気まぐれ飛行船2026夏…
1974年
モナリザさん
初来日
夏を迎える前の
街中は
大騒ぎ
東京国立博物館は連日長蛇の列
誰もが
微笑む
モナリザさんに
夢中になった
その頃
15歳
モナリザさんを尻目に
作家
エッセイスト
パーソナリティ
肩書きの
たくさんあった
「片岡義男」
さんに
何故か
ひかれていた
当時
エフエム東京で
「気まぐれ飛行船」
と言うタイトル
の
パーソナリティを担当していた
ラジオから流れてくる
低く落ち着いた声は
まだ見ぬ大人の世界を
そっと
静かに
こっそりと
覗かせてくれた
同時に
アメリカ/ウエストコースト
の
乾いた風
と
澄み切った青空
まっすぐ続く海岸線
見たことのない景色を
より深く
連想
させてくれた
片岡義男さんの描く
世界は
湿気がなく
言葉の端々から
何とも
言えないスマートさを感じた
切ない
乾いた空気感
行動が
手に取るようにわかる
自然な言葉の繋ぎ
大好きになった
物語やらエッセイは
子供心を
くすぐり
ほんの少しだけ
背伸びをさせてくれた

あれから
ずいぶんと年月は経っている
グラスの氷が
カラカラと鳴り
水滴がつく
眩しい
暑い夏が
巡り来るたび
物静かな
落ち着いた
声が
遥か彼方から
聴こえてくる
「気まぐれ飛行船」
現在の年齢で
もう一度
聴いてみたくなる
夏場に
ビュイック
リーガルワゴン
を
見かけると
一瞬で
タイムマシンに乗った
気分になる
瞬く間に
過去の空気に
引き戻される
今年も
片岡義男
の
夏が来た
暑いねッ
こちらは
ひとまず
元気でいるよ。

リーガルワゴン
物語
エッセイ
たびたび登場…

