1週間の日常を語る① 舞台に向かう日々【オペラ稽古日記6】
noteには音楽のことを中心に、旅、AI、note自体のことを書くことで思考の整理になればと考えているのですが
前回noteにまつわる1週間の振り返りをした流れで、今回はここ1週間の日常を振り返ってみます。
オペラの稽古周辺のこと
東京室内歌劇場と調布市せんがわ劇場との毎年の恒例イベント、スペシャルウィーク2025の開幕を1週間後に控えて、プログラムに記載するプロフィール原稿の締め切り、劇場担当者と13演目の制作担当者との打ち合わせなどがありました。
劇場での打ち合わせは制作担当の歌い手以外にも、出演者はオンラインで様子を見守ることができました。
《修道女アンジェリカ》の稽古から
音楽稽古の最終回を欠席せねばならず、わたしにとっては最後の音楽稽古。
稽古の最後にガラコンサートのピアニストとの合わせの時間を頂き、前回の合わせで上がった課題を試してみました。
修道女アンジェリカの稽古の様子はこちらの記事にも書いています。
前回は等身大の大人のわたしのまま情感を込めて歌うのは役にそぐわない、という指摘があり、今回は健康な声の響きや若々しさを優先して歌ってみたのですが、聴いていた仲間の反応がよくない…
わたしがガラコンサートで歌う《ジャンニ・スキッキ》、ラウレッタのアリア「わたしのお父さん」は、現代の言葉にするとこんな感じになります。
ねえ、優しいわたしのパパ
彼はめちゃくちゃステキで大好きな人
ポルタロッサに指輪を買いに行きたい
どうしても行きたいの!
もしこの愛が駄目になるなら
ヴェッキオ橋に行って
アルノ川に身を投げるわ
わたしは焦がれて、苦しい…
ええ、死んでしまいたいくらい
パパ、お願い。お願いします。
表現もあるけれど、等身大のわたしではなく、恋焦がれる若い娘としての歌、表現を考えねば。試行錯誤は続く…
《サド侯爵夫人》の稽古から
サド侯爵夫人は同じメンバーで1年前に一度公演をしていて、今回は再演。
とはいえ新たに演出家をお迎えして、同じオペラとは思えないくらい、まったく違うものに仕上がりつつあるのだけど
通し稽古、リハーサルが近付いた今、改めて音楽をきっちり詰めようという話になって、稽古とは別に追加で自主稽古が組まれていて、わたしが出演する昼組の立ち稽古の前の時間帯に自主稽古に参加。
といってもわたしが出した時間帯に来られる人がいなかったため、ピアニストにマンツーマンで、主にソロパートを細かくみて頂けて、この時間は本当に貴重な機会でした。
特に3幕のソロ。ピアニストとのアンサンブルでどうしてもかみ合わない部分があって、稽古が始まった頃から「ここはどういう意図で、どのように表現したいのか」ということを聞かれて、上手く答えられずにいたのですが
この1時間でなぜそれが起きて、どう解決すべきなのかがハッキリ見えたので、本当に意義のある時間になりました。
自主稽古はわたしの時間の後も2時間あり、アンサンブルのレッスンとして参加することもできたのですが、1時間に4人を一度にみていただくのはピアニストにとっても大変だと思ったのと
午後の自主稽古の後には、組別の立ち稽古が約5時間。体力と集中力をしっかり残しておきたかったこともあり、後の時間は他に希望されている方たちで入って頂きました。
立ち稽古の時間帯では本番の衣装と小道具が概ね確定。
また、今回はわたしの演技で他のキャストの動線と矛盾する部分を指摘して頂けたのがありがたかった。
舞台はやっぱり、一人では作れないもの。そんな当たり前のことを、改めて深く実感しました。
そしてどちらの稽古でも「舞台に、人前に立つとその人の状態が晒されてしまう」怖さについて、改めて考えさせられました。
舞台の本番はまだ少し先だけれど、積み重ねた時間が、作品に命を吹き込んでいくのを実感する日々。
稽古は続きます。
次回は、旅と仕事の1週間について振り返ってみます。
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