「磨く」だと何だか表面的な感じがするため、「研く」の方が私はしっくりきます。
現実の壁
Ah 言葉にすれば叶うのだと
言うけど
本当のところはどう?
Ah 日常はそんな簡単には
変わらない結局はそんなもんだ
先ほどのパートで一度は決意したものの、まだ信じ切ることができていないと思わせるパートです。決意することは自分を変える第一歩ですが、行動も変わらないと日常は変化しないため、結局はそんなものかと諦め気味です。
私じゃどうにもなんないの?
ねぇ神様、そうなの?
二回目の神様に確認するパートです。
一回目は「私は私だよね?神様!?」とやや興奮気味に神様に聞いていますが、二回目は歌詞の通りネガティブな気持ちで神様に「そうなの?」と聞いています。一度、自信を持って決意したことが揺らいでいることを感じさせる問いかけであり、この後のやや長めの間奏も相まって、主人公が深く葛藤していることが表現されていると解釈しました。
内省から二度目の決意
手に入らないモノばかり
数えてしまう
自分が嫌なんだ
溢れるほどに誰とも
比べられないモノ
今なら分かるから
I just believe in me
“手に入らないモノ”と“比べられないモノ”は同じ意味を指すと思われ、「モノ=Gift」と解釈します。この「Gift」について、単に「才能」、「能力」という意味だけではなく、「自分自身を構成するモノ」と解釈してもいいかと思います。自分の容姿、性格、経験、感情は無二無三であり、それは本質的には比べられるモノではない。自分がどうしたいかが大切で、研くことで変えられる。このようなメッセージが込められ、“I just believe in me”に繋がると解釈しました。
繰り返しますが、“I just believe in me”の直訳は、
「私はただ、私(自身)を信じる」。
自立
終わりない夜にサヨナラ
(夜にサヨナラ)
私にもあるんだ
(wow wow)
無二無三のカラー
譲れない 願い捧げてGo My Way
どう生きるかは 自分次第なんだ
だから
oh 抱きしめて
oh 愛して
oh Gifts just for me
Gifts just for me
Gifts just for me
Gifts just for me
Gifts just for me
“どう生きるかは 自分次第なんだ”
この曲の結論のような歌詞です。
“Gifts just for me”
直訳すると、「私だけの贈り物」となります。
ここで注目すべきは「Gifts」と複数形になっていることです。
曲の最初では何の才能もないと思っていた主人公が、見落としていた個性の中に一つどころか複数もの無二無三の「才能」や「経験」、「能力」があるということを自覚したので、「Gifts」と複数形にしていると解釈しています。
この短い曲の中で内省を丁寧に表現し、結論をわかりやすく出しています。SAISONのグループや個人の経歴、コンセプト、哲学が示されているようで、“静”の中に“動”を感じ、活力が漲ってくるような、そんな曲です。
おわりに
解釈を進めていくと、ふとSAISONと重なりました。日々新しいアイドルが誕生するこの業界。常に激しい競争に晒されています。
Ah あいつはいいよなぁ
あれもこれも
欲しいもの全部揃ってるんだもん
まさに上記歌詞のように、ルックスやバックグラウンド、事務所の力など、比較してしまうとそこにはどうしようもない「Gift」を感じてしまうこともあるはずです。そう思ってしまった時に考えるべきは、
“どう生きるかは 自分次第なんだ”
この歌詞に集約されていると思います。
そしてこの曲を歌っているのはSAISON。まだほんの数回しか見ていませんが、私にはSAISONは他と比較するのではなく、自分たちのパフォーマンスを追求しているプロ集団グループだと初見で感じました。
まさに、無二無三のアイドルグループ!
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